26話 遭遇者により運命が変わる事がある/1
「誰か…誰かいないのかよー!かーちゃーーーーーーーん!」
剛田武は叫んだ。
肺にある空気を出来る限り使って。
「くそ…来須さんも、きっと……」
自分の代わりに犠牲となってしまった来須の事を思い出す。
まだ死んだとは思っていない…でも、死んだと言って過言ではない。
「誰か……誰かいないのかよ………」
そう思いながら、テレビ局前に来た。
すると、彼の予想もしなかった光景が広がっていた。
「の……のび太………?うそだろ…のび太…」
何かによって貫かれた彼の死体。
それを持ちあげる。
のび太の顔は恐怖でひどく醜くなっている。
「畜生……まさかこいつもあの男に…」
死体を持ちあげて、テレビ局に逃げようとする。
するともう一つの人間も見つけた。
「……この人もつれていこう」
二人分の人体を持ち、彼はテレビ局に逃げ込んだ。
◆ ◇
「……この人、まだ死んでないぞ!?」
ジャイアンが、のび太の死体を所長室に隠した後に気付いた。
そう、◆xzYb/YHTdIはまだ死んではいない。
肉体はまだ、死んではいない。
精神がどうなっているかはまだ分からないが。
「……ドラえもんがいれば、戻せるんだ…」
これは、タイムパトロールが介入する話のはずだ。
のび太は未来、子供を持っている、せわしくんが彼の子孫なら。
でも、ここでのび太は死んでしまった。
だったら、どういうことだと考えよう。
きと、ドラえもんがこれを無かった事にするのが本当の未来なんじゃないのか。
「だから、ドラえもんを探さなきゃ…!」
彼を治療できるほど自分は器用ではない。
でも、きっとなにかはできるかもしれない。
彼がかばんを探す。
すると、彼の表情が歓喜の物に変わった。
「お医者さんカバン…ドラえもんの道具だ!これさえあれば…少しくらいは…」
彼がそれを◆xzYb/YHTdIの前に持っていった。
画面に結果が出るまで待つ。
『貧血デス 抗生剤ヲ 処方シマス』
中から注射器が出てきて、お医者さんごっこカバンは止まった。
彼は急いでそれを注射する。
それで、簡易的な治療は済んだ。
「……もうちょっと、ここにいるか…この人が心配だ」
【真昼/B-4テレビ局所長室】
【剛田武】
[状態]身体的疲労(中)
[装備]お医者さんごっこカバン(残り2回使用可能)
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:殺し合いからの脱出。
1:しばらくしたらここから離れる。
2:ドラえもん達、来須さんとの合流。
3:蝶ヶ崎蛾ヶ丸を危険視。
[備考]
※願いは不明です。
※参戦時期は未定です。
※蝶ヶ崎蛾ヶ丸の容姿を記憶しました。
【◆xzYb/YHTdI】
[状態]片方の人格の死、左肩に銃創
[装備]なし
[所持品]基本支給品、大螺子
[思考・行動]
基本:???。
1:???。
[備考]
※願いは不明です。
※元の世界の知識はある程度残っています。
※彼の元の人格か、過負荷としての人格が死にました。
【支給品説明】
【お医者さんごっこカバン@ドラえもん】
剛田武に支給
どんな病気でもピタリと当てるカバン。
未来の子供がお医者さんごっこに使っている。
宇宙からやってきた未知のウイルスを退治したり、人間以外でも未確認の動物の病気を治す事もできるが、治せるのは簡単な病気だけ。
使用回数を3回と制限している。
最終更新:2011年07月18日 18:51