とある修女の定時放送 ◆aCs8nMeMRg



太陽が水平線付近にまで傾き、夕焼けが海を、そして殺し合いの舞台である島を赤く、美しく染め上げた頃。
そろそろ恒例になりつつある放送。
第三回定時放送が始まった。

『こんにちは。インデックスです』

島中に、少女の声が響く。
抑揚のない事務的な口調で。

『ゲーム開始より十八時間が経過しました。第三回の定時放送を開始したいと思います。
 これまでの放送と同様、放送内容の問い合わせには応じられませんので、ご了承下さい』

今までの放送と同じように、インデックスと名乗る少女の声ここで少し間を置いた。
そして、ここからは矢継ぎ早に途切れなく、参加者へ向けて情報を開示していく。
今まで通りの定時放送だった。

『それでは、これまでと同じく――。
 こちらからの連絡事項。禁止エリア。第二回放送時から現在までの間に出た死亡者。
 の順に発表いたします。

 まず、こちらからの連絡事項として、島内に設置されております列車についての状況を申し上げます。
 再び線路の破壊が行われたため、現時点では未だ全面復旧には至っておりません。
 対策として、C-6死者の眠る場所付近に仮設駅を設置。
 B-4駅からC-6仮設駅の間。
 F-5駅からD-2駅の間。
 以上の二区間で、往復運転を実施しております。
 D-6駅からF-3駅の区間は現在復旧作業中ですので、今しばらくお待ちください。

 続いて、禁止エリアについて。
 三時間後の午後九時以降、立ち入り禁止エリアが三つ増加します。
 例によってお手元の島内地図をご覧下さい。

 今回の閉鎖エリアは【】【】【】の三カ所です。
 誤って侵入しますと首輪が爆破されますので、くれぐれもご注意ください。

 では最後に、第二回放送時から現在までの死亡者を発表させて頂きます。


 今回の死亡者は十一名。
 現時点で、残り参加者は二十六名になります。
 ――以上で、私共からの連絡を終わります。それでは』



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最終更新:2010年03月15日 23:14