あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「ワルキューレの誓約」で検索した結果
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ワルキューレの誓約
――ニューカッスルのホールでは、いつ果てるとも知れぬ宴が続いていた。 贅を尽くした料理に舌鼓を打ち、上等な酒を水のように流しこんでは大言を吐く。 城内には、総勢数百名にすぎないアルビオン軍。 そして城外は、その百倍以上の数からなる、レコン・キスタの大軍により包囲されていた。 盤上においては、既に大勢が決していた。 後は彼らが、物見遊山で乗り込んでくるであろう敵に対し どれほどの貴族の意地を見せつけることが出来るか、ただそれだけであった。 ともすれば胸中を締め上げんとする恐怖に対し、彼らは酒と、勇気と、自慢の諧謔精神でもって耐え続けていた。 そんな城内の乱痴気騒ぎを、騒ぎを引き起こした張本人である アルビオン王国皇太子、ウェールズ・テューダーは、どこか冷めた視線で眺めていた。 勿論彼もまた、この一戦で、誇り高く死ぬつもりであった... -
小ネタ-10
...ンキー・D・ルフィ ワルキューレの誓約 ワルキューレの降誕 ドゥンケル・イナー・ドゥンケルハイト ページ最上部へ -
ゼロの女帝-21
前ページ次ページゼロの女帝 ガキィン! サイトの持つ剣がワルキューレのランスとぶつかり合い、火花を散らす。 「くうっ」「やるね」 そのまましばらく打ち合っていると、やがてサイトはワルキューレの盾を踏み台にして後方へとジャンプする。 「いかん!あいつを止めるんだワルキューレ!」 しかしその時遅く、サイトはジャンプした勢いそのままに庭の隅に生えていた木の向こう側へと・・・・・降り立たなかった。 樹木の後ろにするり、と降り立とうとしたかと思うとそのまま姿を消したのだ。 まるで10サントほどの太さもない木の向こう側に隠れたのように。 「くそっ」 ギーシュは薔薇の造花に似せた自らの杖を振り、もう五体程ワルキューレを生み出す。 「六神がったぁい!」 ギーシュがどこぞの水島某のように叫ぶと同時に一体のワルキューレの頭部が開き、ギーシュを... -
赤目の使い魔-11
前ページ次ページ赤目の使い魔 静まり返った廊下に、足音が反響する。 昼休みにもかかわらず、誰も居ない。その事実が、走るルイズの不安を煽る。 ――なんで……なんで…… ――貴族に、喧嘩を売るなんて……! 焦燥、動揺、様々な意図を含んだ疑問が、彼女の思考を支配する。 その脳裏には、先程告げられた言葉が反芻されていた。 ・・・ あの後、キュルケは部屋の惨状を見て、静かに言った。 ――貴方たちに何があったのかは、詮索するつもりは無いわ。 ――だから、私はただ報告だけをしに来たのよ。 ――……貴方の使い魔が、生徒の一人に喧嘩を売ったわ。 ――彼、殺されるかもしれないわよ。 ――場所は、ヴェストリの広場。 ――行くか行かないかは、貴方が決めなさい。 ――そうそう、喧嘩の原因だけどね。 ――1つは、... -
鋼の使い魔-25
前ページ次ページ鋼の使い魔 ラ・ヴァリエール公長女エレオノール。 両親より受け継いだメイジとしての才能の光る才媛として知られる。 学院在学中からも成績優秀につき人々の耳目を集め、卒業後はアカデミーでの研究の道を進んだ。 現在はアカデミーの正研究員として在籍し、魔法の真理と実用の研究にいそしんでいる。 アカデミーは元々、魔法学院の上部機関として発足したものの、次第にその研究機関としての性格を強くし、いつごろからか独立した一つの部署として確立した。 各省庁を牛耳る貴族らからの献金を受け派閥抗争の矢面に立たされる等と陰口もあるが、名と格に見合った優秀な研究所である。 在籍する研究員にも階級が設定され、准研究生、正研究生、准研究員、正研究員、主席研究員の順に地位があがり、それにあわせて 個人で扱えるテーマと予算も大きくなっていく。もっとも、主席研究員ほ... -
ギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王-15
前ページギーシュ・ド・グラモンと黒バラ女王 ||補足:これまでに描写したルイズの体の変化 ||関節が外れて手足、首の筋肉が伸びきる ||首の長さ約10cmUP, 手足の長さ約20cmUP, 身長153サント→約180サント ||黒髪化(足元までの長さ, 前髪はそのまま), 赤瞳化, 青白い灰色の肌 ||顔立ちと声は変化無し(女王の台詞はルイズの声で喋ってます) 「ぷっ! あは、あはははは」 女王はギーシュの言葉を聞くと、吹き出すように笑い始めた。 そして、女王はルイズ長く伸びた首をギーシュの前に差し向けた。 「お前は、ほんっとうに馬鹿な子だねぇ……」 舐めるようにギーシュを眺めると、右耳を真下に傾けたルイズの顔が彼の左の耳元に静かに口を寄せる。 垂れ下がる黒い長髪が彼の肩を覆った。 「だぁーーーっ!!!」 「わひぃぃぃ!!」 突如ル... -
使い魔!!俺?-4
ここは学院長室。 息を切らせながらこの部屋に入る教師が居た。 ルイズたちの使い魔召喚の儀式を担当したコルベールだ。 「失礼します、オールド・オスマン!」 大きな声で学院長に呼びかけ、その声にオスマンは振り返る。 「一体何事じゃ、ミスタ・コルベール」 「違います、私の名はコルベールです!」 「だからコルベールと言っとるじゃろうが」 何を言ってるんだこいつは といったような目でコルベールを見るオスマン。 「え?あ、そうですか…」 何故か物足りず、ちょっと寂しい思いをしたコルベールであったが 自分の用件を思い出し、すぐさま顔を上げる。 「そ、そうだ。それより大変なことが分かりましたよ! ミス・ヴァリエールが呼び出したあの青年のことです」 そう言いつつコルベールは机の上に古い本とルーン文字が写されたメモを置く。 本を開きながら興奮した... -
ゼロと聖石-03
前ページ次ページゼロと聖石 ギーシュは怯えていた。 目の前のゼロに、先ほどまで格下だと疑わなかった存在に。 ルイズはしらけていた。 試したいことの半分も消化しないうちにギーシュが杖を手放したから。 杖を突きつける者と突きつけられる者の彼我が逆転した瞬間だった。 ギーシュが去った直後、私は部屋に駆け込む。 装飾された儀式用のきらびやかな杖、ヴァリエール家の家紋を象った杖を取り出す。 アルテマの知識が教えてくれた大切な事項。 ―――魔法とは杖によって発動するのではなく、 武器や大気に篭った魔力を糧として自身を媒介にして放つもの――― その観点から引っ張り出したのがこの杖だ。 どこかの霊木に水のメイジが精霊からもらった水で磨き、土のメイジが加工した銀を聖水で加護をした特注... -
ゼロのミーディアム-01-07
前ページ次ページゼロのミーディアム 「貴族の食卓を荒らす訳にもいくまい。ヴェストリの広場で待っている」 そう言い残しギーシュは去っていった シエスタがぶるぶる震え青ざめた表情で水銀燈を見つめている 「水銀燈…貴族をあんなに怒らせるなんて…おまけに決闘だなんて!」 「ふん…問題ないわよ。あんなボンボンのお坊ちゃんにこの私が遅れをとるとでも?」 そこに駆けつけてくるルイズ。どうやら事の一部始終を見ていたらしい 「ちょっとあんた!何してんのよ!」 「あら、お嬢様。ご機嫌いかが?」 「ご機嫌いかがじゃないわよ!決闘なんか勝手に受けちゃって!」 「あんな醜態をさらしたくせにおこがましくも薔薇を名乗るなんて気に入らないのよ。ましてやそれを私のせいにするなんて。それに…」 (それにあの人間はこの私の最も嫌う言葉を私に投げかけた。だから…許す訳... -
