あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「⑨な使い魔」で検索した結果
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⑨な使い魔
「宇宙の(ry」 もうもうと立ち込める白煙の中から現れたのは、妖精でした。 「あたいは氷精チルノ!」 氷精?氷の精かしら?背中に生えてる羽らしきものが氷みたいだから、きっとそうね。 苦節十数年、このルイズついにアタリを引きました。 今までゼロゼロと蔑んできた連中は、地べたに這いつくばってごめんなさいと言うがいいわ。 チルノ?⑨だろ? ⑨!⑨! ⑨を召喚するとは流石ゼロのルイズ! チルノっ、チルノっ、チルノちゃーん! 外野の反応は様々だ。おい、今ゼロとか言った奴後で校舎裏に来い。 先生たちが何か騒いでいるけど、何かあったのかしら? あっちは、さっき私をバカにした奴を失敗魔法で吹っ飛ばしてみた方向だけど… 後ろから仕掛けたから、たぶん気付かれてないわよね。 そんなことはどうでもいいとして、安心したらお腹が空いたわ。今... -
凄絶な使い魔
戦国無双2猛将伝より、長曾我部元親(クリア後)を召喚 凄絶な使い魔‐01 凄絶な使い魔‐02 凄絶な使い魔‐03 凄絶な使い魔‐04 凄絶な使い魔‐05 凄絶な使い魔‐06 凄絶な使い魔‐07 凄絶な使い魔‐08 凄絶な使い魔‐09 -
ご立派な使い魔
「真・女神転生II」の魔王マーラ 卑猥表現有り 閲覧注意? ご立派な使い魔-01 ご立派な使い魔-02 ご立派な使い魔-03 ご立派な使い魔-04 ご立派な使い魔-05 ご立派な使い魔-06 ご立派な使い魔-07 ご立派な使い魔-08 ご立派な使い魔-09 ご立派な使い魔-10 ご立派な使い魔-11 ご立派な使い魔-12 ご立派な使い魔-13 ご立派な使い魔-14 ご立派な使い魔-15 ご立派な使い魔-16 ご立派な使い魔-17 ご立派な使い魔-18 スーファミソフト「真・女神転生II」の中ボスで、魔界にあるコクマの塔というダンジョンの主、魔王マーラ様。 コクマの塔の中に居る魔界人は「この塔の主はごりっぱなマーラさまだよ」とその威容を称える。 中ボスだが戦闘不可避ではなく、主人公の属性がカオスであり知力も十分高かった場合は話し... -
ウボァーな使い魔
FF2よりマティウス皇帝陛下召喚 ウボァーな使い魔-01 ウボァーな使い魔-02 ウボァーな使い魔-03 ウボァーな使い魔-04 ウボァーな使い魔-05 ウボァーな使い魔-06 ウボァーな使い魔-07 -
いぬかみっな使い魔
「いぬかみっ!」より、川平啓太 1話は没になったので第2話からです(涙) いぬかみっな使い魔-02 いぬかみっな使い魔-03 いぬかみっな使い魔-04 いぬかみっな使い魔-05 いぬかみっな使い魔-06 いぬかみっな使い魔-07 いぬかみっな使い魔-08 いぬかみっな使い魔-09 いぬかみっな使い魔-09.5 いぬかみっな使い魔-10 いぬかみっな使い魔-11 いぬかみっな使い魔-12 いぬかみっな使い魔-13 いぬかみっな使い魔-14 いぬかみっな使い魔-15 いぬかみっな使い魔-16 いぬかみっな使い魔-17 いぬかみっな使い魔-18 いぬかみっな使い魔-19 いぬかみっな使い魔-20 いぬかみっな使い魔-21 いぬかみっな使い魔-22 -
狂信的な使い魔
ルイズは強力な使い魔を召喚することに成功していた。 その力は凄まじく、今回は裏切り者でスクウェアメイジであるワルドすら圧倒していた。 しかし、今その使い魔の様子がおかしい。とりあえず声をかけてみる。 「すごいじゃない、プフ、ありがとう」 すると彼はいきなり天を仰ぎ、クネクネしながら泣き始めてしまった。 「ありがとう!!?私にはもったいない言葉です!!!私は使い魔失格です!!!!」 「へ?」正直何がなんだか分からない 「私のつまらぬ愚考によって主を危険なめにあわせてしまったのです」 「私も皇太子様もみんな貴方によって救われたのよ、プフ」 とりあえず落ち着かせよう。 「元使い魔のプフ、あぁプフ、私はなんて無能なのでしょう。 愚か者です、使い魔失格です。まさに無能以下の屑ですね?」 「あなたは無能じゃないわよ、プフ」 「使い魔失格なのは、ほんの... -
ゼロのチェリーな使い魔
FF2よりフリオニール召喚 ゼロのチェリーな使い魔-01 ゼロのチェリーな使い魔-02 ゼロのチェリーな使い魔-03 ゼロのチェリーな使い魔-04 ゼロのチェリーな使い魔-05 ゼロのチェリーな使い魔-06 ゼロのチェリーな使い魔-07 ゼロのチェリーな使い魔-08 ゼロのチェリーな使い魔-09 ゼロのチェリーな使い魔-10 ゼロのチェリーな使い魔-11 ゼロのチェリーな使い魔-12 ゼロのチェリーな使い魔-13 ゼロのチェリーな使い魔-14 ゼロのチェリーな使い魔-15 ゼロのチェリーな使い魔-16 ゼロのチェリーな使い魔-17 ゼロのチェリーな使い魔-18 ゼロのチェリーな使い魔-19 ゼロのチェリーな使い魔-20 ゼロのチェリーな使い魔-21 -
Maximusな使い魔
THE KING OF FIGHTERSシリーズよりマキシマを召喚 参考リンク:マキシマ プロフィール Maximusな使い魔 プロローグ/B Maximusな使い魔 第01話 Maximusな使い魔 第02話 Maximusな使い魔 第03話 Maximusな使い魔 第04話 Maximusな使い魔 第05話 Maximusな使い魔 第06話 Maximusな使い魔 第07話 -
