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Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia 解説 - (2015/10/18 (日) 13:38:57) のソース
用語解説 設定は原則としてD&D3.5版に準じる ・単位 1フィート=30.5センチメートル 1ポンド=454グラム 大いなる転輪: グレイホークという物質界を内包するD&D標準の宇宙観。 フォーゴトン・レルムは同じD&Dでも大いなる転輪とは異なる宇宙観における世界であるが互いに接続があり、共通の魔法を使ったりたまに行き来する者もいる。 D&D3版・3.5版と同じd20システムで判定するゲームには、メジャーどころではd20モダンやd20クトゥルフなどがある。 現代兵器やクトゥルフのモンスターとD&D冒険者で戦うこともできるのだ。 キワモノとしてはd20スレイヤーズ、d20ヘルシングなどといったものもある。どんな内容かは推して知るべし。 なおd20モダンにはD&D世界からモンスターがやってきた設定で遊ぶレギュレーションなどもあり、公式に地球とD&D世界には接続がある。 したがってゼロ魔とリンクさせた場合、ハルケギニア・D&D世界・地球それぞれに繋がりがあることになる。 大魔法使いエルミンスターはマウンテンデューが好み: D&D公式設定です、私の捏造じゃないよ。 米国のサポート雑誌は「フォーゴトン・レルムの世界の秘密を、次元移動能力で登場したエルミンスターから聞いて作者がまとめた」と言う設定になっています。 彼がそれをフェイルーンの方で本に書いたとかディーキンがそれを読んでいるという点は私の捏造ですが、高レベルのバードは強力なウィザードの幼少期のアダ名とかトリビアルなことも普通に知ってたりします。 ので、ディーキンなら地球やハルケギニアの事をどこかで小耳にはさんだことがあってもさほど不思議ではないと思います。 D&D3.5版において技能判定は技能値+関係能力値ボーナス(平均的な人間の場合は±0)+1d20の出目(平均10.5)で行われる。 つまり技能がなく能力も平凡な一般人でも平均10前後の数値は出るし、失敗しても再挑戦可能な判定ならば粘れば20は出せるわけである。 <交渉(DIPLOMACY)>: 自分の話に賛成するよう他人を説得したり、情報を引き出したり、改心させたり、群衆を扇動したり、商品を値切ったりする技能。関係能力値は魅力。 判定に成功すればNPCの態度(敵対的、非友好的、中立的、友好的、協力的、熱狂的)をより良い方に変えることもできる。 ・敵対的 痛い目に合えばいいとか、合わせてやると思っている。攻撃、妨害、叱責などの害を成す行為をしてくる。 ・非友好的 直接手出しこそしないものの、酷い目に会えばいいと思っている。嘘をついたり悪い噂を流したり、単に避けたりする。信用されない。 ・中立的 どうでもいいと思っている。挨拶されれば挨拶を返すくらいはする。道行く他人。 ・友好的 好意を抱いてくれている。雑談に喜んで応じ、助言したり賛成、擁護してくれる。信用を勝ち得ている。 自分に危険のない範囲なら、多少の不利益や労力を我慢して助けてくれるだろう。 ・協力的 積極的に力になろうと思っている。保護や支援、治療、加勢などを行ってくれる。 自分にある程度の危険や不利益があったり、大きな労力を要する事でも助けてくれる。 ・熱狂的 心酔し、我が身を投げ打ってでも尽くそうとしてくれる。 怒り狂って突進してくるドラゴンの前に立ち塞がって庇うような、明らかに自殺的な行為でさえ行ってくれるだろう。 判定値が25あれば敵対的な相手を中立的まで持って行くことができ、50もあれば協力的に変える事も可能になる。 バードが最も得意とする技能のひとつであり、ディーキンならレベルから言ってちゃんと伸ばしていれば素でも平均50近くは出るはずである。 魔法等でのブーストも考慮すれば、ほぼ確実に50以上が出せるだろう。 つまり、話が通じてかつ話す暇がある相手でさえあれば大抵は説き伏せられるのだ。 作中でディーキンと対話した登場人物が軒並み好印象を抱き友好的になるのは、この技能の高さによる部分が大きい。 ※ 実際は大して口が上手いようには見えないかもしれないが、それは筆者自身がそんな超人レベルの口達者などではないからなので許してください。 TRPGで設定上人間を遥かに超えた知能を持つモンスターのロールプレイをするようなもので。 同じこと言っても信用される奴とされない奴がいるし、話の内容だけじゃなくて身に纏う雰囲気とかも違うんだよ多分。 <威圧(INTIMIDATE)>: 脅してNPCの態度を一時的に変えたり、士気を挫いたり、群衆を急き立てたり、スラムを安全に歩いたり、効果的に拷問したりする技能。