Zero's DEATHberry-3
ワルキューレの両拳がちょうど手首の位置で一護の左手で握り返される 凄まじいまでの威圧感が周囲を包み込む Zero s DEATHberry ――ゼロの死神 『おいおい、勝手に殺されかけてんじゃねぇよ「一護」』 一護の声しかし妙なエコーがかかりまったくの別人のようである 「ワルキューレもう一度やれ!!」 しかしワルキューレは動かない 『無駄だぁ!!』 一瞬にしてワルキューレの腕が砕け散る そして背後から近づいてきたもう一体、最後のワルキューレを 左手からの閃光『虚閃』が貫く 「ちょっと一護 ! 少しは手加減しなさいよ!!」 ルイズからの叱責が飛ぶ それに反応して『一護』がゆっくりと貌をルイズに向けはじめる その貌には仮面の... -
使い魔のカービィ 07
前ページ次ページ使い魔のカービィ 「諸君、決闘だっ!!」 バラの造花を掲げ、天を仰ぎながらギーシュが叫んだ。 その叫びに呼応し、『ヴェストリの広場』に集まったたくさんのギャラリーからも大きな歓声が上る。 それらは、皆がこれから行われる戦いに胸を踊らせ、今か今かと始まりの時を待っている証拠だ。 娯楽の少ない生徒達にとって、貴族の誇りをかけた決闘は暇つぶしと賭の対象にしかならないようだ。 今も「俺はギーシュに銀貨20枚」「じゃあ大穴でピンクボールに銀貨15枚」といった声が聞こえてくる。 実際ギーシュも、自分の強さを誇示し、プライドを守るためだけにこの決闘を発案したのだ。 相手がメイドだろうがルイズだろうが使い魔だろうがどうでもいい。 なんとも薄っぺらい決闘である。 「さあ、お前の出番だ!」 熱気も最高潮に達しようかという時、先程の男子生徒が... -
ビバ!パトロール
ケティと呼んだ一年生に、平手打ちを食らう。 「残念だわ」 とつぶやいたモンモランシーに頭からワインをかけられ、そのままビンを頭頂部に叩きつけられる。 頭から血とワインをたらしながら傍らのメイドに向き直り、烈火のごとく怒り始めたギーシュを止める人間はいなかった。 そう、人間は。 ぽてぽてと近付いてきたのは、ルイズが召喚したモコイと名乗る得体の知れない人型の何か。 緑色の体に腰巻だけを身に付け、手らしきものには曲がった木の棒を持っている。 指がないのだが、どうやって木の棒を持っているのかはわからない。 さらには顔のつくりが人間と違うために表情がわかりにくいが、どうやら笑っている。 笑われている様子に気付いたギーシュが向き直り、言葉を吐き出そうとした瞬間、先手を打ったのはモコイだった。 「二股かけたのがバレてフラれた腹いせに ヤ ツ ア タ リ ?」 不意にかけられた嘲りを... -
Zero's DEATHberry-2
「何で何も起きないのよ!?」 「俺が知るかよ!!」 Zero s DEATHberry ――ゼロの死神 契約は完了したはずだが、『使い魔のルーン』が何処にも現れない 「流石『ゼロのルイズ』契約もまともにできねぇ」 其のとき生徒の一人が異変に気が付いた 「もう一人出てくる!!」 其れは服装こそ違えど確かに 黒崎 一護 であった 「・・・!俺の身体!!」 黒崎 一護がその服装の違う『黒崎 一護』の中に沈んでいく やや間が有って 「!!!!いっでえええええ!!!!」 いきなり痛がり出す一護其の左手の甲には確かに『使い魔のルーン』が刻まれていた 「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ!!?」 今度こそ本当に 職業:高校生兼死神代... -