豆粒ほどの小さな使い魔
コロボックル物語 より ハヤテ(クルミノヒメ)を召喚 豆粒ほどの小さな使い魔-1 豆粒ほどの小さな使い魔-2 豆粒ほどの小さな使い魔-3 豆粒ほどの小さな使い魔-4 豆粒ほどの小さな使い魔-5 豆粒ほどの小さな使い魔-6 豆粒ほどの小さな使い魔-7 豆粒ほどの小さな使い魔-8 豆粒ほどの小さな使い魔-9 豆粒ほどの小さな使い魔-10 豆粒ほどの小さな使い魔-11 豆粒ほどの小さな使い魔-12 豆粒ほどの小さな使い魔-13 豆粒ほどの小さな使い魔-14 豆粒ほどの小さな使い魔-15 豆粒ほどの小さな使い魔-16 豆粒ほどの小さな使い魔-17 豆粒ほどの小さな使い魔-18 豆粒ほどの小さな使い魔-19 豆粒ほどの小さな使い魔-20 豆粒ほどの小さな使い魔-21 用語説明 【コロボックル】 平均身長は3センチとちょっと。人... -
物知りな使い魔
「魔法少女育成計画ACES」より「物知りみっちゃん」 物知りな使い魔-01 -
雅な使い魔
世の中には天才と言う物が存在する。各々、己の得意分野をリードし、世の中の発展に大きく寄与する天才。だが、真の天才という物は、おおよそにして常人とはかけ離れた思考回路の持ち主であるという。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが召喚してしまったのは、正しくそうした真の天才であった。 その青年はまず、風体から変わっていた。 異国風の装束はまだ良い。解らないのはその頭部。巻かれたターバンの上に鎮座するのは、何故か鳥の卵。さらにその周りを極楽鳥の羽が取り巻いている。 ルイズは召喚の後、何者かを問う前に思わずその風体について問いただす。得られた答えはただ一つ。 「雅であろう?」 全く意味不明だ。 それからも、この使い魔は意味不明な行動をとり続けルイズは頭痛に悩まされる事となる。 例えば、ギーシュの落とした香水瓶をそのまま己の... -
瀟洒な使い魔
『東方Project』より 十六夜咲夜 第一話 「完全で瀟洒な使い魔」 第二話 「メイドと青銅のドットメイジ」 第三話 「トリスタニア・ブルドンネ街を行く」 第四話 「時色マスタースパーク」 第五話 「少女ルイズ~Mage Zero」 第六話 「M.O.サウスゴータは彼女なのか?」 第七話‐1 「レミリアお嬢様に叱られるから」 第七話‐2 「レミリアお嬢様に叱られるから」 第八話 「住職が見たガリアの原風景」 第九話 「牛頭親父とハイカラ住職」 第十話 「亡き弟の為のセプテット」 第十一話 「トリステイン紅茶館 ~ Phalkeginia Tea」 -
計算外な使い魔
「世界樹の迷宮III 星海の来訪者」よりオランピアを召喚 計算外な使い魔-01 -
ドSな使い魔-01
前ページ次ページドSな使い魔 ドSな使い魔 「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ! 強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」 例によって例のごとく、すべての物語はここから始まる。 物語の舞台となる時空で紡がれた魔法の言葉は、別の時空、現代世界のごく一部に干渉し、一つの個体をその時空から消し去った。 そして、この時空に現れて新たなる歴史を創造してゆく…… ここ日本の何処にでもいるような平凡な高校生、平賀才人は、その日少しだけ非凡な出来事に遭遇した。 往来の真ん中に現れた謎の物体。一見すると鏡のように見える。 ただ一点異なるのは、それが何の支えもなく空中に浮いている所だ。 パソコンのやりすぎでついに目に異常が出たかと目をこするも、そのナニカは一向... -
ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~
「戦国ランス」から「ランス、シィル・プライン、上杉謙信」を召喚 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-01 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-02 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-03 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-04 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-05 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-06 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-07 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-08 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-09 