アットウィキロゴ

切り捨て御免

5:切り捨て御免

「全く何でこんな事に……」

武闘家であり冒険者であるアリエル・ディラックは別荘地にある別荘の一つを探索していた。
とある個室の扉を開け中に入る。

「……」

クローゼットの中から気配を感じた。
その前に立つアリエル。

「誰かいますか?」

一応声を掛けてみるが、返事は無い。

「……」

アリエルは部屋の入口へ向かった。

ガチャ…………バタン。

「……」

クローゼットの扉が開き中から少女が現れた。

「やっぱりいたね」
「ひっ!?」
「扉の音で私が出て行ったと思った? 残念、フェイクでした」

部屋の入口の所で腕を組んで不敵な笑みを浮かべる黒髪ロングの女性を見て少女は驚く。
女性――アリエルの言う通り、少女――塩崎夕海子は扉の開閉音で、
あっさりアリエルが部屋から出て行ったものと勘違いし迂闊にも隠れていたクローゼットから出てしまった。

「でも安心して、私は殺し合いなんてする気は無いからさ」
「本当?」
「本当本当」
「……」
「私はアリエル・ディラック。あなたは?」
「塩崎、夕海子」

逃げられもしないので取り敢えず自己紹介はする夕海子。

「殺し合いなら私も乗っていない、けど、もう外動くのは怖いし襲われるの嫌だしだから隠れてたの」
「そう……」
「あなたは私を臆病者だと罵る? 『動かず、闘わず、ただ座って泣いてるだけか?
何もせずに助かれる程バトロワは甘くない』みたいな事を言う?」
「い、いやそこまでは言わないけど」
「言っておくけど私は誰とも組むつもりなんて無いから放っておいて」

そう言うと夕海子はアリエルにそっぽを向いてしまった。
アリエルはどうにか説得して連れて行こうとも考えたが、無理に連れて行き危険な目に遭わせるのも良くないし、
また、正直連れて行って役に立つかどうかと訊かれたらすぐさま疑問符がつく塩崎夕海子と言う少女に、
そこまでして時間を割く理由も無いと、アリエルは考える。

「分かった……私は行くわ」
「……」
「気を付けて……」
「ん……あなたも」

多少未練は残るがアリエルは部屋から今度こそ出て行った。


【早朝/C-2別荘地・12号別荘】
【アリエル・ディラック】
[状態]:健康
[所持品]:基本支給品一式、???
[思考]:殺し合いには乗らない。

【塩崎夕海子】
[状態]:健康
[所持品]:基本支給品一式、???
[思考]:誰とも遭いたくない。



【アリエル・ディラック】
20歳の武闘家。某ティファに容姿が酷似している女性。
素手だけでドラゴン10匹を倒せる。武器の扱いが酷く下手。

【塩崎夕海子】 しおざき・ゆみこ
17歳の少女。黒髪ポニテ。高校生。
無気力で将来に展望を抱けない病気に罹っている。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2012年06月09日 21:44
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。