るろうに使い魔-04
前ページ次ページるろうに使い魔 「諸君、決闘だ!」 ギーシュの宣言と同時に、周りの貴族たちが歓声を上げる。 場所はヴェストリ広場。そこにはギーシュ達を取り囲むように貴族で満たされていた。 「ギーシュが決闘するぞ! 相手はルイズの平民だ!」 その歓声な中に剣心はいた。この様子に少し驚いたようだが、まだ呑気な表情だ。 「とりあえず、逃げずに来たことは褒めてやろうじゃないか」 薔薇の杖をかざすと、ギーシュは気障ったらしくそれを剣心に向けた。 「では早速始めようか?」 「あー、いやいや、拙者闘いに来たのではござらんよ」 この言葉に、周囲は一瞬、時間が止まったかのように空気が固まった。それに遅れて、ギーシュが口を開いた。 「ほう、怖気付いて今更、自分の愚かさを認める気になったかい?」 「まあ、あれは拙者にも非がある、そこでこうはどうでござる?」 ... -
神父様のコートは四次元コート-1
「諸君!決闘だ!!」 そう高らかに宣言するのは、『フルボッコ』『G・E・レクイエム』『かませ犬』『死亡フラグ』と負の異名を持つギーシュ・ド・グラモン 例によって決闘をする事になったのだが相手はまだ現れなかった。 周りの観客が逃げたんじゃないかと思い始めた時、静かに、だが妙に大きな音で足音が鳴響いた 「我らは神の代理人 神罰の地上代行者」 ゆっくりと、だが意思を持った声が広場に響き渡る。 「我らが使命は、我が神に逆らう愚者を」 現れし男がその手に持つは二つの銃剣(バイヨネット) 「その肉の最後の一片までも絶滅する事…」 その二つの銃剣をあたかも己が首に下げている十字架の如く重ねる。 「Amen!」 事の始まりはルイズが香水の瓶を拾いそれが原因でギーシュの二股がバレ、ルイズとギーシュの間で争いが起こった事に始まる。 そこにこの男がそれを止めに入ったのだが逆上... -
零魔法峠
「まさか、そんな野菜で僕のワルキューレを倒そうと思っているのかい?」 ぷにえが魔法で生み出した、手足の生えたじゃがいもとにんじんを目にし、対手であるギーシュは腹を抱えて大笑いし始めた。 当のぷにえは総勢七体のワルキューレを前に、穏やかに微笑みながら佇んでいる。 「行きがかり上決闘なんて事になったけど、頑張ってね、みんな♪」 「「おおーーーーっ!」」 ファンシーな見た目に反し、凛々しい雄たけびを上げてぷにえに応える野菜達は、猛然とワルキューレの布陣のど真ん中を突っ切ろうとし、 「野菜が青銅をどうにかできるものか」 「「ぎゃぁぁぁ!!」」 その全てがワルキューレによる攻撃の元に崩れ去った。そりゃ、野菜じゃしょうがない。 目の前で同胞達をマッシュポテト及びサラダスティックにされ、ぷにえの下に侍っていた一人のじゃがいもが、... -
人を超えた使い魔
「フフフ……。ここに聖誕せしアルビオン共和国の始まりの時を、君達の命で飾ってもらおう」 私達の目の前にいるのは、レコン・キスタの手先だったワルドと建物いっぱいの貴族派兵士達。後ろを振り返ってみてもワルドがいないだけで状況は同じ。私達は完全に包囲されていた。 「贖罪せよ、貴様の命で」 「彼女」がそう唱えると、私達を囲むように雷撃が放たれて、頼りないながらも突破口が開かれた。 「ルイズ、ギーシュ、キュルケ、タバサ。すぐにこの建物から出ろ」 「何言ってるの! あんた1人置いて私達だけ逃げるなんて、そんな事できるわけないじゃない!」 「いいからすぐに出ろ」 無茶にも程がある。いくら強くたってこれだけの人数相手じゃどうにもならない。だからって……、いくら主人を守るのが使い魔の役目でも、こんな事望んでないわよ! 「早く」 タバサが私の袖を引く。なおも留まろうと... -