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-10 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-11 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-12 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-13 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-14 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-15 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-16 ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-17 -
ご立派な使い魔-06
前ページ次ページご立派な使い魔 ルイズは思う。 夢は夢のままであり続けるから美しいのだ。 夢が現実になってしまえば、それはたちまち輝きを失ってしまうのだと。 あれだけ望んでいた、誰からも一目置かれる強力な使い魔を、いざ手に入れてみればどうしたことか。 なるほど誰からも一目置かれている。が、それがなんだというのだ。 『ゼロのルイズ』の名は今や消えたといってもいい。……これも、夢見ていたことなのに。 今、彼女を呼ぶ名はひとつ。 そう…… 『ご立派なルイズ』、と。 「私本人は立派じゃないわよぉぉぉ!」 ルイズの悲痛な叫びが、部屋に木霊した。 「はぁはぁ……落ち着くのよ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 あれをどうにかするためには、いつだってクールでないといけないわ。 それだけ強大な相手なんだから」 ... -
瀟洒な使い魔‐01
前ページ次ページ瀟洒な使い魔 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは困っていた。 それはもう実家で粗相をして一番上の姉や母にどう弁明しようか考えていた時と同じくらい困っていた。 何をそんなに困っているのかと言えば、それは先日自身が召喚した使い魔のことである。 火を出そうが、水を出そうが、錬金をしようが、どんな魔法を使ってもロクに発動せず、 爆発と言う失敗でしか魔法を使えたためしのない『ゼロのルイズ』。 そんな自分でも、あの日は(何度も失敗したが)『サモン・サーヴァント』に成功し、 『コントラクト・サーヴァント』をも成功させる事ができた。 コモンマジックすら失敗するいつもの自分からしてみればあの日は絶好調といえただろう。 確かに高望みをしたかもしれない。 どんな使い魔でもいい、召喚されてくれと投げやりに思ったか... -
おかしな使い魔
ルイズはこの上なく緊張していた。 この儀式、サモン・サーヴァントだけは失敗するわけにはいかない。サモン・サーヴァントさえ失敗するようなら、 皆が…なによりルイズ自身が、ルイズを魔法使いだとは認められなくなってしまう。 「始祖ブリミルよ…私は今まで、誰よりも真面目に勉強しました。魔法の修練だって、一日も休まずにこなしてきました」 ルイズは桃色の髪を翻らせて、杖を掲げる。 「だから、この儀式だけは、サモン・サーヴァントだけは!成功させてください!」 ルイズは呪文を唱えて、勢いよく杖を振り下ろした。 あたりに、盛大な爆音が響き渡る。 煙の中から、こんもりした何かの山が姿を現した。 またいつもの通り失敗か。そう思って口を開こうとした生徒達の間に、ざわめきが生まれた。 「見ろよ、ゼロのルイズが…何だあれ?」 「マジックアイテムか?石か何かみたい... -
ご立派な使い魔-01
前ページ次ページご立派な使い魔 結論から言おう。 ルイズの呼びかけに、確かにそれは答えたのだ。 宇宙の果てのどこかから、神聖…なのかはともかく、(ある意味)美しく、強大で雄雄しく凛々しい使い魔が、彼女の呼びかけに答えた。 爆発の向こうに見えた姿は、一見すると巨大な異形だった。 ぼんやりと見える輪郭に一抹の不安を覚えつつも、ルイズは思わず快哉を叫ぶ。 「ほら、見なさいよ! あんなに大きくて、立派な幻獣……が……」 その叫びは煙が収まるとともに消えていく。 煙が消えて、その先に見えた姿は、ルイズの想像を圧倒していた。 「た……確かに、ご立派だ……」 「ゼロのルイズが……こんな、ご立派な……」 「ゼロのルイズじゃなくてエロのルイズだろ……常識的に考えて……」 周囲で見守る同級生も、呻くばかりである。 何しろその煙の先に見えた姿は、これはどう... -
〇な使い魔
ント小ネタ あれは何なんだろう? 爆発の煙が晴れてようやく見えてきたのは、赤くてウサギの耳みたいなのがついたちっちゃいゴーレムみたいなもの。 というより、動くのこれ? 私、錬金使えないのよ!? 「おい、ルイズが変なゴーレム召喚したぞ」 「どうせ動かせないんだから意味ないじゃん」 黙れ外野! ……落ち着くのよルイズ。今は外野に構っている時間はないわ。とりあえず、現状を確認すると 1・召喚には成功した。 2・でも動かない。 3・生物じゃない=使い魔として機能しない。 ……うん。現状確認終了。次にやることは決まっているわね。 「ミスタ・コル――」 「契約しなさい」 即答!? ……いえ、諦めては駄目よルイズ。一生がかかっているんだから。 つまりはもう一度、サモン・サーヴァントを行えるように説得すればいいの... -