関係能力値は魅力。 手っ取り早く話を纏めるには<交渉>よりいいかもしれないが、不用意に用いれば以降の関係は当然ながら険悪になるであろう。 使いどころに注意しなくてはならない技能である。 <はったり(BLUFF)>: 嘘をついて相手を騙す技能。関係能力値は魅力。 相手の<真意看破(SENSE MOTIVE)>との対抗判定となるが、下記のように状況に応じて難易度が上下する。 ・相手がこちらの言い分を信じたがっている…難易度-5 「愛している、アンリエッタ。だから僕と一緒に来てくれ」 ・その嘘は信じられうるもので、信じても特に害はない…難易度±0 「この子は竜じゃない。ガーゴイル」 ・その嘘はやや信じがたい、対象にある程度のリスクを求める…難易度+5 「こいつを鍛えたのはかの高名なゲルマニアの錬金魔術師シュペー卿、魔法がかかってるから鉄だって一刀両断でさ。 その分お安かあありませんぜ、お値段はエキュー金貨で二千、新金貨なら三千」 ・その嘘は信じがたい、対象に大きなリスクを求める…難易度+10 「いえ、これは確かに学院の宝物庫の品ですが盗品などではありません。 学院長の不始末で現金が大至急入用になったので売らなくてはなりませんの、こちらとしても不本意なのです。 これでも私は学院長秘書です。あなたまで罪に問われかねないような品をお売りする、そんな女ではありませんわ」 ・ ・ ・ 「…売れなかったか…、疑われちゃいなかったと思うが、やっぱり使い方が分からない杖じゃあダメだね。 何とかして使い方を調べないとねえ…」 ・あまりにブッ飛んだ話で常識的に考えて一考にも値しない…難易度+20 「あんたには信じらんないかも知れないけど、シルフィは実はボロ布体に巻きつけたアホ女とかじゃなくて韻竜なのね! 私たち風韻竜はウソつかない種族なの、だから私の事も信じてくれていいのね。 シルフィ生まれてから一度もウソなんかついたことはありません! 通りすがりの見知らぬ人を見込んでお願いするけど、シルフィは初めて訪れた街で食べ歩きをしてみたいからお金貸してほしいの。 ほら早く貸すのね、後でうちのちびすけの財布からちゃんと返すから! ……あのちびすけが嗅ぎつけてくる前に早くお金出すのね!」 ・ ・ ・ 「きゅい~……、何で貸してくれないのね。 しっかり覗き見してたお姉様には殴られるし散々なのね~…」 なお戦闘時にフェイントをかけて相手の隙を突いたり、敵の視線を逸らせて<隠れ身>の機会を得るなどの用途にも使用できる。 またさりげない身振りやほのめかしなどを使って、他人に真の意味を理解されることなく特定の人物だけに密かなメッセージを送ることもできる。 <真意看破(SENSE MOTIVE)>: 相手の嘘や真意を見抜く技能。関係能力値は判断力。 直感的にその場の状況を判断する能力でもあり、何かが間違っている場合(例えば相手が偽物であるなど)に違和感を感じ取ることができる。 また、そもそも相手が信頼できそうな人物かどうか直感的に見抜くこともできる(難易度20)。 密かなメッセージの意味に気付いたり、敵の強さがどの程度であるかを大まかに看破することにも使える。 更に、魅惑や支配などの何らかの精神作用の影響を受けている者をそれと識別することもできる(難易度25)。 <芸能(PERFORM)>: 芸術表現やそれを用いた興行を行うための技能。関係能力値は魅力。 芸能は演芸、舞踏、打楽器、弦楽器、管楽器、歌唱、鍵盤楽器、詩吟、お笑い、演武などといった複数の専門分野に分かれている。 上演によって金を稼いだり、聴衆に感銘を与えてこちらへの態度をよくしようとすることなどに用いられる。 またバードが呪歌(まがうた)の能力を使用する際の判定にも用いられるため、この技能を伸ばしていないバードは皆無といってよい。 判定値10…平均的な能力値で技能無しの人間が出せる期待値であり、つまりは全くの素人芸。これで金を取ろうとするのは基本的に物乞いである。 判定値15…楽しめる上演。豊かな街で一日演奏すれば宿に泊まって食事をできる程度の金は稼げるだろう。 判定値20…素晴らしい上演。いずれはその地方で評判となり、プロの一座に加わるように声が掛かってもおかしくない。 判定値25…記憶に残るほどの上演。時が経てばおそらく国中の評判となり、後援者となる貴族の目に留まるかも知れない。 判定値30…際立って素晴らしい上演。遠方から後援者が名乗り出るだろうし、他次元界の偉大な存在の目に留まる事さえありえる。 ディーキンはレベルや能力値から見ておそらく50くらいは普通に出すと思われる。 ハルケギニア中探しても、彼より腕の立つ者はおそらくいないだろう。 