アットウィキロゴ

プロローグ1・変哲オリ



「お前らー、忘れ物はないなー」

全員がバスに乗り込んで、担任が確認を取る。
そう、今日は待ちに待ったようで待ってないような修学旅行だ。
俺、須藤凛(男子七番)は外を見る。
空は気持ち悪いほどの晴天だった。
綺麗すぎて逆に不吉な感じを醸し出してやがる。
とは言え、修学旅行だからテンションがおかしいことになってるんだろう。
そんな俺の隣に座っている津村匠(男子八番)はもはや寝てしまっている。
こいつはどこでも寝るからな、放置しておこう。
睡眠欲に関しちゃあののび太君びっくりだし。
そして通路を挟み、向こう側にいるのは…。
俺の好きな人、狭山雪子(女子七番)と金持ちお嬢様瀬戸麗華(女子八番)だ。
二人は幼稚園からの仲らしく、いつも一緒にいる。
学校では三日月ツートップなど言われるほどの美女2人組である。
通路の一番前にいるのは脇谷宏(男子十六番)だ。
クラス一のお調子者であいも変わらずふざけている。
それを一番近くでみているのは浅倉翔(男子一番)と宇田川龍磨(男子二番)、通路を挟んで青山美春(女子一番)と生島あかり(女子二番)だ。
サッカー部の主将を務めていた浅倉、剣道部主将を務めていた宇田川の二人は仲はそこまで良くない。
部費争奪戦で粘って戦って以来、あまり仲がよくないのだ。
その壮絶な戦いはいつか言うとして…。
と、考えているとバスが出発する。
前に立っていた脇谷が転んでいるのは放置とする。
隣に座っているこいつもまだ寝ていやがる。

「脇谷!さっさと席に戻れ!」

担任の怒鳴り声が聞こえる。
そんな声も気にせずに後ろの席でゲームをしてるのは深川悠斗(男子十番)、横でお菓子を食っている轟車(男子九番)だ。
この二人はクラスでも孤立しているような二人組だ。
轟は菓子ばかり食ってるし、深川はゲームばかりしている。
俺もあいつらとはあまり話さない。
一番後ろを独占しているのは不良グループ3人と女子2人だ。
笹川走馬(男子六番)、松前晋也(男子十二番)、村上仁(男子十三番)、相馬愛理(女子九番)、東野南(女子十四番)だ。
あいつらはいつもまとまって色々とやっていやがる。
まあ、不良グループなだけあって良い噂は聞かない。
そしてそのうるさい不良グループの前の席にいてなお本を読んでいるのは星野いろは(女子十五番)だ。
成績優秀、品行方正、容姿端麗、完全無欠という言葉が似合うやつだ。
その代わり、男の気が全くと言っていいほどない。
彼女に告白した男はこれまでに100人を超すといわれている…。
しかし、全員ザッパリだとのこと。
全員心に傷を負って、再起不能に近いまでにするようで。
自分には全く関係ないけどな…高嶺の花すぎてさ。
その横に座ってこれまた寝ているのは鰐田典子(女子十六番)である。
クラス一の料理上手と言われている。
その腕前は、食に厳しい(自称)俺が唸るほどだ。
前にクッキーを作ってみんなに配っていたのが始まりだったな。
その前にいる二人は……あれ?寝てる?
いや………いつの間にか不良共も寝静まっている。
あれ?おかしいよな…なんで……さっきまで騒いでいたのに。
匠は…相変わらず寝ている、だが雪子さんと瀬戸さんも寝ている。
……俺も、眠くなってきた。
何故だろうか、昨日は9時間も寝たんだぞ。
眠くなるわけないだろう…なのになんで…ねむ、く……。

この時俺は知る由もなかった。
これがいかに最悪で卑劣な罠だったかを。

【残り 32人】

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2011年12月10日 19:54
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。