「全く、ツイてないな…最初に会ったお嬢さんが、殺し合いをやる気満々なんて」
「無駄話する暇があったら、自分の心配をするべきじゃ無いんですか?」
A-6、切り立った崖で対峙する2人。
片方はガタイのいい男、ガイエル・アゼリン。
もう片方は普通の女性、三沢里沙。
「全く…俺は女性には興味が無いんだがな。とは言え、君が俺を殺す気なら、身を守らせて貰うよ」
デイパックから武器を取り出す。
…出て来たのは男性用制汗スプレー。
「武器じゃない!?」
「…運に見放されたみたいですね」
里沙もデイパックから武器を取り出す。
黒い箱のようなもの…スタンガンだ。
武器の差は絶望的だ。
「こんなときは…諦めずに戦う事が大事なんだぜ!」
素早く里沙の前まで歩みより、顔面にスプレーを吹きかける。
「…あああああああああああっ!?」
「フローラルの香りだ…ゆっくり味わうといい」
スタンガンを落とし、痛みでその場を転げ回る。
「これは貰うぜ。」
「…うう…!」
転がった拍子に、崖から落ちて行く。
「あああああああぁぁぁぁぁ…」
「落ちちゃったよ…まあ、事故ってことで…」
◇
「…落ちた時に死んでた方がよっぽど幸せだったわ」
断崖絶壁を見上げ、なす術もなく呟く。
首輪からは絶えず電子音が響いている。
『ここはエリア外です。速やかにエリアに戻って下さい――』
「戻れって言ったって、もう手遅れよ」
だんだん音の間隔が短くなっていく。
『あと10秒で首輪が爆発します』
「10秒で崖を登れる訳無いし…」
仰向けで海面に浮かぶ。
もう少しで死ぬ、と分かると人は力が抜けるんだな、と思った。
『5、4、3…』
「まったく、少しはいい死に方したかったわ」
『2、1、0…』
ドカン、と爆発音が響いた後、海上には三沢里沙であったものが漂っていた。
【一日目・深夜/A-6】
【ガイエル・アゼリン@オリジナル】
[状態]:健康
[装備]:スタンガン
[所持品]:支給品一式、男性用制汗スプレー
[思考・行動]
基本:殺し合いはしたくない。
1:さっきのお嬢さんには悪い事をした…。
【三沢里沙@オリジナル 死亡】
死因:首輪爆破
≪キャラ紹介≫
【ガイエル・アゼリン】 23歳/男/ボディビルダー
職業が職業だけあってムキムキ。
ゲイのような、ノーマルのような…。
【三沢里沙(みさわ りさ)】 21歳/女/大学生
見れば分かるように感情の浮き沈みが激しい。
最終更新:2011年06月15日 21:35