ご立派な使い魔-03
前ページ次ページご立派な使い魔 そして時は少しだけ流れて、ようやく授業となった。 どの生徒も、呼び出したばかりの使い魔を連れて、誇らしげな表情である。 自らの系統を証明するものだし、何より自分ともっとも繋がりの深いものなのだから、そう思うのも自然と言える。 やがて、ルイズがその使い魔とともに教室に入ってくる。すると。 「あ……ル、ルイズだ」 「やっぱり、あの使い魔……」 「朝も早くからあんなに立派に……」 意外というべきか。嘲りや軽蔑の視線はひとつもなかった。 それどころか、畏怖と尊敬の視線を感じる。 「なのにちっとも嬉しくないだなんて」 こうなる日を、夢見ていなかったと言えば嘘になる。 誰もが恐れるような凄い使い魔を召喚して、もう二度とゼロのルイズなんて呼ばれなくて…… この間までは、そんな夢を見てもいたのだ。 その夢は、こ... -
計算外な使い魔-01
前ページ計算外な使い魔 ここは地球とも、世界樹と「魔」が飛来したとある星とも異なる世界ハルケギニア。そして、その中の王国の一つであるトリステインに存在する魔法学院。 その名の通り、魔法を扱う者――――メイジたちの学院であるここでは今、メイジがその生涯を共にする存在である使い魔を召喚する、召喚の儀が行われていた。 「また失敗かよ!いい加減諦めろって!」 ――――数度目の失敗、そして起こる爆発。 既に幾度も繰り返された失敗を見飽きたか、誰かが野次を飛ばす。 この儀の監督者たる魔法学院の教師コルベールは、現在使い魔召喚の魔法…… サモン・サーヴァントの失敗を繰り返している少女が、この儀式に際しどれ程の努力をしてきたかを知っている。 知っているが故に続けさせてやりたいと思ってはいるのだが、教師という立場上それは許される事ではなく。 「ミス・ヴァ... -
のんきな使い魔
「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ 神聖で美しく強力な使い魔よ 私は心より求め訴えるわ 我が導きに答えなさい!」 BOGOOOOOOOON! ルイズの必死の思いを込めた詠唱は、実に漫画チックな爆発の前に掻き消された。 「バッカヤロー 殺す気か!?」 「いい加減にしろ ゼロのルイズ!」 立ち込める黒煙の中、周囲の罵倒が徐々に拡大していく。 屈辱に身を震わせるルイズ……と、その時、 「あり~? もしかして、また迷子かな」 爆発の中心から響いてきた謎の声に、不意に喧騒が止む。 やがて、煙が晴れた先に、銀色のゲートが姿を見せた。 「使い魔のゲート」 「サモン・サーヴァントは成功していたのね」 「やった! スゴイ スゴイわ! 言葉がしゃべれる使い魔なんて、もしかして韻獣! それとも亜人!」 「韻獣だって?」「あの... -
真赤な使い魔
濃霧が辺りに立ち込めていた。 地面に仰向けに倒れた、白いマントの老人。 立派な口髭を生やしているが、エレガントな服装は爆炎に破れて煤け、 胸には穴が空き、両腕も喪われていた。全身から煙が立ち昇り始め、体が気化していく。 それでも老人は自嘲気味に笑い、そばに立つ自分の子孫に語りかける。 「“蛾”は“蛾”なりに…光の周りを飛べて満足したぞ…」 「その程度で満足するから、貴様は“蝶”になれなかったんだよ」 老人と子孫は、似て非なる存在であった。たった今、子孫は老人を倒したのだ。 「…最期に一つだけ、教えてやる…貴様が蝶として、より高みへ翔ぶためのヒント…」 薄れ行く視界。自分を超えた子孫を愛おしむように、彼は遺言を残す。 「今から起こるであろう“彼”とあの少年戦士の、戦いを見逃すな… どうやら…この百年の間に、私の…知らない…動きが…あった…様... -
トルネコの大冒険・不思議な使い魔
「ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち」よりトルネコを召喚 トルネコの大冒険・不思議な使い魔-01 トルネコの大冒険・不思議な使い魔-02 トルネコの大冒険・不思議な使い魔-03 -
ウボァーな使い魔-03
前ページ次ページウボァーな使い魔 「とにかく皇帝だか何だか知らないけど、使い魔になったからには使い魔として扱うんだからね!」 魔法学院の寮へと戻る道すがら、ルイズが声を張り上げている。 先ほどから何度も唇を拭っているのは、コントラクト・サーヴァントによる契約のことを気にしているのだろう。 完全に冷めた表情の皇帝と顔を真っ赤にしたルイズとの口付けによる契約は、他の生徒たちがニマニマと見守る中で行われた。 ルイズの契約が完了し、無事に皇帝の右手に使い魔のルーンが出現すると、コルベールは安堵した表情を浮かべ儀式の終了を宣言した。 それを合図に他の生徒たちは使い魔を連れ、飛行魔法で帰途へつく。 「ほぅ」 それを見て皇帝は感心したような声を上げた。 彼の世界では、自在に空中を飛ぶ魔法は汎用的ではなかった。 高位の術者ならば、基本的な魔法を応用... -
物知りな使い魔-01
