「しかし、本当に良かったんですか?さっきの3人組をスルーして」
「良いんだ。もうこの車には乗れそうもないし、第一何かヤバイ物を感じたからな」
「まあ、お前が言うんなら間違い無いんだろう」
病院が目前に迫る道路を、トラックに乗って走る3人。
やっぱり、仲間の人数が増えるのはメリットとデメリットが増加する。
命が懸かっている以上、下手な行動はできない。
それが、3人の結論だった。
「…駐車場に入ったが…どこに停める?」
「適当でいい。こんな状況じゃ、どんな停め方でも文句は言われまい」
言われるまま、本当に適当に停める。
地面に引いてあるラインを完全に無視した停め方だ。
「適当でいいとは言ったが、限度って物があるんじゃないか」
「すまん」
◇
「おい、見てみろよ。もしかして、これって血じゃないのか?」
「…ああ。確かに、少々乾いてはいるが、確かに血だ。おまけに、何かの形になっている…まるで、肉球だ」
「肉球?犬でもいるのか…?こりゃ、中を調べる必要があるな」
もしもの事を考え、戦闘経験のあるアンドレーを先頭にし、その後に一輝が付いて行く。
武器を持たない、丸腰の夜釣りの人を最後尾に付けて、病院へ入っていく。
「!!…いきなり遺体とご対面するとはな」
「いつか見るとは思ってたが…気分悪いぜ」
ロビーに転がる2つの遺体。
名前も、素性も分からない。
遺体の傍にしゃがみこみ、喉の傷を調べる。
「…両方とも喉を一突き。この2人を殺したのはかなりの手練れのようだ」
「本当かよ…まだ、この近くにいるんだろうか?」
「いや、もうこの近くにはいないだろう…。現場の近くに長く留まっていても、メリットは無いからな」
「言われてみれば、確かにそうだ」
ふっ、とさっきの足跡の事を思い出す。
あの足跡は、外に向かっていたような…?
もしかしたら、あの足跡を辿れば、この2人を殺した奴がどこに向かったか、分かるのでは。
「…あの足跡。あれを辿るぞ」
「足跡を?…よく分からんが、やってみよう」
言われるがまま、3人で血の足跡を辿る。
足跡がだんだん薄れて、判別不能になってしまっている所まで追いかけたが、人影は見当たらなかった。
「何だ、結局誰もいなかったな」
「でも、歩いて行った方向は大体分かる。多分、南にでも行ったんだろう」
「南か…なら、ルートは限定されそうだな。D-3の橋は禁止エリアだし」
「いや、そうとも言い切れない。禁止エリアになる前に、橋を通ったかも知れないだろう?」
「あー、確かに、それもありえるな」
実際の所、この足跡の主がどこに向かって、今どこにいるのかは分からない。
どこにいるか分かった所で、説得したりすることもできない。
「…仕方無い。一回、病院に戻るぞ」
「そうするか」
一行が病院へ戻ろうとしたとき。
アンドレーの頬を、何かが掠めて行った。
「敵か!お前ら、気を付けろ!」
ミニミを構え、更なる攻撃に備える。
一輝も、慣れない手つきだがMP7を構える。
(さっきの銃撃は…背後からか?)
「姿を現せ!卑怯な真似はするな!」
「はいはい、出て来てやるから、そんな怖い顔すんなよ」
そう言って、姿を現したのは、飄々とした男だった。
俗に言う、「チャラい男」と言った感じか。
「…すぐに消えろ。怪我もただのかすり傷だった。今なら、お前を撃たない」
「何言ってるんだ?中途半端でやめるのは良くないことだろ?」
「最終警告だ。今すぐ消えろ。でなければ撃つ」
「全員一気に射殺…と行きたいところだが、お前の銃強そうだし、素直に従っとくか」
「物分かりのいい奴は嫌いじゃない。さあ、早く消えろ」
依然ミニミを向けたまま、威圧的に話す。
「はいはい…」
仕方ない、と言った調子で溜息を1つつき、D-4への道を歩いて行った。
「…さて、病院に戻るか」
「隙だらけだッ!!馬鹿野郎が!」
大声に気づき、振り向いた瞬間。
何かが、左肩を貫いていた。
「…っ!!!」
傷口を押さえ、痛みでその場に膝をつく。
一体、何が起こっているんだ…?
「あいつが、あいつが戻って来てるぞっ!!」
「何…?」
迂闊だった。
あいつが、完全に立ち去るまで、背を向けるんじゃなかった…!
いまさら悔やんでも、もう遅いが。
「に、逃げるぞ」
「ああ!」
「逃がす訳ねえだろ!」
素早くマガジンを装填し直し、銃を向ける。
その先は、いきなりの事で呆然としている夜釣りの人に向けられていた。
「クソが!!」
片手でMP7を持ち、奴に向けて弾をバラ撒く。
飛び交う弾にひるみ、敵の銃の標準がブレる。
「っああっ!」
敵の弾を右足に受け、倒れこむ夜釣りの人。
「一気に2人も手負いになるなんてな…俺の責任だ…」
「今はそんなこと言ってる場合じゃねえだろ!とにかく逃げるんだ!」
「逃がす訳ないだろ!…おいおい、予備のマガジンが無ぇ…」
(今が、逃げるチャンスだ!)
脂汗をだらだら流しながら痛みに悶えている夜釣りの人を抱え、一気に走り出す。
「そうだ、さっき拾った銃!これでお前ら皆殺しだ!」
デイパックから、拾ったMP5を取り出し引き金を引く…が弾が出ない。
「せっかく良いところだってのに故障かよ!!畜生、待て…」
「その銃、使えないようだな?これで、形勢逆転だ」
「く…」
「警告はさっきしたからな。もう警告しない。お前を…殺す」
「ま、待ってくれ!嫌だ、死にたくない、せっかく生き返れたのに…」
ミニミが火を吹くと同時に、全身を7.62mm弾が貫いて行く。
そのまま全身から血を吹き出し、息絶えた。
「…早く、2人と合流しなければ」
痛む傷を押さえ、病院へ向かっていった。
【一日目・深夜/C-4:病院付近】
【川内一輝@
オリジナル】
[状態]:健康
[装備]:H&K MP7(32/40)
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:ちょっとダルいが、ゲーム脱出の為に動く。
1:夜釣りの人を連れて病院へ戻る。
【夜釣りの人@Tさんシリーズ】
[状態]:健康、右足負傷(出血中)
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、トラックのキー
[思考・行動]
基本:
殺し合いはしない。
1:うう…足が痛い…
【アンドレー・アヴェルチェフ@オリジナル】
[状態]:健康、右肩負傷(出血中)
[装備]:FN ミニミ(157/200)
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:ゲーム脱出の為に動く。
1:2人に追いつかないと。
※C-4とD-4の境目付近にH&K G36(0/30)と壊れたH&K MP5が落ちています。
【杉谷守@自己満足ロワ2ndリピーター 死亡】
死因:射殺
最終更新:2011年07月14日 23:50