唐突だが、俺の名前は宮崎黒鷹という。
いやはや全く以て参った。それなりの場数は踏んでいるとはいえ、まさかこんな酔狂な宴に参加させられるとはね。
しかし、俺はただの吹奏楽部員だ。
楽器はトランペット。正直あまり上手いとはいえないんだがな。
正直部に入った理由もボーカル目当てだったりする。
あー、引かれちゃうかもだけど、俺の趣味はストーキングっす。
俺の本命は九柳やよいたん。
ああいう大人しい娘って可愛いよなあ。
彼女になら何でもくれてやる。内臓の一つや二つ、いや全部あげちゃう。彼女が失明したら俺の眼球をやよいたんにプレゼントだ。
そして死んだら俺も死ぬ。
俺の人生はやよいたんの為にあるんだぜ、知ってたか?
例えばやよいたんに告白という名の殺害予告したあいつが首吊ったのって、俺が執拗に嫌がらせしたからなんだよね。ペットが八つ裂きにされてたのはきつかったかにゃ?
でもそのくらいのことが出来ない奴なんて人を好きになった奴じゃあいないだろ。え、いる?そいつには俺が良い病院紹介してやるからちょっと連れてこい。
しっかし、
殺し合いね。
まあ優勝くらいは余裕だけどさあ。
黒崎刑梧。
貴様は何をしてるか分かってるのか?
俺はいいさ。俺が殺されるなんて些末なことどうでもいい。
だけどよ。てめえ何考えてんの?
参加者にやよいたんを混ぜたってどういう事だよ、あぁ?
ぶち殺されてえのかてめえは。あの娘に殺し合いなんて出来る訳ねえだろうが。つーかもうブチ切れた、てめえは確実にぶち殺すわ。滅茶苦茶にな!
という訳で俺は殺し合いには乗りません。みんな、きれいな黒鷹をよろしく!
□
「…………ふざけてんなぁ、こいつは」
サッカー部員、小川海斗は怒りを押し殺した声で呟いた。
殺し合い。カツアゲや万引きはしたが、殺しとなれば話は別だ。
人の命は弄んだらいけないものだ、と彼は父から言われていた。
絶賛DQN街道まっしぐらの彼でも、その言いつけだけは守っている。
彼の友人の沖崎翔なんかは殺しもやってるって噂があった。
もし本当なら拳を叩き込んでいただろう。
しかし本人は否定していたし、彼もそれを信じていた。
海斗は決意する。このふざけたゲームを壊滅させると。
そしてそれが可能なだけの戦力もいる。
宮崎黒鷹。彼の隣に立っている端正な顔立ちの男子生徒だ。
お調子者の癖に、喧嘩は異常に強い。
そんな奴が味方。
これは、神が祝福しているとしか思えない。
そんな時、黒鷹から声が掛けられた。
「なあ、小川。お前さ、九柳やよいのことどう思う?」
「あ?俺はこのクラスの女には興味ねえし、普通だな」
普通の、当たり障りのないよくある答え。
なのに、次の瞬間には海斗の下顎が吹き飛んでいた。
「!?………ァ、アアアアガ、ミィィィャザ、ギィィィ!!」
「黙れよクズ野郎が!普通だと!?てめえにはあの可憐さが分からねえのか!!ほかの奴等と一緒にするな、そしててめえは早急に!速やかに!死ね!」
凶器となったのはコルトガバメント。
弾丸が幾度も幾度も海斗を抉り、潰し、殺害した。
何と言ってもーーーー九柳やよいを愚弄した、それが彼の運の尽きといえよう。
【小川海斗】 死亡
【残り42/47人】
【深夜/C-2】
【宮崎黒鷹】
[状態]健康、怒り
[所持品]コルトガバメント
[思考・行動]
0:殺し合いには乗らない。黒崎殺す。やよいたん愛してる。
1:やよいたんを馬鹿にした奴はブチ殺す
【宮崎黒鷹】
身長176cm、吹奏楽部トランペット担当。
病的に九柳やよいを愛しており、彼女をストーキングしている。
怪物揃いのこのクラスの中でも戦闘能力は純粋に最強。
やよいが爆弾魔であることも知っており、証拠をこっそり隠滅してたりする
【小川海斗】
サッカー部員、DQNだけど殺人を嫌う。
特筆事項なし。運が悪かった。
最終更新:2011年11月25日 08:54