しかし原作のNWNではディーキンの演奏は音程がずれているとか、詩や歌の評判はあまり芳しくないといった描写がある。 本作は基本的に3.5版のシステムに準拠しているのでこのような原作中の描写とはかなり矛盾してしまうのだが…。 色々考えた結果、ディーキンは間違いなく凄腕だが専門外の妙な前衛芸術がお気に入りで折に触れて披露しようとするのだ、と解釈した。 一流の料理が作れるのに自分自身は普通の人がとても食えないほど辛い料理を好むコックとか、 ピアノの演奏は上手いのに殺人的に下手なバイオリンの方を好むしず○ちゃん、みたいなものだと思ってもらえれば。 《多彩なる芸能者(Versatile Performer)》 [一般特技] 前提条件:何らかの種類の<芸能>を5ランク以上持っていること 自分の【知力】修正値と同じ数(ただし最低でも1)の芸能分野を選び、所持している最高ランクの芸能と同じだけのランクを持っているものとして扱う。 例えば<芸能:弦楽器>しか持たない者がこの特技を取得して<芸能:歌唱>を選べば、リュートの演奏に合わせてそれと同等の技量で歌えるようになる。 また、このように複数の分野を合わせて上演した場合、判定値に+2のボーナスを得ることができる。 《なんでも屋(Jack of All Trades)》 [一般特技] 前提条件:【知力】13以上 この特技の所有者は、本来なら習得していなければ判定を試みる事すらできないものも含め、あらゆる技能判定を行えるようになる。 例えば、重要書類を<偽造>しようとしたり、自分に<自己催眠>を掛けようとしたり、<手先の早業>で簡単な手品やスリを試みたり、といった具合である。 扱いとしては、すべての技能を最低でも1/2ランク所持しているものと見なす。 当然伸ばしていない技能で出せる判定値などたかが知れているが、D&D3.5版では能力値や技能判定を魔法やアイテムでブーストすることは比較的たやすい。 高レベルの冒険者ならば、あらゆる判定を二流の専門家程度には引けを取らないレベルでこなす事も不可能ではないだろう。 アアシマール: 善なる来訪者と人間のカップルの遠い子孫である彼らは、祖先ほどの力は持たないものの今でもその血の中に僅かに神性を保持し、それを誇りに思っている。 彼らは以下のような能力を持っている。 ・【魅力】+2、【判断力】+2 ・<聞き耳>と<視認>に+2の種族ボーナス ・有効距離60フィートの暗視 ・1日1回、疑似呪文能力としてデイライトを発動できる ・[酸]への抵抗5(受けるダメージを5点減らす)、[冷気]への抵抗5、[電気]への抵抗5 ・すべての単純武器および軍用武器に《習熟》している 彼らはその来歴を表す些細な外見的特徴を持っている場合があるが、それ以外はほぼ普通の(しかし概してとても美しい)人間に見える。 典型的な特徴としては金属のような光沢をもつ髪、変わった目や皮膚の色、印象的な鋭い眼差し、仄かな後光などがあげられる。 彼らの多くは祖先から善の性質を受け継ぎ、敬虔な善の擁護者としてさまざまな形で悪と戦う。 その中には身を持って悪と戦い、人々を教え導こうと試みる者が大勢いる。 中にはそれほど熱心ではなく、すっかり平凡な暮らしに馴染んでいる者もいる。 時には人間の中に潜む悪に幻滅し、冷淡なまでに高潔な態度を示して他人を避け、孤独な生活を送る者もいる。 しかし大部分のアアシマールは優しくて愛想が良く、親しみやすい。 アアシマールの適正クラスはパラディン(聖騎士)である。 セレスチャル: 善の属性を代表するさまざまな種類の来訪者を総称してこう呼ぶ。 アルコン(秩序にして善)、ガーディナル(中立にして善)、エラドリン(混沌にして善)、エンジェル(いずれかの善属性)などの種別が有名。 《創造の言葉(Words of Creation)》 [高貴なる特技] 前提条件:【知力】15以上、【魅力】15以上、基本意志セーヴ・ボーナス+5以上 創造の言葉は今は失われた言語の断片であり、現在セレスチャル達が用いている天上語の前身であると言われている。 世界が創造された時に話されていた言葉であるとされ、あらゆる創造の手続きを強化することができる。 歌にすればいかなる地上のメロディーをも凌駕する天界の音楽の荘厳さが木霊し、それが呪歌であれば効力を倍増させる。 創作の際に用いればそれが魔法によるものであれ手作業によるものであれ、創作物をより完璧なものにする。 [善]の呪文や魔法のアイテムを発動させるときに用いれば、その効力を一層強くする。 全てのクリーチャーが持つ【真の名】を研究すれば、それを使って対象を拘束することもできる。 定命の存在には本来口にできない言語であり、用法によっては使用者は非致傷ダメージを受け、大きく消耗する。 善属性でない者がこの言葉を口にしようとすれば、直ちに発狂するか即死する。 