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3-1・変哲オリ

3-1 sweet boy


「…人殺しなんてしたくないな」

僕、轟車は隠れてお菓子を食べていた。
友達もいなく、ただお菓子を食べることが好きな男。
それが僕の特徴であった。
数少ない仲のいい人と言っても、深川君くらいのものだし。
彼も無口だから話すことはほとんどない。

「……あ、チョコなくなっちゃった」

袋に入っていた小さい英語のついたチョコがなくなっていた。
いつの間にこんなに減っていたんだろう。
僕はカバンの中からポテトチップス(450g)の大袋を出した。
ゲームセンターでよくある大きいのを一回でゲットしたから持ってきたのだ。

「死にたくはない、けど…正直、もう生きてなくてもいいかな」

ポテトチップスを5つくらい口に放りこむ。
口の中で大量に潰されていくのを感じる。
その中で血の味が少し混ざっているのを感じた。
唇を触ると血が付いていた。
唇が切れていたのか…と思ったところに痛みが生じる。
塩が傷口についていて地味に痛かった。

「……」

ポテチの袋をゴムで閉じてカバンにしまう。
その代わり出てきたのはグロック17という拳銃。
それをじっと見つめる。
エアガンではないのかとは思ったが、付いていた予備弾が本物であるのを見て本物だと実感する。

「これで人を―――――殺す」

窓からのぞいて見えた木に向かって銃を構える。
発砲はしないが、撃つふりをする。
少し時間が経った。
仕方ない――――そう思ってグロック17をカバンにしまう。
その代わり次はチョコチップクッキーを取り出す。
5枚組のが3つ入っているチョコクッキーだ。
これがお気に入りで大量に持ってきている。

「いただきます」

1つ開けて食べ始める。
好きなものはどんな所で食べてもおいしいものである。
それが例え――――殺し合いが舞台の島でも。
級友を殺さなくてはいけなくても。

「動かないで」

後ろから声が聞こえた。
その声には聞きおぼえがあった。
そう―――確か彼女の名前は―――――――。

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最終更新:2012年01月01日 23:48
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