第9章『変革の時』 アナン「・・・!!」 アナンは気がつくと自分の家のベッドの上にいた。 アナン「お、俺はいったい・・・!?」 レナ「おかえり、アナン。よく勇者の試練に耐えて帰ってきたわね」 アナン「か、母さん!・・ん、勇者の試練?な、何を言ってるんだい??」 レナ「いいのよ、アナン。全てを理解するには時間がかかるわ。さぁ、まずは試練から無事に帰ってきたことを王様に報告しなくちゃ」 アナン「えっ・・、お城は解体されたんじゃ・・・」 その時、懐かしい人物が部屋に入ってきた。 アナン「お前は・・・う、占いパパ!!お前はこのオレが首ちょんぱの刑に処したはず…てか母さんも飛龍昇天波で…」 占いぱぱ「何を言っておる。お前の仲間達も外で待ってるぞ」 アナン「!!」 アナンはベッドから飛び起き、家の外に飛び出した。 アナン「お、お前らは…」 外で待っていたのは爆乳特戦隊のギニュウだった。 アナン「えっ、お、お前は偽乳!!し、死んだはずじゃ・・・」 アナンは恐怖に顔を引き攣らせた。 偽乳「なーんちゃって」 偽乳は自分の顔を引きはがし・・・いや、偽乳のマスクを切り裂いた。 それは死んだはずのちょぺりーた健士であった。 アナン「ちょ、ちょ、ちょ、ちょぺりーた、た、た、健士じゃねぇか!!お、お前生きてやがったのかこの野郎ッ!」 アナンはふらつく足でちょぺりーた健士の目の前まで近づいていった。 ちょぺりーた健士「ア・・・アナ・・へぶしっ!!」 アナンは突如ちょぺりーた健士を平手でおもいっきり殴り付けた。 アナン「ばかやろうッ!!俺はお前をどんだけ心配したと・・・くそっ」 そう言うとアナンは今度はちょぺりーた健士をきつく抱きしめた。 アナン「ち、ちきしょう・・・、俺やっぱおめぇがいないとダメみたいだ・・・」 ちょぺりーた健士の首が突然ころころと地面に転がった。 ちょぺりーた健士「ち、ちくしょう…一体な、なにが…」 なんとアナンの平手打ちでちょぺりーたの首がもぎ取れてしまったのだ。 アナン「う、うわ…うわあああっ!」 アナンは何も考えることも無く、ただただ草原に向かって走りんぎんの名を心からがらに叫んだ。 アナン「りんぎーーっん!!!」 走(そう)りんぎん「呼んだアルか?」 アナン「り、りんぎん来てくれたのかッ!じ、実はちょぺりーたの首が・・」 走りんぎん「波ッ!!」 アナン「・・ちょちょんぱに・・・って、えぇぇぇッッ!!!」 何と走はちょぺリーた健士の首にハメドリ波を放ち、きれいさっぱり消し去っていた。 走りんぎん「ケッ、汚ねぇ花火アル」 アナン「くっ・・・はぁぁぁぁぁぁ・・・・」 アナンは込み上げてくる怒りを静かに堪えながら気を集中させた。 アナン「貴様ぁ、よくもちょぺリーたを・・。貴様なんぞ消えちまえっ!くらえっ、ひよこフラッシュマックスパワー!!」 レナ「そうそれよ!アナン!マックスパワーで、それでいて時に優しくよ!ただむさぼるようにしても相手は痛がるだけだわっ!」 走りんぎん「うっ!」 走りんぎんは全身に力が入り、ひよこフラッシュにされるがままの状態だった。 走りんぎんの首筋を滴る汗。アナンはその汗1リットルにつき10リットルをアフリカの貧しい人達にしの介に送り届けるつもりだった。 アナン「ケケケ、人達(じんたつ)の喜ぶ顔が目に浮かぶようだぜ。この汗1リットルにつき10リットルを・・・ってそりゃ1リットルのままやないか!」 アナンの烈しい一人ツッコミに刺激されるかのごとく、気がつけばひよこフラッシュはウルトラマックスパワーまで出力が引き上げられていた。 烈しくむさぼられたりんぎんは、ほぼイキかけ夫のパンツを勢い余って掴み、ずり下げてしまった。 ほぼイキ「うわっ」 走りんぎん「か、かけ夫!?なんでこんな所に!?」 ほぼイキ「くっ、お前が毎晩帰ってこねえから後を付けさせてもらったんだよっ…まさかこんな所でひよこと熱い夜を過ごしていたとはな…」 走りんぎん「そ、それは…誤解、誤解なのよ!」 ほぼイキ「やっぱムリだ、もうお前とケッコンなんか出来ねえよ!」 アナン「一体なんだって言うんだ…消えちまえ!」 かけ夫は下腹部に鈍い痛みを感じた。恐る恐る手をやると、なんとそこにあるべきかけ夫の下腹部はなくなっており、代わりに謎のメタリックな物質が埋め込まれていた。 かけ夫「・・ひっ、ひゃぁぁぁっ!!か、顔ッ!?」 