『召命』: パラディン(聖騎士)となるべき者がいつの日か聞く、運命の呼び声のことである。 多くのパラディンは若い頃にこの声を聞くが、必ずしもそうとは限らない。 パラディンになるとは慈悲と信念を持って悪を討ち、善と秩序を守るべしという召命の声に答えること、すなわち自分の運命を受け容れることである。 どれほど勤勉な者、意志の強い者であっても、そのような素質無くしてパラディンになることはできない。 しかし召命の声、すなわち自分の運命を拒否して、他の何らかの人生を送る道を選ぶ者はいる。 全てのパラディンはこの召命の導きを通して互いの間に文化、種族、宗教さえも超越した永遠の絆を認め、自分たちは仲間だと考える。 ホワイト・ドラゴン(白竜): 表記は白龍と書く方が格好良いような気もするが、最近はその表記ではメンタルが豆腐な感じに思われそうなのでとりあえず白竜としておく。 フェイルーンの真竜族の中では最も小柄で知性が低い種であり、彼らは一般的に知性より本能を重視する動物的な捕食者である。 しかし年かさの者は少なくとも人間と同程度には賢く、幼い者でさえ単なる肉食動物とは一線を画する知性を持つため、愚かな生物と考えるのは間違いである。 彼らは住処の周囲数マイルに渡って最上の待ち伏せ場所を全て知っており、戦闘時や己の縄張りを守る際などには特に狡猾に立ち回る。 全身を純白に輝く鱗が覆っており、その顔つきからは狩猟動物の如きひたむきな凶暴さが窺える。 彼らは火には弱いが冷気に対しては完全な耐性を持ち、蜘蛛のように凍った表面を滑らず自由に登攀する事ができる。 凍結させた食べ物を好み、広範囲に極低温のブレスを吐いて敵をまとめて凍らせるとそのまま平らげてしまう。 ある程度以上高齢の個体は呪文や疑似呪文能力も使いこなす。 霜巨人(フロスト・ジャイアント)はよく幼い白竜を捕えて番犬として使う。 しかし白竜が成年以上に達すると力関係は逆転し、逆に白竜が霜巨人の部族を服従させるケースもある。 D&Dでは年齢が0~5歳の段階のドラゴンの事をワームリング(雛)という。 100歳を超えるとアダルト(成年)に達するがその後も成長は続き、“黄昏”と呼ばれる最晩年を迎えるまで衰えることなく強大化し続ける。 彼らは真竜としてはもっとも寿命が短い種であるが、それでも寿命は平均で2100年以上である。 ホワイト・ドラゴン・ワームリングの体の大きさは猫ほどしかないのだが、長い首や尾を含めると全長は4フィート、翼を広げた最大翼幅は7フィートにもなる。 成年のホワイト・ドラゴンは全長31フィート、最大級の個体は全長85フィートにも達し、翼幅はそれ以上にも大きくなる。 彼らは移動能力全般に優れており、ワームリングでさえ地上を最も早い乗用馬に匹敵する速度で走り回り、その2.5倍もの速さで空中を飛ぶことができる。 加えて走るのと同じ速さで水中を泳いだり、人間の地上移動速度に匹敵する速さで地面を掘って移動したりすることもできる。 主人がホワイト・ドラゴンであったためにディーキンはこの種に思い入れがあるようで、原作中でも自分の翼が白でないことを残念がる様子が見られた。 D&D世界における貨幣と冒険者: フェイルーンをはじめとするD&D世界では、銅貨、銀貨、金貨、白金貨が主に使用されている。時にはエレクトラム(琥珀金)貨が使われることもある。 他に鉄貨、真鍮貨、ミスリル貨なども存在するが、あまり一般的ではない。 銅貨10枚で銀貨1枚の価値、銀貨10枚で金貨1枚の価値、金貨5枚でエレクトラム貨1枚の価値、そして金貨10枚で白金貨1枚の価値、となる。 鋳造された場所によってデザインや名称には差異があるが、含有される貴金属の量に差が無い限り基本的にはどこのものでも価値は変わらない。 ウォーターディープでは白金貨はサン(太陽)、金貨はドラゴン(竜)、銀貨はシャード(かけら)、銅貨はニブ(ペン先)と呼称される。 貨幣の重量は種類によらず一枚あたり0.02ポンド(約9グラム)である。 高額の買い物には重量1ポンドの交易用延べ棒や、宝石類なども使用される。 一般人は銀貨、貧しい人々は銅貨を主体に使うが、冒険者は購入品の値段の関係上基本的に金貨より下の貨幣は滅多に使わない。 D&D世界の一般的な物価の例として、1gp(金貨1枚)あれば山羊なら1頭、ニワトリなら50羽も買うことができる。 自宅に住み、自給自足的な生活をしている肉体労働者の月収は平均3gpである。 対して武具は、魔法のかかっていないごく普通の両手持ちの大剣(グレートソード)でさえ50gp(金の延べ棒一本分の価値)である。 高価な魔法の武具やマジックアイテムになれば、数千~数万gpなどという値段の品もザラにある。 したがってD&D世界ではそれなり以上の腕を持つ冒険者は概ねかなりの金持ちであるといってよいだろう。 