17:Annihilator
赤と白の身体の竜種の女性、石田佳奈子はエリアA-6ホテルのとある客室にいた。
支給品の打刀の刃を眺めながら、佳奈子はクスクスと笑い始める。
「…何か面白そうだね…乗ろうかな。知り合いもいないし…」
名簿を見る限り佳奈子が知っている人物はこの殺し合いには呼ばれていない。
殺人が許されるこの状況で知り合いもいないのなら特に躊躇する理由も無いだろう。
「このホテルの中、見て回ろうか」
荷物を引っ提げ、佳奈子は部屋を後にする。
廊下に出ると幾つもの客室の扉があったがほとんどが施錠され入る事は出来ない。
中からは人の気配はしなかった。内側から鍵を掛けていると言う訳でも無いようだ。
エレベーターは止まっているため階段で下の階へ降りる。
「ん…誰? 誰かいるの?」
「…!」
階段を下りた時、人影が見えた。佳奈子は声を掛ける。
それはボーダーコリー種犬獣人の若い女性だった。
「あ、あなたは…」
「私以外にもいたんだ…まあ大きいからね、このホテル」
「…ひっ!?」
目の前にいる赤白の雌竜が抜き身の日本刀を持っている事に気付き戦慄する女性、吉岡美津子。
「ん、どうしたの? …ああ、これ? 私の支給品。良く切れそうだよね」
「……(ガタガタガタ)」
「…あら、震えて…嫌だなぁ、私がこれであなたに斬り掛かると思ったの?」
「…へ?」
佳奈子のその口振りから、本当は戦意など無いのかと美津子は思った。
そのため警戒を解いてしまった。
「…その通りなんだけどね」
ザシュッ
佳奈子が持っていた刀を一閃した。途端、廊下の床に鮮血が迸る。
「…ぁ」
美津子は腹の辺りが焼けるように熱くなるのを感じた。
「ゲフッ…ウ゛ッ」
口から赤い液体が溢れ出る。そして臓器がはみ出し始めた腹を押さえながら、
その場に両膝を突いた。
(こんなの……無いよ……)
余りに理不尽過ぎる自分の人生の終幕に、美津子は納得出来なかった。出来ぬまま、逝った。
「凄い切れ味…結構使えるなこれ」
一人の参加者を実際に斬り殺した事により打刀の切れ味を認識した佳奈子は、
美津子の衣服で刀身に付いた血糊を拭き取り、更に美津子のデイパックを漁る。
そして、出てきた物はコルトローマン回転式拳銃と予備弾十数発。更に炸裂手榴弾3個だった。
それを自分のデイパックに押し込む。
「さてと…」
他に誰か人はいないかと、佳奈子はホテル内の探索を再開した。
【吉岡美津子 死亡】
【残り34人】
【早朝/A-6ホテル三階】
【石田佳奈子】
[状態]良好
[服装]無し
[装備]打刀
[持物]基本支給品一式、コルトローマン(6/6)、.357マグナム弾(18)
[思考]
1:殺し合いに乗る。
[備考]
※特に無し。
≪オリキャラ紹介≫
【石田佳奈子(いしだ かなこ)】
19歳の竜種の女性。赤と白の身体。翼を使いある程度飛行出来る。大学生。
温厚そうに見えて、敵と判断した相手へは徹底的に冷酷に接すると言うやや屈折した性格。
剣道を習っていた過去があり今でも剣はある程度扱える。
【吉岡美津子(よしおか みつこ)】
20歳のボーダーコリー種犬獣人の女性。黒と白の毛皮。美乳。事務職か何か。
特に特筆事項も無い、少し気の小さい以外は普通の女性。
強いて言うなら逆立ちしたまま階段を上り下り出来る事ぐらいか。
最終更新:2011年03月27日 22:21