メタルギャリー「よう、久しぶりだな、かけ夫さんよ」 なんとそこには失踪したはずのギャリーが、しかもメタル状に進化したものと進化してないもの、訳の分からないものでいっぱいになっていた。専門家が一部を研究所に持ち帰り調査することになった。 これが後の世界的な大発見になるという…。 オリエンタルギャリー「うぃぃぃおぅぅぅ!」 結局やはりメタルになってもギャリーはギャリーだった。 だが、かけ夫はそんなことよりも、彼女が将来小遣い制を導入するかしないかの動向の方が気になっていた。 かけ夫「こ、小遣い制を強いられている、じょ、上司に、俺金を借りられたりしてるんだぞっ!お、俺もそんな風になっちゃってもいいって言うのかッ!?」 りんぎん「ごちゃごちゃうるさい男だねーあんたは。やりたいならやりたいってはっきりいやあいいじゃないのよさ」 興奮したりんぎんは若干ピノコ語になっていたが、かなり胸を開けた姿でかけ夫に差し迫った。 かけ夫「ち、ちきしょう、いっただっきまーす!」 かけ夫はいきなりバックから猛々しさをぶつけていった。 らり太「(ヒュンヒュンヒュン)ここはシュートで終わらないとダメですね、カウンター来ますから」 らり太は突然解説を始めた。 アナウンサー「ここでボールが入るっ!」 らり太「いいですよ、勝負だっ」 アナウンサー「たかはらぁーっっ!」 かけ夫のワールドクラスのボールはりんぎんを見事に突き刺した…かに見えた。 なんと走りんぎんのバックはギャリーの影響でメタル化していた。 しかしこのピンチにもヲシームは微動だにしなかった。 ヲシーム「・・・・・。」 いや、ヲシームは微動だにしなかったのではなく、老衰のため静かに息を引き取っていた。 かけ夫「ち、ちきしょう、メタルが何だってんだ!俺の主砲はあのダイヤモンドに真っ正面から突っ込んだ結果、ものの見事に複雑骨折をかました代物だぞこんちくしょう!だいたいな、そんなの関係ねぇんだこんちくしょう!!」 するとらり太は体位を頻繁に変えながら、熱心に解説を始めた。 アナウンサー「ら、らり太さん…」 しかしらり太はしばらくするとシャドウ体位にも関わらず感情移入したのか、内股になり下腹部をもぞもぞし始めた。 らり太「…とまあ、こういうわけなんです」 らり太は何かを誤魔化すために脚を組み、適当に話をまとめた。というよりむしろ強引に切った。 アナウンサー「…というと?」 アナウンサーはその様子に気付かず、視聴者に配慮して詳しい解説を求めた。 地面にアナウンサーの首が転がる数秒前の出来事だった…。 後に、警視庁の調べでこのアナウンサーはちょぺりーた健士であった事が判明した。 らり太「危なかった…あぶない水着を着ている事があやうくバレるとこだったぜ」 らり太はその声がマイクに拾われていることに気がーる武田の失態を重ね合わそうとした。 らり太「確か、気がーる武田はこの場面で、マイクを逆にこうやって・・・」 らり太は近くに隠されていたマイクを発見すると、おもむろに地面にたたき付けた。 アナン「ん、あれ、こんなこと前にもあったような・・・」 が、たたき付けられたマイクを拾ったのは、御妙寺のり太(おんみょうじのりぶと)だった。 御妙寺のり太「らり太はおらの生き別れた双子のじじいだ」 御妙寺のり太は突然マイク片手に訳のわからないことをほざいた。 御妙寺のり太が接近戦に持ち込もうと立ち上がろうとした瞬間だった。かけ夫のヒザ蹴りが彼の下腹部を見事に直撃し、破壊した。 らり太はたちまち倒れ込み、約3分間悶絶した。 そばで様子をうかがっていたアナンはたまらずタオルを取りだし、らり太の首を力任せに締め付けた。 アナン「(なんか知らないがらり太がいきなり倒れた。これはまたとないアターック チャーンス!)・・ぐぬぬぬぬっ・・・」 らり太「ほぎゅるびゅるりれーっしゅ!」 らり太はもうほとんど死にかけていた。 らり太「ほぎゅるびゅるりれーっしゅ!」 一方、下腹部を破壊された御妙寺のり太は以外と・・・らり太「ほぎゅるびゅるりれーっしゅ!」・・・元気そうだった。 御妙寺のり太「しょうへいへ~い。しょうへいへ~~~いぃ!」 御妙寺のり太は笑平を呼んでカラシニコフ銃で瞬時に射殺した。 のり太「へっ」 それを目撃してしまったアナンはショックを受け、突如モンゴルに帰りたいと言い出した。