43話 オワリトハジマリ
「あー、おめでとおめでと、テトさん」
「……」
主催者、荒神健児――◆ymCx/I3enUの元に連れて来られたテトの表情に歓喜の色は微塵も無い。
「あら、優勝したのに嬉しそうな顔じゃねーな」
「……」
「まあいいや…凄いな、一人で十人以上殺すなんてな、桐山並だぜ。
…ああそうだ、好きな願い一つだけ叶えてやる。何が良い?」
荒神がテトに尋ねる。
しばらく間を置いて、テトが口を開いた。
「……取り敢えず」
そして、右手を、荒神に向けて翳した。
「……あなたが死ぬ事、で」
神の力が発動し、紅蓮の炎が荒神の身体を包む。
「うおおおおおおおおっ!?」
驚愕の声を発する荒神。
そして火炎が彼の身体を――――焼き尽くす事は無かった。
「なんてな」
「!? な、んで……グッ」
思いも寄らない事態に今度はテトが驚く。そして胸を押さえ苦しみ出した。
「…俺には効かないよ。そんな力は」
「がぁ……あ」
「一応俺も、色々特殊な力使えるんだ。普通の人間じゃないのよ。っていうかさ、
そんな力をバンバン使ったらお前さんの方がマズイんじゃないか?」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
神の力を酷使する事はテトの身体に重大な負担をかける事にもなる。
ましてや殺人レベルの力を幾度も使ったテトの身体もはや限界に達していた。
「……主催者を殺そうとするなんて、優勝者でも許す事は出来ないな」
「あ…」
「……優勝は無し、だ」
荒神は拳銃らしき物を取り出し、スライドを引いた。
(ラ、ト――――――)
その脳髄を銃弾が突き抜ける刹那、テトの思考が最後に脳裏に再生した映像は、思い人の笑顔――――。
「全滅か、やれやれ……次はどうすっかな……変態集めるかまた?」
自分以外、誰もいなくなった空間で、荒神は次の惨劇の構想を思い浮かべ、笑う。
【テト@自作キャラでバトルロワイアル:死亡】
最終更新:2011年07月21日 00:04