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真っ暗な、グレーの天井。
遅れて、コンクリートの冷たい感触がひしひしと伝わる。
点滴もベットも、傷口も無い。
少なくとも、病院ではないことはすぐに分かった。
首には違和感がある。鞭打ち、という感じではなく何かがくっ付いている。
重くて、首を動かすことが、少し辛く、少し痛い。
手で探るとあったものは、鉄。というよりも首輪だ。

「もう、起きたんだ。関勝宏君。」

目の前にいるのは、青年。
紅い目が不気味な印象を与える。
その青年は、笑っている。
恐らく、精霊だろうが、抵抗できないため、諦めていた。

「どうなっているんだ?僕は病院にいたはずだ。」

病院で、重傷を負って入院していたはず。
精霊とか所有者とか、殺し合いとか言われて、爆弾をまともに喰らった。
どうなっている?どうなっているんだ?

「まだ気づかないんだ。君は鈍感だねぇ。」
「‥‥気づかない?何をだ。」
「じゃぁ、君さぁ今までどこにいたの?」
「簡単だ、市民病い‥‥。」

言葉が出なかった。
確かに市民病院にいたはずだが、記憶が薄らいでいる。
思い出そうとすると、記憶が混乱してくるのだ。
頭の中が、ぐちゃぐちゃになっていきそうになる。
心理攻撃か?
だが、記憶自体がおかしい。

「矛盾ばかりだと思わなかった?偶然すぎるよ。」

偶然、殺し合いに巻き込まれて。
偶然、同級生に銃撃されて。
偶然、フルフェイスヘルメットの奴に襲撃されて。
偶然、他の精霊が登場して。
偶然、入院した先に兄貴がいて。
偶然、僕を調べた刑事が死んだ。

偶然すぎる。

『偶然すぎるよ。』


「これが僕の能力、『永遠の苦しみ』。完全な催眠能力さ。」


全部、催眠術だったというのか。
兄貴と久しぶりに出会ったことも、赤毛の女と会ったことも。
嘘だった。嘘でしかなかった。

「どこまでが‥‥どこまでが、幻影なんだ?」
「六月一日。君が、自転車の鍵を失くしたところからだ。」

父と母は死んだのは本当。
あの日、あの時、細身の男に殺されたことは本当。

「何が目的なんだ?」
「僕のゲームに参加してもらうためさ。そうバトルロワイアルにさ。」


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最終更新:2011年12月28日 14:48
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