ハーバー・ムーン(港の月): 白金に琥珀金(金と銀の合金)を象眼した、中央部に穴の開いた三日月形の貨幣。 ウォーターディープで鋳造されている特有の高額貨幣で、同都市内では50gp、それ以外の地域では30gpの価値を持つ。 波止場で大量の積荷を購入するためによく用いられることがこの名前の由来だという。 なおウォーターディープ特有の貨幣としては他にトールというものもあるが、これは真鍮貨で他の地域ではほとんど無価値である。 エキュー金貨とD&D金貨の価値の比較: ハルケギニアのエキュー金貨は大きさが一円硬貨くらいで、王都で宿の個室を一週間借りるにはどんなボロ部屋でも最低5エキューは必要だとされている。 対してD&D世界の金貨はルールブックに載っている原寸大のイラストからすれば五百円硬貨よりやや大きいくらいのサイズ。 宿屋暮らしをすると、野宿よりはマシ程度の共用宿泊施設で寝起きする場合で月額12gp、人並みの生活をするなら月額45gp必要。 快適に生活したければ(このレベルまでいけば個室を借りれる)月額100gp、王侯貴族のような贅沢三昧の生活を愉しむためには月額200gp……、となる。 バーバリアン(蛮人): 文明社会の洗練されたファイター(戦士)とは違う、パワフルな辺境の闘士。 ファイターほど優れた武技はなく、高い技術力で作られた重装鎧を身に帯びることにも慣れていない。 彼らの中には文字の読み書きをできないものも多い。 しかし彼らには驚異的な生命力と危機に対応する直観力があり、荒野を駆けまわることに慣れているために高速で移動できる。 また、己の内に煮えたぎる激怒を力に変えて、一時的に脅威的な筋力と頑健さを得ることもできる。 レイジ・メイジ(激怒魔道師): 目もくらむような怒りに我を忘れることで、その根源的な感情から莫大な魔力を引き出す変わり種の魔道師。 一般的な魔道師のような学究的準科学的なやり方ではなく、原初的な情熱に基づいて魔法を使う。 彼らはバーバリアンのように激怒しながら呪文を使うことで、その威力や詠唱速度を向上させることができる。 アダマンティン(Adamantine): 隕石の中や魔法的な土地に稀に見られる鉱脈などでしか発見されない、光沢のある美しい漆黒色の希少な金属。 かの有名なミスラルさえ凌駕する地上最硬の金属で、その強度はアメリカ陸軍主力戦車M1A2エイブラムスの装甲にも匹敵(参考:d20モダン)するとされる。 この金属を用いて作成された武器には、より劣る物体の硬度を無効化して紙のように斬り裂くことができる天然の能力が備わる。 また、この金属で作成された鎧は着用者にダメージ減少の能力を与えてくれる。 アダマンティンの硬度は20(ミスラルは15、鋼鉄は10)で、厚さ1インチごとに40(ミスラルおよび鋼鉄は30)ヒット・ポイントを持つ。 アンダーダークのドロウの中にはこの優れた金属でできた武器を使用しているものがかなり多いという。 しかしそれらは地上のアダマンティンとは違い、陽光に晒されると次第に脆くなっていき、ついには崩壊してしまうという奇妙な特性を持っている。 有名な『ダークエルフ物語』の主人公ドリッズト・ドゥアーデンも、アンダーダークで暮らしていた頃には2本のアダマンティン製シミターを持っていた。 ディーキンが扱える武器・防具: 3.5版のバードは、すべての種類の単純武器(素手、ダガー、メイス、スピア、クロスボウ、スリング、ダーツ、クォータースタッフ等)に習熟している。 加えて、軍用武器・特殊武器のうち、ロングソード、レイピア、サップ、ショート・ソード、ショートボウ、ウィップにも習熟している。 ドラゴン・ディサイプルは、両手の爪と噛み付きの肉体武器を用いた攻撃に習熟している。 習熟していない種類の武器を扱う場合は、攻撃ロールに-4のペナルティを被る(逆に言えば、ペナルティが付くだけで使用すること自体はできる)。 バードは軽装鎧(パデッド、レザー、チェイン・シャツ等)と、タワー・シールドを除くすべての種類の盾にも習熟している。 ドラゴン・ディサイプルは特に防具には習熟していないが、硬い外皮によるACへのボーナスを持つ。 習熟していない種類の鎧や盾を使用していると、攻撃ロールや一部の技能判定にペナルティを被る(これにも武器の場合と同じことが言える)。 バードは軽装鎧を着用していても動作要素が必要な呪文の発動に支障をきたさない。 ディーキンは小型サイズの種族であり、人間のような中型サイズの種族用に作られた武器はそのまま同じようには扱えない。 たとえば、ロングソードは通常片手持ち・両手持ちのどちらでも扱える武器である。 しかし中型サイズの種族用のロングソードは小型サイズの種族にとってはグレートソードと同様であり、両手持ちでないと扱えない。 