「……これは一体何だろうか」
「さあな……」
部屋の中に、ただ1つだけそびえ立つ奇妙な展示物を眺め、誰に言うでも無く呟く。
説明書きを見ると、この奇妙な物体の名前は「クロノス・ジョウンター」と言うらしい。
一体、これが何なのかも、何に使う物なのかも良く分からないが、存在感だけは大きい。
なにしろこの部屋には、この大きい物しか展示されていないからだ。他の部屋には、それなりに多く展示されているのに。
(第一、この博物館は一体何なのだろうか?これにしてもそうだが、飾ってある物全てが異質だ)
永久機関。情報捏造機。空間転送機などの、冗談めいた物たち。
どれも、一般的な考えからすると、馬鹿げているとしか考えられない代物たちだ。しかし、どれも作動しなかった。
作動しない以上、これらの物品が本当に効果を持つかどうかは分からない。作動されても、それはそれで困るが。
こんな物が世に出てしまったら、大きな混乱が予想されるだろう。
(しかし……今は、これらをどうにかする暇はない)
「ここには大して物がねえし、次の部屋行こうぜ」
「あ、ああ」
妙な物品の事は一度忘れ、次の部屋に向かう。とは言え、残されている部屋は館長室くらいしか残っていない。
館長室は、今いる一階D室からはそう離れていない。歩いてすぐの距離だ。
いかにも、館長室っぽい扉を開けると、これまたそれらしき光景が広がっていた。
「何かあるかもな」
「ああ」
とりあえず、近くの机の引き出しを開けてみる。
……何も入っていない。続けて、その下の引き出しも開けてみるが、これまた何もない。
カラの引き出しが1つだけあってもおかしくはないが、こうも続いてカラだと、何か妙な物を感じてしまう。
最後に、1番下の引き出しを開けるが……やはり、何も入っていない。チリ1つ入っていない。
(ここの鍵くらいは入っていても、おかしくは無いのに)
机の上も見てみるが、置いてあるのは万年筆やインクなどの文房具しかない。
書くものならもう持っているし、わざわざ持って行く必要もない。
(ここにも、大した物はないか)
「……これは何だ?」
本棚の方向から、ymの驚きと疑問の混ざった声が聞こえてくる。振り向いて見てみると、手に何かのビンを握っている。
一体何だろうか……と思う前に、ymが栓を開け臭いを嗅ぐ。
「どうやら、酒みたいだな」
「酒?いったいどこに置いてあったんだ」
「本棚の裏だよ。隠してあったみたいだ」
何の酒かは良く分からないが、わざわざ本棚の裏に隠すと言う事は結構値の張る物かもしれない。
……しかし、今はゆっくり酒を飲む暇なんてない。第一、何が入っているか分からないのだ。
ここに誰かが先に来て、これに毒でも仕込んでいるかもしれないし、中身をすり替えられている可能性もある。
こうやって考えていくとキリが無いが、用心するに越した事はない。
「……それは置いて行こう。こんな時に、呑気に酒なんか飲んでいられないし」
「だな。あまり飲みたいとも思わないしな」
酒のボトルを元の場所に戻したのを確認して、部屋を出る。やはり、無駄骨だったのだろうか。
結局、役に立つ物はなかった。時間を、いたずらに消費しただけで終わってしまった。
(……他の場所を当たることにしよう)
【一日目・深夜/A-5:科幻博物館内】
【須藤真幸@絶体絶命都市2】
[状態]:健康
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:この「実験」の真相を解く。
1:次はどこに向かうべきか……
【◆ymCx/I3enU@非リレー書き手】
[状態]:健康
[装備]:タキシード、デザートイーグル(7/7)
[所持品]:支給品一式、デザートイーグルのマガジン×3
[思考・行動]
基本:ゲームには乗らない。
1:須藤を護衛しながら、今度は別の場所を探索しにいく
2人が立ち去って、少し経ったころだろうか。
館長室の中に、一筋の光が。天井より上、空より上から光の筋が。
ジジジ、と小さな音を立てながらMRIのように足元から何者かが構築されていく。
そして最後に構築された顔……その顔は、かつて「
需要なし、むしろ-の自己満足ロワ2nd」で散った男の顔だった。
「……ん?ここはどこだ」
その男の名前は、◆lYiZg.uHFE。前の部隊では、無念にもゲームスタート直後に殺害されてしまったが。
しかし、そのような男が、再度
殺し合いの場に召喚された。取る行動は、一体なんだろうか?
(また殺し合いか?……今度は殺されねえように気を付けないと)
そう思いつつ、足元のデイパックを開ける。……今度は、普通に武器が出てくれた。ライフルだ。
名前は確か、M16とか言った気がする。だが、名前は別に気にするようなことではない。
結構重量はあるが、別に扱えない程でもない。ちょっと構えてみるが、まあまあしっくりくる。
(よし、武器はこれでいいか。問題は、スタンスだな)
別に乗ってもいいし、乗らなくてもいい。
決定する権利は、自分にあるのだ。
「……最初に出会った奴のスタンスで動こうかな」
【一日目・黎明/A-5:科幻博物館・館長室】
【◆lYiZg.uHFE@非リレー書き手】
[状態]:健康
[装備]:コルトAR15(20/20)
[所持品]:支給品一式、不明支給品、AR15マガジン×3
[思考・行動]
基本:最初に会った奴のスタンスに合わせる
1:どこ行こうかなー
最終更新:2011年10月02日 22:41