前ページ物知りな使い魔 サモン・サーヴァントとは、メイジが一生の内に使えるために契約する使い魔を呼び出す神聖な儀式だ。神聖な事から、よほどの事が無い限り、やり直すなんてことはあってはならない。一度契約すれば主人が死ぬまでお仕えする事を破ることは出来ない。それでも、この結果は、あんまりではないか。 同級生が様々な使い魔を呼び出す中、ついに最後となった、メイジであるルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが呼び出した使い魔は、目の前で倒れている、一人の少女だった。 由緒正しき家筋の出のルイズが呼び出したのが、目の前の白衣で体を覆われ、被っていたであろう黒い帽子を地面に転がしている少女だ。杖らしきものは周りに見当たらない。マントも見えない。少女は平民だった。 これは悪夢なのか。否、これは現実である。それは、周りの同級生たちと一人の男性教諭からの冷たい視... -
ご立派な使い魔-02
前ページ次ページご立派な使い魔 「やめて、返してぇぇぇぇぇ!」 「グワッハッハッハ! 遠慮はいらぬぞ小娘、真っ白になるまで洗ってくれるでな!」 「あんたがそれを持って寮内を爆走するのが嫌なのよー! 返せぇぇぇぇ!」 朝も早くから、ルイズはマーラを追って寮内を走り回っていた。 明け方まで眠れなかったルイズは、ようやくうとうとし始めたところでマーラに昨日脱いだ下着を奪われてしまったのだ。 奴はその下着を頭に載せて、廊下を走り回っている。 この魔王にも手はあるのでそこに持てばよさそうなものだが、何故そんな場所に……被っているのか。 下着にゴム素材が使われているからだろうか? 「いやぁぁぁぁぁ! そんな姿で! 私のぱんつ被って走り回るなぁぁぁぁ! 「こっちの方が持ちやすいでな! さあ洗い場はどこかのう!」 「やめろぉぉぉぉぉ!」 マーラが頭にル... -
ウボァーな使い魔-05
前ページ次ページウボァーな使い魔 ルイズとマティウスが寮の部屋を出たのは、他の生徒に比べて随分と遅かった。 目を覚まし「*ゆかのうえにいる*」ことに気がついたルイズは、即座にマティウスを叩き起こし、 使い魔のありかたというものについて改めて説教を行ったのだ。もちろん、皇帝陛下に全く反省した様子はない。 この調子では明日の朝も、床の上で目を覚ますことになるかもしれない。 そんな無駄な説教を終えて気づいてみれば、間もなく授業が始まる時間だ。 のんびりと食堂で朝食を食べている暇はない。 「マティ、授業に行くわよ!!」 ルイズは己の使い魔に声をかけ、急いで部屋から出る。今日の授業は必然的に使い魔のお披露目を兼ねている。 数日前のルイズの予定ではこの日の自分は凛々しいグリフォンや勇猛なドラゴンを従えており、皆を見返すはずだったのだが、 後ろから... -
凄絶な使い魔‐02
前ページ次ページ凄絶な使い魔 第二話「学院長室」 元親はコルベールとルイズの後をついて、そびえ立つ魔法学院校舎へと向かって行った。 石造りの建物は戦国武将であった元親にとって大変興味深いものであった。 最初、学園内に入る時、前方をいく2人が履物を脱がずに入って行った事に驚いたが、ここではそれが普通なのであろう。 これだけの大量の石材を使用して作った城は元親が知る内では秀吉が建てた大阪城ぐらいである。 あれは元親が知る限り、最も堅牢で難攻不落、そして最も豪奢な城である。 それに比べると、この建物は城として見るより、神社などの形式だった建物のように見える。 元親はあちこち見て回りたい気もしたが、さすがに前の二人を見失うわけにはいかない為先を急いだ。 3人は階段を登りつつ、上の階へと進んでいった。 その事に気づいたルイズがこの先の部屋に... -
ウボァーな使い魔-02
前ページ次ページウボァーな使い魔 「使い魔…だと?」 地獄より多くのモンスターを召喚し、使役していた皇帝にとって、 使い魔の意味するところは見当がつく。要するに従者となれということだ。 皇帝たる自分を相手になんと無礼な話だろうか。 ルイズも当初は、人間…しかも皇帝を召喚してしまったことに、ショックを受けていた。 皇帝相手では契約不可能という考えも頭をよぎった。 だが、コルベールが彼に地名について説明している間に、ルイズは落ち着いて他の生徒たちを眺めてみた。 皆、自身の傍らに使い魔を従えている。そして皆、好奇の視線をこちらに送っている。 続いて自分の周囲の地面を見ると幾度となく起こった爆発により、それなりの広さで大地がむき出しになっている。 その2つの光景を見比べて、ルイズの心に強い意志がわきあがった。 これは最後のチャンスかもしれない。相手が... -
凄絶な使い魔‐04
前ページ次ページ凄絶な使い魔 第四話「ルイズの使い魔」 ルイズの目はまっすぐに元親を見据えていた。 眼前には半透明の球が漂っているが、既にそれはルイズにとって恐怖の対象ではない。 今、相対する二人は、元親が剛とするなら、ルイズは勇である。 決して引かない心、諦めない心、それがトリスティン貴族の誇りだ。 幼少より叩き込まれた彼女の根底にある貴族の矜持、それがいまの彼女からは溢れ出ているようだった。 前に向かうという其の姿勢は美しさとなって、彼女を内面から輝かせを、元親も一瞬、目奪われるほど神々しく見えた。 私が、どうしたいか? そんな事は決まっている、誰からも後ろ指を指される事のない立派なメイジに成る事よ。 そして、その為には…、 チョーソカベ、貴方には私のそばに居てもらうわ! ルイズは優雅に貴族の子... -
ドSな使い魔-02