逆に小型サイズの種族用のロングソードは中型サイズの種族にとってはショート・ソードに相当し、片手持ちしかできない。 D&D世界におけるゴーレム: D&Dのゴーレムはハルケギニアの同名の人造とは違い、呪文ひとつですぐに作成できるというようなものではない。 高価な費用と時間と労力とを費やして組み立てた素体に様々な魔法を掛け、地の元素界から来た霊を封じ込めることによって作られるのである。 素材の違いによって分類される様々な種類のゴーレムが存在し、一旦作られたゴーレムは破壊されない限り永続的に存在し続けられる。 最もよく使われる素材は鉄、石、粘土、屍肉で、その他の金属や宝石などで作られたものも稀に見られる。 ハルケギニアでしばしば見られるような巨大なものは一般的ではなく、大抵は身の丈3m弱程度だが、殆どの魔法や超常能力に対して完全な耐性を有している。 また物理的な打撃に対しても強く、種類によって差はあるがいずれも大変強力である。 一般的にゴーレムは精神を持たず作成者の命令に完全に忠実で、自ら戦略や戦術を組み立てることはできない。 作中で言及されているセンティエント・ゴーレムは、自ら思考する能力を持つ特殊な存在である。 リッチ/デミリッチ: リッチとは、強力な呪文の使い手が自ら望んで変じたアンデッド(かつては生きていた者が歪んで甦った、生ける屍や幽霊のような存在)である。 痩せ衰えて萎びた肉が張り付いた骸骨の様なおぞましい姿をしているが、強靭で、優れた知力と魔力を備え、触れただけで生者を麻痺させる。 また、その生命力の精髄を抽出して封じた経箱を破壊しない限り、倒されても数日後には甦ってしまう。 ヴァンパイアと並ぶ知性を持つ強大なアンデッドの代表格ともいうべき存在であり、真の英雄でもなければ歯が立たない。 デミリッチはリッチの中でも強大な者が更に変成した存在で、肉体は頭蓋骨しか残っていないにもかかわらず並みのリッチを遥かに凌ぐ力を有する。 それを打倒し得るのは、叙事詩に残るほど(エピック級)の力を持つ者だけである。 D&Dにおいてリッチは人気の高いモンスターで、デミリッチのほかにも様々な変わったバリエーションがある。 ドラコリッチ(ドラゴンのリッチ)、アルフーン(マインドフレイヤーのリッチ)、バエルノーン(エルフのリッチ)などがその一例である。 エラドリン: 善の副種別を持つ来訪者たちの総称をセレスチャルといい、その中でも「混沌にして善」の属性を代表するセレスチャルがエラドリンである。 彼らは高貴で情熱的、自由奔放で陽気であり、全次元界で歓びを広めるとともに、悪、特に圧政には断固として立ち向かっている。 エラドリンは他のセレスチャルに負けず劣らず美しいが、秩序にして善のアルコンのような荘厳な美しさと比べると、いささか野性味を帯びている。 多くの種があり、その外見は概して定命のエルフや妖精(フェイ)に似ているが、そういった種族よりもずっと逞しく見える。 エラドリンにはモーウェルという名の女王がおり、彼女は“星界の宮廷”と呼ばれる疑似次元界から臣下のエラドリンたちを統括している。 彼女には複数の男女から成る愛する配偶者たちがおり、それらの配偶者たちが評議員として彼女をサポートしている。 すべてのエラドリンは電気や石化の効果に対して完全な耐性があり、火や冷気による攻撃に対してもかなりの抵抗力を持っている。 また、言語を持つすべてのクリーチャーの言葉を理解し、対話することができる生来の超常能力を常時稼働で身に帯びている。 クア・エラドリン: 最も小さなエラドリンであるクアは、スプライト(小妖精)に似ている。 クアは笑うために存在しているかのようで、星空の下で楽しく踊り、戯れ、暢気に浮かれ騒ぐ放浪生活を体現している。 その終わりのない戯れと常軌を逸したユーモアを容認できるのであれば、彼女らは優れた斥候といえる。 クアは非実体状態の光の球の形態をとることができる。この形態では魔力を帯びていない通常の物理攻撃を受け付けず、物質を透過する。 また、[力場]以外による攻撃であれば、たとえ魔法や魔力を帯びた武器などによるものであっても50%の確率でダメージを無視できる。 クアは自身やその周囲にいる者に対する精神への制御や憑依の試みを妨げ、悪の存在の攻撃を逸らす防護の場を常に体から発散している。 いざという時には、必中の魔法の矢を放ったり、弱い相手を眠らせるなどの疑似呪文能力を使って戦うこともできる。 その他、悪の存在や魔力源を感知したり、自在に動かせる光源を飛ばしたり、不可視状態の相手を仄かな光で縁取ったりといった小細工も駆使できる。 しかし肉体的には大変脆弱なので、可能な限り物理戦闘は避けて、もっと大きくて強いセレスチャルを探し出して友人になろうと試みる方が好みである。 <魔法装置使用(USE MAGIC DEVICE)>: この技能の判定に成功すれば、本来ならば使用条件を満たしていない魔法の品を強引に使用することができるようになる。関係能力値は魅力。 たとえば魔法の使い手ではない者がワンドやスクロールを使用したり、善属性でなければ起動できない聖具を悪属性の者が使用したりできる。 能力値不足で使えないアイテムを使うために高い能力値があるかのように装ったり、本来は特定の種族やクラスでないと使えない品を使うこともできる。 ハルケギニアでいえば、廉価版ミョズニトニルンのような真似ができると思えばよい。 ただし、最も簡単なワンドの使用等であってもそれなりの達成値が要求されるので、技能レベルが低いうちはなかなか成功しない。 マギ(魔道師)、アークマギ(大魔道師): D&Dの第3.0版以前、AD&D1st時代の用語で、マギは16Lv以上、アークマギは18Lv以上のウィザードのことを指す。 ディーキンはウィザードではないので、いくら強かろうとそう呼ばれることはない。 ブララニ・エラドリン: エラドリンの中の一種族である彼らは、心臓の鼓動の一回一回に至るまで、栄光と褪めること無き情熱でできていると言われている。 彼らは砂漠の遊牧民に似ており、聖なる力を持つシミターとコンポジット・ロングボウを巧みに使いこなす。 また、攻撃、治癒、戦闘補助、行動妨害、精神籠絡などの数々の疑似呪文能力をも扱える、優秀な魔法戦士である。 彼らの体は冷たい鉄製の武器や悪しき力を帯びた武器でなければ容易に傷つかず、呪文抵抗力によって弱い呪文を水のように弾く。 さらに、ブララニは本来の姿に加えて竜巻の形態を取ることができ、その形態では高速・高機動で飛行し、突風の攻撃を仕掛けることができる。 彼らの戦闘力はクアとは比較にならないほど高く、ほとんどの人間の及ばない域にあるが、それでもエラドリンの中では比較的弱い部類である。 ブララニは、サモン・モンスターⅥの呪文で招来することができる。 非視覚的感知(Blindsense): 微かな音や匂い、地面の振動などの各種の手掛かりから、視覚に頼らずに周囲のクリーチャーの存在に気が付く鋭い知覚能力。 所有者は<視認>や<聞き耳>の判定を行わなくても、有効距離内に居て効果線が通っているクリーチャーの存在に気付き、位置を特定できる。 透明化していようと、背後に居ようと、サイレンスなどの呪文で音を消していようと、一切関係ない。 感知の及ぶ距離は所有者によって様々だが、ディーキンのそれは有効距離60フィート(約18メートル)である。 D&Dの竜について: D&Dの世界で竜の種別を持つクリーチャーは、有効距離60フィートの暗視、および夜目の能力を持つ。 暗視は完全な暗闇でも白黒の視界で物を見る能力、夜目は薄暗い中でも人間の2倍の距離まで、色や細部の識別を含めて見える能力である。 また、麻痺の効果や魔法的な睡眠をもたらす効果に対しては完全耐性がある。 足止め袋: ネバネバした粘性の高い錬金術物質が詰まった袋。 この物質は空気に触れるとたちまち強靭な弾性のある物質に変わるので、敵に投げつければ移動を封じ、身動きを妨げることができる。 D&Dの錬金術アイテムは基本的に魔法のアイテムよりも効力が弱いが、その中では比較的よく使われる品である。 デヴィル(悪魔): デヴィルは『秩序にして悪』の属性を持つ来訪者の代表格とされる、九層地獄バートル出身のフィーンドである。 彼らは生前に『秩序にして悪』の行為を成して地獄に堕ちた魂から造られ、功績に応じて昇進していく。 デヴィルの社会は厳格な階級社会であり、弱者は虐げられ、個性などというものは無慈悲に踏みにじられ、上位者への反抗は許されない。 バートルにはその名の通り九つの階層があり、各階層にはそれを統治するアークデヴィル(大悪魔)がいる。 地獄の究極の支配者は、第九階層ネッソスのアークデヴィル・アスモデウスであり、神々ですらも彼の力を怖れているといわれる。 なお、かつてディーキンたちが戦ったメフィストフェレスは、第八階層カニアのアークデヴィルである。 インプ: インプはごく下級のデヴィルであり、体が小さく脆弱だが、狡猾である。 しばしば地獄に魂を売り渡した、もしくはいずれ売り渡すであろう定命の存在に相談役や密偵として仕えるべく、地獄から派遣される。 彼らは1つないしは2つの動物の姿を取ることができ、人間ほどもある大蜘蛛や、大烏、鼠、猪などがその典型例である。 また、精神を集中するだけで自由に透明化したり、善の存在や魔力を発するものを感知したりすることができる。 人間などの耳にいかがわしい示唆を吹き込み、よからぬ方向へ行動を誘導するという能力もある。 さらには週に一回程度だが、地獄の偉大な存在にいくつかの質問をして、助言を求めることができる力も持っている。 