医師によると病気の一歩手前の状態のようだが、目撃者によるとその晩、アナンのマグナムは夜昇竜になっていたというが、一方でアナンのマグナムは既に戦闘不能なただのおしるし程度のものだったという説もあるようだ。 御妙寺のり太「貴様・・・笑平を殺ったことを今に後悔するぞ・・。なんせ奴のはマグナ ムなんてちゃちなものじゃなくて、83mm迫撃砲と呼ばれるくらいの代物らしいからなっ!」 なぜか御妙寺のり太は得意気だ。 走りんぎん「あたい、大砲レベルじゃないと満足しないのよさ」 突然りんぎんが御妙寺のり太に差し迫った。 アナン「(今だっ!)猛々しい主砲を、あたかも戦艦大和のようなっ」 アナンは倒置法を用いて主砲を走りんぎんに向けて発射しようとしたが、しゃらくせえ暑さでヘナっていた。 アナン「しまった…こうなったらおれの下シャラ部をシャラしてもらうしかねえっ!」 しかしりんぎんは御妙寺のり太まであと3メートルくらいまで接近していた。 アナン「くっ、しかし時間が…ないーぶな俺の下シャラ部にとっては・・・」 その時、ついにりんぎんは御妙寺のり太に到達した。 アナン「ち、ちきしょう!かくなる上は、俺自身の手でシャラるまでだっ!」 アナンは自身の下シャラ部を一気に開放し、右手を差し伸ばした。 御妙寺のり太&りんぎん「今だっ!」 御妙寺のり太とりんぎんは急に向きを変え、アナンの下シャラ部には目もくれず、ルラー 城へと一目散に駆け始めた。 アナン「させるかぁっ!」 なんとアナンの下シャラ部は、自走硫弾砲FH70の主砲ほどまで拡大化していた! アナン「シャラキャノン・・・発射!」 アナンの主砲からまばゆい閃光とともにルラー城の破壊を試みた。しかしアナンの射程と比較し、まだルラー城までは距離があった。 アナン「あれしかないな…」 アナンがパチンと指をならすと、上空より全長20mはあろうかと思われるロボットが現れた。 アナン「久しぶりにお前の力を借りるぜ…シャランダム!」 アナンはシャランダムに乗り込んだ。 アナン「目標、ルラー城。距離2500…発射ッ!」 シャランダムはビームライフルで挨拶代わりに烈しくアナンに切りかかった! アナン「っぶね!何するんだ、シャランダム!!」 だが尚もシャランダムは攻撃の手を休めずにアナンに差し迫った。 アナン「ち、ちきしょう、やはり貴様はまだ動かすべきじゃなかったか・・・、この失敗作め!」 ここでシャランダムがようやく口を開いた。 シャランダム「貴様は自分の下シャラ部に誇りを取り戻したいという身勝手な理由だけでルラー城を破壊しようとした。まぁそもそも公共の場で下シャラ部を開放した時点で、貴様は猥褻物陳列剤に処される運命だがな。第一貴様が騒いだせいで小鳥達が逃げてしまった。」 アナン「う、うるせぇ!貴様なんかに俺の気持ちがわかってたまるか!このカラクリ人形め!」 そう叫ぶとアナンは再び下シャラ部に手をやった。 が、それよりもシャランダムの動きが早かった。 シャランダム「シャラズフラーッシュ!!」 シャランダムはそう叫ぶと、尻部分から尻尾のようなものが巨大化し、たちまちアナンを飲み込もうとした。 シャランダム「ファファファ…貴様を吸収すればおれは完全体に…ッ!」 アナン「う、うわああっ」 アナンはたちまち尻尾のようなものに包まれてしまった。アナンを包んだ尻尾の先が閉じようとしたその時だった。 アナン「(今だッ!)リレミトッ!!」 アナンはここぞとばかりに脱出の呪文を唱えた。 ガーン! ・・・アナンは尻尾の壁に頭をぶつけてしまった。 シャランダム「ふはははは、無駄だ無駄だぁ!それよりも喜ぶべきだぞ、私の一部として究極のパワーを手にするのだからなっ!!」 アナン「(ち、ちくしょう、これまでか・・・!)」 突然シャランダムの身体からまばゆい光が放たれた。 りんぎん「つ、ついにシャランダムが完全体にっ・・・!!」 シャランダムの身体からの光がおさまり、ついに完全体が姿を表した。 ×××「・・・もうシャランダムでもアナンでもない。名前を忘れてしまったただの・・・・・・ただの三瓶だ!」 りんぎん「w・・・what??」 りんぎんは驚きのあまりイングリッシュだった。 三瓶(シャランダム完全体)「さんぺいです♪」 三瓶がそう言うと、三瓶の身体から凄まじいエネルギー波が放たれ、一瞬にして辺り一面焼け野原になった。 りんぎんは舞空術によって、かろうじてかわしていた。 りんぎん「D・・・Damn it!!」 ---- ここまで255