前ページ次ページドSな使い魔 ――――――ドSな使い魔 第2話 主【つかいま】 春の使い魔召喚儀式の場は、異様な空気に包まれていた。 教師であるコルベールを始め幾人かのメイジが、召喚された者に対して警戒の姿勢を取っている。残りの大多数も、状況は読めないものの険悪な雰囲気を察して静かに見守っている。 そして最後に、ふいんき←なぜか読めない なごく一部の人間が「平民召喚とかwwwwwねーよwwwww」などと厨な事をしている。主に太ましい男子生徒とか。 そして呼び出されし者もまた、周囲の人間に対し警戒と困惑の念を抱いていた。 彼は諸事情により目立つような行動を避けなければならなかったのだが、ここに着いて早々大勢の注目の的になってしまったのでは台無しだ。 この場の人間全員を抹殺してなかった事にするという、まさに外道なプランを考えたのは、困惑のあま... -
ご立派な使い魔-10
前ページ次ページご立派な使い魔 オスマンはただじっと黙って、報告を受けていた。 秘書として雇ったロングビルが、まさかフーケだったというこの事実を扱いかねているのだろうか。 重々しい雰囲気を放つこの老人から、ルイズやキュルケらの若い者達は目が離せない。 「なるほどのう。うむ、了解した」 が、意外にも、オスマンはフーケのことについてはあまり触れようとはせず、すぐに穏やかな顔に戻る。 「ミス・ロングビルを雇い入れたのは私の失敗だったようじゃな。反省するとしよう」 「は……はあ」 コルベールもいささか首を傾げた。 見ている限りでは、オスマンのロングビルへのセクハラぶりも相当なものだったと思うのだが。 それが失われたというのに妙な落ち着きぶりである。 そういうコルベール自身が、それなりに懸命に彼女を口説いていたということもあって、ますます不思... -
リファインな使い魔
「宇宙のっ!!」 ドッカーーン!!! 毎度お馴染み、春の使い魔召還の儀。テンプレ通り、ルイズは爆発を起こし続けていた。 「ルイズ、プゲラ。」 周囲の生徒達もまともな台詞で馬鹿にするのも飽きたのかぞんざいな事を言う。 だが、ルイズは決して諦めない。 なぜならファーストキスから始まる二人の恋のヒストリーが来る事を体内に刻まれた虚無の力が教えているからだ。 これが長編や恋愛重視の短編ならいいのだが、如何せんここは滑稽無糖なギャグ短編。 ルイズの期待は最悪な形で裏切られるのである。 ドッカーーン!!! 爆発と共に凄まじい存在感が周囲に発生する。 思わず杖を構えてしまったタバサは首を傾げる。 感じたのは存在感である。威圧感ではなく、殺気でもなく、ただの存在感。 (存在感にしては、大きすぎる気もするけど) 爆煙はいまだに残っており、何が召還された... -
ウボァーな使い魔-04
前ページ次ページウボァーな使い魔 無礼な元皇帝陛下がルイズに尋ねてきた事柄をまとめると2つ。 「この世界の魔法について」「この世界の戦闘について」 この世界の魔法については、いろいろ興味があるようで、 ドット、ライン、トライアングルと言ったメイジのクラスの話をマティウスは興味深そうに聞いていた。 特にスクウェアクラスの実力については詳しく尋ねられた。 ルイズとしては平民だか皇帝だかわからないマティウスを驚かせようと、 高位のメイジは巨大な火球ですべてを焼き尽くす…とか、 氷の吹雪であらゆるものを凍てつかせる…とか、大仰に語ってみせた。 だが、マティウスはときおり「ふむ」と言うだけでたいして驚いた感じもない。 一度だけ、伝説級の魔法ともなれば巨大な竜巻を発生させることもできると話したときに 「ほぅ、竜巻か」とニヤリとした笑いを見せたくらい... -
凄絶な使い魔‐06
前ページ次ページ凄絶な使い魔 第六話 「噂の使い魔」 ルイズが出て行ってすぐ、入れ違いになるように入ってきた女に元親は見覚えがあった。 先日、初めてこの世界に呼び込まれた時に目が合った少女。 燃えるような髪の色と、小麦色の肌が印象的で覚えている。 「はぁい、私はキュルケ、微熱のキュルケよ、……それにしても随分と刺激的な格好ね」 キュルケはじろじろと物珍しげに元親を見つめながら自分の名を名乗った。 別に裸だからと動じる元親ではないが、こうもあからさまにジロジロと見物されるとさすがにうんざりする。 「……目の毒ならさっさと部屋から出て行く事だ」 「あら、目の毒なんて言ってないわ、むしろ楽しんでるし」 元親は三味線の調子を合わせる作業をしながら、ちらりとキュルケの方を向くと、半ば呆れたような声を出す。 「... -
ご立派な使い魔-15
前ページ次ページご立派な使い魔 「で、ツェルプストーは何をしに」 「殿方! やはり一手お手合わせ願えませんこと?」 問いかけたルイズを華麗に無視して、キュルケはマーラに寄りかかる。 タバサは、友人のその姿に眉をしかめているものの、口出しはしていない。 「お主では到底入りきらぬとわかっていように、どうしたのじゃ」 「ええ。考えたのですけれど、殿方のその無数の触手ならと……」 「……一応、そっちは入る」 わざわざ色目を使いにきたというらしい。このキュルケは。 しかも、タバサを叩き起こしてまで…… ルイズはギーシュ以外にも頭痛の種が増えたと、どす黒いため息を吐き出した。 「グワッハッハ。確かにのう。よう考えたものだわな」 「でしょう? でしたら……」 「しかしな、赤毛の小娘。お主はまだまだ未熟ゆえに、ワシの一部であろうとも受け入れはで... -
凄絶な使い魔‐03
