2-2 正当化☆BOY
突然ながら俺の自己紹介をしようと思う。
大里俊明…クラス一優秀で他の追随を許さない優良児だ。
周りは馬鹿な男と五月蝿い女しかいない。
だから、本当はこのクラスで修学旅行なんて馬鹿らしいと思っていた。
だが――――それがこんなことになっているなんて。
何故父は教えてくれなかった。
教えてくれれば対策が立てれただろう。
政府関係者なんだから知らなかったわけないだろう。
皆が皆、馬鹿らしい。
この世は自分以外クズでしかできていない。
だったら―――僕がこんなクズな世の中を立て直してやる。
まず、そのためには僕をだました親を殺すしかない。
この
殺し合いで優勝すれば、どんな犯罪だって不問になると聞いた。
国家反逆罪でなければ、なんだってだ。
だから、そのために今することは?
簡単じゃないか。
僕が優勝する――――クズどもを殺す。
なんて簡単なことだよ。
簡単すぎて笑えてくるじゃないか。
今まで浮かんでこなかったのが恥ずかしいくらいだ。
さっき配られたバッグを覗く。
入っていたのは――――重々しい鉈だった。
十分な当たりじゃないか。
銃ではないが、これくらいのハンデは必要だろう。
クズどもが相手なら、これで十分だ。
一部、まだマシなクズどもと戦うときは銃を使えばいい。
まずは弱弱しい奴奴を狙っていけばいい。
もし銃を持っていれば万々歳だ。
持っていなくても、食糧などをとれば十分だ。
「…ふふ、待ってろよ」
まずは、出てくる奴を待ち伏せすればいい。
普通に装って、信頼を勝ち得て…行動するふりして殺す。
完璧だ、優秀な自分にふさわしい完璧な作戦だ。
これで全員は殺せないだろうが、大分減らせるだろう…。
ふふふ、はっはっはっはっはっは!!!
「待てぇ…ゼェ……待でぇぇ……!」
なぜこうなった…!
俺が今追いかけているのは岡崎琴音だ。
茶道部でおとなしい、女にしてはマシな奴だ。
だが、あの女は俺を見た瞬間逃げやがった。
許せない、俺のどこがあやしく見える。
完璧だろう、お前を殺そうだなんて思っていないぞ。
だから止まれ、岡崎琴音ぇ!
「ゼェ……ゼェゼェ…ま、までぇえ……!」
畜生…全然止まりやがらねぇ。
アイツ本当に茶道部か!?
くそ…疲れがたまってきやがった…このままでは逃げられる…。
さんざん俺をコケにして、逃げられるなんて御免だ。
あいつには、それ相応に酷い目にあわせてやる。
「っきゃあ!」
岡崎が転んだ、ぬかるんだ地面に足をとられたようだ。
だが―――それは好機だ。
俺は岡崎を抑えつける。
「さあーてぇ…なぜ逃げた岡崎さんよぉ!?」
「……鉈片手ににやけた奴がいたら逃げるにきまってるでしょう!」
ああ――――そういえば鉈をしまうのを忘れていた。
失敗だな、今度から気をつけよう。
次からはしっかりとしないとな、うん。
「…だが、俺が人を殺すとでも思ったのか?」
「当然じゃない、あんたがあのとき誰よりも動転してたじゃない。
津村君が死んだときの須藤君よりも焦っていたわ。
泣き叫んでいるような声で、あんな声聞かされたら怪しく思うわよ」
「…怪しいだと?」
この女――――今何ていいやがった?
俺を怪しいだと――――?
愚かな奴が何を言ってやがる。
こいつにはそれ相応―――いや、思いつく限りやって殺してやろう。
そうしねぇと…許せねぇ。
俺を馬鹿にするとどうなるか、最後に教えてやらないとなぁ。
「……そうか、俺を疑いやがったのか…このクソ女ぁああああああああ!!」
「なによ、人を殺そうとした奴に怪しいって言ったらいけないの!?
あんたはね、人間が小さいのよ!自分が特別だとでも思ってるの!?
そんなの的外れよ!父親が政府関係者だからって、調子に乗ってるだけじゃない!」
「あんな奴がいなくったってな…俺は天才で!優秀な!完ッ璧な人間なんだよ!
テメェみてぇなクズな女とはちげぇんだよ!」
堪忍袋の緒が切れた。
……いいことを思いついた。
「服を脱いで、土下座しろ…そうしたら許してやる」
「お断りよ!なんであんたみたいなっ…!?」
思い切り拳を握り締めてぶん殴ってやった。
ふざけた女だ、このまま泣いて謝るまで殴ってやろう。
許す気なんてまっさらないけどな――――。
「ひ、いた…」
「ん?さっきまでの威勢はどうした?岡崎さんよぉ…。
まさか痛くて怖くなったんじゃないでちょうねー?wwww
さっき言ったとおりにすれば許してやるって言ってんだろ!?
さぁやれよ岡崎ぃいいいいいいいいいいいいい!!!」
何発も殴りつける。
顔だけではない、腹も殴る。
頭を地面にたたきつける。
岡崎は泣くのを通り越して死んだ目をしかけている。
このまま殺すのは簡単だが、それだけじゃあ気が済まない。
この後散々なぶって殺してやる。
俺を馬鹿にしたのがいけないんだよ、分かったか。
「…さーて、どこにこいつをつれていくkガァ?!」
顔に強烈な衝撃を受けた。
俺はその勢いに負けて吹っ飛ばされる。
数メートル吹っ飛んで、地面に伏せる。
体が起き上がらない。
誰だ――――俺に攻撃した奴は。
絶対に許さない。
俺は顔を辛うじてあげて奴の顔を見た。
そいつの名前は―――――。
【残り 30人】
最終更新:2012年01月01日 23:52