その他にも様々な能力を持ってはいるが、肉体的には非常に脆弱なため、戦力としては大したことはない。 とはいえ、そこらの一般人やごく平凡な傭兵程度ならば、戦う気になれば返り討ちにすることができるくらいの力はある。 悪を討つ一撃(Smite Evil): パラディンは1日1回、邪悪な存在に対してより命中精度と威力を高めた近接攻撃を行うことができる。 パラディンのクラスレベルが上がっていくにしたがって、1日に悪を討つ一撃を使用できる回数と威力は向上していく。 ラークシャサ: ラークシャサは秩序にして悪の性質に属する来訪者だが、現世に定住する邪悪な侵略者でもある。 まさに悪の体現者だというものもおり、これ以上に悪意ある存在は滅多にいないとされる。 ラークシャサは、自らの血統を誇り、他の種族を蔑み、あらゆる宗教を軽蔑している。 また、大変な贅沢好きである彼らは常に豪華な衣装を身にまとい、贅沢で冒涜的、かつ退廃的な暮らしを送っている。 ラークシャサの体つきは人間に似ているが、頭部は虎のそれであり、体表も毛皮に覆われている。 人間なら手の甲にあたる場所に手の平があるのが特徴だが、それで手先の器用さが損なわれることはない。 彼らは生来の強力な魔術師でもあり、その屈強そうな半人半獣の姿に反して、近接戦闘は下品であるといって嫌っている。 どんな人型生物の姿にも化けられる上に<変装>と<はったり>の技能に長け、しかも他者の思考を読むことができるという偽りの達人である。 また、呪文に対しても武器に対しても強い耐性があり、聖別された刺突武器によってでなければ、容易に致命傷を負うことはない。 彼らには黒豹の頭を持ち武器を用いるナズサルーン種、強力な魔術を用い不死者を操るアクチャザール種など、いくつかの亜種族がいる。 一説によれば、ラークシャサは神々に敵対する不死の悪霊であり、たとえ肉体を滅ぼされても、いつの日か転生して甦るのだという。 地球でも、古代インドにおいては彼ら受肉した悪霊たちが蔓延っていたとされている。 サキュバス(淫魔): 混沌にして悪の次元界である奈落界アビスに棲まう来訪者、デーモン(魔鬼)の一種族。 副種別としてはタナーリ(魔族。最も数の多い一般的なデーモンで、アビスの支配者。残虐さと悪と罪との体現者)に属する。 その姿は非常に美しい人間の女性に似ているが、曲がりくねった長い尻尾や小さい角、蝙蝠のような翼などといった、魔物の特徴も備える。 デーモン全体としては比較的下位の部類に属するが、それにもかかわらず、非常に危険な存在である。 サキュバスは、定命の者を誘惑して、堕落と破滅に誘う事を生きがいとしている。 その【魅力】は平均値で26にもなるが、これは恐ろしいほどに、超自然的なまでに魅力的であることを意味する。 人間の魅力平均値は10~11、生まれつきの上限値は18である。 自然そのものが肉体的な美をまとって顕現したとされるニンフでさえ、魅力平均値は19にとどまる。 呪文やマジック・アイテムによる強化を抜きにすれば、その魅力値はディーキン以上である。 彼女らは、情欲に関するある種の行為を行うか、もしくはキスをすることによって、犠牲者から生命力を奪い取れる。 この生命力奪取は、負のレベル(犠牲者を弱体化させ、ウィザードリィでいうところのレベルドレインを引き起こす危険がある)を与える。 また、どんな人型生物の姿にでも化け、あらゆる言語を話すことができる生来の魔法的な能力を持っており、さまざまな種族を誘惑できる。 実際にはテレパシーによって意思を疎通することもできるのだが、正体を明かさないためにも、普段は口を使って話す。 対象の思考を読んだり、魅惑したり、その意思を捻じ曲げたりすることができるさまざまな精神系の擬似呪文能力も備えている。 これらの能力の使用には不自然な動作も音声も必要ないため、非常に見破りにくい。 加えて、肉体的にはさして強くはないものの、深刻な危険に晒されるとエーテル界に移動したり、瞬間移動したりして難を逃れてしまう。 非常時にはヴロックと呼ばれるより強力なデーモンのアビスからの招来を試みることもできるが、これは必ずしも成功するとは限らない。 その体は冷たい鉄製の武器か善の力を帯びた武器によってでなければ容易に傷つかず、しかも弱い呪文を水のように弾く。 それに加えて毒と電気に対する完全耐性があり、酸と火と冷気に対してもかなりの耐性を有している。 また、見た目に反して外皮も強靭で、プレートメイル以上のアーマー・クラスを持つ。 彼女らはその性質上、概して知能が高いにもかかわらず粗暴かつ直接的な傾向があるデーモン類には珍しく、頻繁に策略を用いる。 しかし、やはり混沌にして悪の性質を持つがゆえに衝動的で忍耐力に欠けるため、ごく短期的な計画にとどまることが多い。