前ページ次ページ凄絶な使い魔 第三話「ルイズの試練」 元親はやや怪訝な顔をして、左手に握る蝙蝠髑髏を見た。 彼の操る三味線はただの楽器にあらず、奏でる音は衝撃となり敵を討つ、また、その衝撃を不可視の音の球にかえて、 宙を漂わせ、衝撃を解放させる事もできる。 いま、この部屋に解き放ったものがその音の球だが、明らかに大量発生したソレに元親自身が戸惑いを覚えたのだった。 違う、今までとまるで違う、手のひらに吸いつくような楽器との一体感を元親は感じていた。 「な、なに……、この丸いの……、貴方、魔法を使ったの!」 部屋を覆い尽くさんばかりに吐き出された音の玉を、目で追うルイズに、元親の方も驚いた顔をする。 「ほう…、お前も見えるか、音の球が…上等……、だがそっちの二人には見えてないようだがな」 ルイズは振り返って、オスマ... -
ご立派な使い魔-12
前ページ次ページご立派な使い魔 ユニコーンが引く馬車の中で、アンリエッタはほっと胸を撫で下ろしていた。 最近、トリステイン魔法学院に奇妙な評判が流れており、それを気にしていたからだ。 噂が言うところには、魔法学院に邪教集団が誕生しており、夜な夜な破廉恥な儀式を行っているとか。 しかしこうして見る限りでは、そんな怪しげなところはなく。噂は所詮噂に過ぎないと、安心をしていたのだ。 「やはり荒唐無稽に過ぎましたね、あの噂は」 「下らない風説の類でしょう。オスマンは扱いにくい男ですが、そんなモノを許す男でもありません」 マザリーニもそれには同意する。 国内の名家の、その子女が通う魔法学院である。 そんなスキャンダルが吹き荒れれば国家を揺るがす一大事となりかねないだけに、あまりそういう騒ぎは起こってほしくないものだ。 ただ、アンリエッタにとってこうして目の... -
ご立派な使い魔-13
前ページ次ページご立派な使い魔 「ということは、ここは僕の出番のようだね!」 強がっているアンリエッタの後ろからそんな声がする。 直後に扉が開け放たれて、そこには薔薇を携えたギーシュが不敵に笑っていた。 「話は全て聞かせて頂きました。姫殿下! ここは是非、この僕にもご命令を!」 「ギーシュあんた……盗み聞きしてたの?」 「違うともさ! かぐわしき女性の匂いがしたので寮内を彷徨っていたところ、偶然にもミス・ヴァリエール。 君の部屋に辿り着いていたという訳さ!」 「匂いって。あんたなんか人間離れしてない?」 「修行を積んでいるからね。先生のお陰で」 ギーシュは、マーラに向かって優雅に一礼する。 「うむうむ。精進しておるようじゃなギーシュよ」 「はい! 先生」 「ええと、こちらの人はこの、ルイズの使い魔さんの……」 アンリエ... -
凄絶な使い魔‐07
前ページ次ページ凄絶な使い魔 第七話 「凄絶なルイズ」 自分の部屋のドアをたたき壊す勢いで開け放つと、ルイズの目に飛び込んできたのは、 先日使い魔となった元親、そしてキュルケの姿だった。 元親は使用人から借り受けたシャツとズボンを身につけているが、シャツのボタンが止められていない。 その開いたシャツのボタンをキュルケが留めてあげている時にルイズが現れたのだ。 「あらルイズおかえり」 「ななな何がおかえりよ、キュルケあんた、一体なにやってるのよ!!」 烈火の如く怒鳴り散らすルイズに、キュルケはやれやれと言った風に肩をすくめる。 「別にぃ、彼がボタンの止め方を知らなかったから、教えてあげただけよ、ねぇ」 「ああ……、こちらの服の着方を俺は知らん」 「そんな事、私が教えてあげるわよ!、そんな事よりなんで私の部屋にツェル... -
怠惰な使い魔
「ちょっと!!起きなさいよ!!ねえ!!」 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは怒鳴っていた・・・自らが呼び出したそれに向かって・・・ 結論から言おう・・・彼女は何回も失敗しながらもようやく召喚に成功した・・・ したのだが・・・ 『シュコー・・・シュコー・・・』 呼び出されたのは珍妙な格好・・・正史において彼女が召喚するはずだった存在が例えたなら 宇宙服がぴったりだったか・・・を着た青年だった・・・ まあ、青年っぽいのはさっき顔の部分をおそるおそる覗き込んでようやく気づいたわけだったが・・・ 当然、最初は周囲もルイズも一体何を呼び出したのかと混乱していたが・・・ いや、青年とわかった時点でもまだ混乱していたといえる・・・ とりあえず人間を呼び出したと騒ぎ立てる生徒がいたが問題はどういう身分の人間を呼び出してしまっ... -
ゼロのチェリーな使い魔-03
前ページ次ページゼロのチェリーな使い魔 ルイズの身支度が終わると、二人は『アルヴィーズの食堂』へ向かった。 食堂に到着すると、三列の食卓には豪華な飾りつけと食事が所狭しと並べられていた。 豪華絢爛なテーブルを目の当たりにして目を輝かすフリオニール。 その様子を横目で見ていたルイズは 「あんたはあっち」 勝ち誇ったように指をさす。 フリオニールがその方向へ目線を移すと、床の上に具のないスープと硬そうなパンが置いてあった。 (いいじゃないか!ただ、だし) フリオニールは自分にそう言い聞かせるが顔で笑って心で泣いた。 「使い魔がご主人様と同じものを食べられるとでも思ったの? 本当なら使い魔は外で 食事をするところをこのわたしが『特別に』中で食べさせてあげるんだから感謝しなさい」 傷心のフリオニールにルイズは恩着せがましく言った。... -
ご立派な使い魔-08
前ページ次ページご立派な使い魔 キュルケがルイズの部屋の鍵をアンロックで開けた時、中には誰もいなかった。 「あら?」 もう夜も遅い時間だし、少なくともルイズはいるだろうと思ったのだが。 どうもルイズはマーラを扱いかねている節があったので、マーラがいないというのは一応想定の範囲内ではある。 が、ルイズもいないというのはいささか珍しい気もするのだ。 「せっかくあの御方と一手、手合わせを願おうかと思ったのに。無駄足になってしまったわ」 とうとうやってみる気になっていたらしい。 「入るか入らないかではないわ。入れるのよ。……って、思っていたのだけれど」 ある意味潔いというか。なかなか思いつかない発想だろう。 いずれにせよ思惑が外れて、考え込むキュルケである。 「それともやっぱりそういう無茶はやめろって、運命が言っているのか... -
ウボァーな使い魔-06
前ページ次ページウボァーな使い魔 ルイズの錬金によって、3メイル程度吹き飛ばされて目を回していたシュヴルーズであったが、 気がついた途端、ルイズに片づけを命じ、教室の被害確認もそこそこにしてヨロヨロとした足取りで教室を出ていった。 結果、誰もいなくなった教室で机の破片を掃除するルイズの姿があった。 いや、正確にはもう一人…マティウスが教室の後方の椅子に座ったままだ。 「いつもこうなのよ」 「…」 「魔法を使おうとすると爆発するの」 「…」 「ゼロって呼ばれてる意味、わかったでしょ」 「…」 「…ちょっと!なんとか言いなさいよ!」 掃除をしながらマティウスに話しかけるルイズ。 使い魔に掃除を命じないのは、マティウスが掃除を手伝うような使い魔ではないと学んだせいだろうか、 それとも己のふがいなさに落胆しているせいだろうか。 (サモン・サ... -
いぬかみっな使い魔-05
前ページ次ページいぬかみっな使い魔 いぬかみっな使い魔 第5話(実質4話) 「(ゆさゆさ)啓太様、啓太様、起きてください、朝ですよ。」 召喚された翌朝。啓太はともはねに起こされ、ルイズのベッドで目を覚ました。 正確には、罰としてルイズから啓太がとりあげたベッドで目を覚ました。 「おお、おはよう。ともはね。」 部屋の隅では、毛布一枚にくるまれたルイズが寝ている。 それを見ると、またも啓太の良心がとがめたるものの、 「いや、教育教育!」とつぶやいて平常心を保つ。 ようこと契約した直後の傍若無人さは、啓太自身、ようこ、 双方とんでもないものであり、強力な教訓となっているのである。 ここは心を鬼にして主導権を握るしかない。 下手をすればともはねまで奴隷扱いされかねないのだ。 それだけは許容できない。 「マロちん、すまな... -
ウボァーな使い魔-01
前ページ次ページウボァーな使い魔 「…貴様は誰だ?」 澄み渡る青空の下に広がる新緑の草原。そこに集まっている十代半ばの少年少女たち。 その集団から少しばかり離れたところでは、茶色の地面が肌を覗かせ、その周囲には土煙が舞っている。 やがて舞い上がる土煙が落ち着き、その中心部に立っていた「彼」が最初に発した言葉は、 目の前に立っている桃色の髪の少女に向けたものだった。 男の背丈は1.8メイル程度。 細身ではあるが、身につけた派手な装飾品のせいだろうか。かなりの威圧感がある。 大きく左右に突き出した肩当てと金の胸当てがついたローブをまとい、 1メイルちょっとの杖を持つところをみるとメイジなのは間違いない。 髪は金髪で角のような大きな髪飾りをつけていた。その顔は端正で、一見すると女性に見えないこともない。 だが、その整った顔からはぞっとするほ... -
瀟洒な使い魔‐02
前ページ次ページ瀟洒な使い魔 翌日ルイズが目を覚ますと、隣で寝ていたはずの咲夜の姿はなかった。 周囲を見回すと、この学院のものではない、スカート丈の短いメイド服が視界に入る。 あれ?こんなメイド学院に居たっけ。ていうかなんで平民が私の部屋に居るのかしら。 ああ、そういえばこの平民は使い魔だっけ。昨日は一緒に寝たのよね、そういえば。 名前は確かサクヤとかいったかしら。平民の癖に魔力があるし、異世界の住人だとかいうよく分からない使い魔。 そう寝ぼけた頭でとりとめもないことを考えていると、あれよあれよと言う間に着替えさせられ、髪を梳かされる。 数分後には一部の隙もないほどに完全な形で身だしなみが整った自分がそこにいた。 「……なんか釈然としないんだけど」 「こういうこともメイドの勤めでしょ? ほら、もたもたしない」 なおもぶつぶ... -
瀟洒な使い魔‐03
前ページ次ページ瀟洒な使い魔 「トリスタニアに買い物に行くわよ!」 あれから少し経った虚無の曜日。 現代で言う日曜日に当たるこの日は、トリステイン魔法学院も当然のことながらお休みである。 咲夜の部屋でたむろしていた咲夜・タバサ・キュルケの3人は、ルイズのそんな一言に首を傾げた。 「買い物って……何を買うのよルイズ。必要なものは大体揃ってるから今の所欲しいものは無いけど?」 愛用のナイフの手入れをしながら、咲夜が言う。 「……虚無の曜日」 手に持った本から視線を外さず、ぽつりと呟くタバサ。 「買い物って言うけど、お金は大丈夫なの? いっつも失敗魔法で物を壊してぴぃぴぃ言ってるくせに」 マニキュアを塗りながら、溜息混じりにキュルケも口を出す。 「ああもう、ツェルプストーに心配される筋合いはない... - @wiki全体から「⑨な使い魔」で調べる