魔法陣ゼロ-07
前ページ魔法陣ゼロ 7 決闘 「しっかし、広いなあ」 学院の門に立つ衛兵からトイレに関する情報を手に入れたあと、二人は本塔の周りを歩いていた。 そびえ立つ塔を見上げたニケは、首が痛くなった。 一部の地域で『学校』というものを見た事はあった。だが、ここまでゴツい物ではなかった。 中央にそびえる巨大な本塔を5本の塔が囲み、それぞれの塔が渡り廊下と城壁で接続されている。 このトリステイン魔法学院は、ちょっとした城のような規模だった。 「ねえ、あっちに人がたくさん集まってるよ」 「ホントだ。なんだろ?」 塀と渡り廊下に囲まれた広場には、多くの生徒達が集まって騒いでいた。 何かをとり囲んでいるようだが、人垣に阻まれて全く見えない。 近くにいた男子生徒に、ククリが尋ねた。 「ねえ、ここで... -
SnakeTales Z 蛇の使い魔-04
前ページ次ページSnakeTales Z 蛇の使い魔 「見てたわよ」 「おおルイズ、丁度よかった」 「なにが、おお、よ?バカじゃないの?貴族と決闘したらただじゃすまないわ。わかってる?」 「心配してるのか?」 「だ、誰が!?いい、あんたは私の使い魔なんですからね。勝手なことしないで!」 腕組みをして顔を背けるルイズ 若干顔が赤い気がする。 だが今は気にしている場合じゃない 「そうか。ところでルイズ、聞きたいことがある」 「なによ?」 「魔法についてだ。俺はこの世界について知らない 下手をすると本当に死にかねないからな」 魔法についての知識が無いのが弱点 敵の情報は多いほど良い それによって立てる作戦も変わってくる 戦いである以上、失敗は許されない そういうところはやはりプロだ 「どう... -
ゼロの教師-05
才人は、自分でも驚く程の憤りを感じていた。 彼は、自身には理解し難い価値観に基づく講釈を続けている金髪の少年、ギーシュの顔を眺める。 熱心に語る様は、成る程同性の才人から見ても美少年という範疇に収まるものだろう。自分と比べれば、どちらがそのカテゴリーに属するかと言えば、ギーシュであると認めざるを得ない。 しかし、才人にとっては、ギーシュもまた自分の主のように、鼻持ちならない傲慢な、不愉快な他人でしかない。 人の話を聞かず自分の我ばかりを押し通す。不満があれば無関係な者にも当り散らす。 それだけなら、まだ才人も我慢はできていた。まだこの世界にやって来て1日しか経っていない自分としては、最大限の譲歩がそれを受け入れるというものだったのだから。 何をどうしても元の世界に帰る事は出来ず、また自分がこの世界では平民と呼ばれる人間である以上、その立場に甘んじて行き続けるしかな... -
ゲーッ!熊の爪の使い魔-07
前ページ次ページゲーッ!熊の爪の使い魔 第七話 ヘルズ・ベアー その日の昼、コルベールはオールド・オスマンにベルモンドについての発見を報告するため学院長室を訪れていた。 そして報告する。現れたルーンは特別であり、古文書によるとそれが伝説のルーンであると。 「見てください、ベルモンド君のルーンはあのガンダールヴのものなのです! 素晴らしい、あんなに愛らしいだけでなく伝説の使い魔でもあるなんて! このコルベール、この魔法学院で教師をしてきたかいがありました」 「まあ、少し落ち着きたまえ。それで間違いはないんじゃな」 「はい、ベルモンド君にいい加減なことを伝えるわけにはいきませんからね、 何度も確認しました」 それを聞いてオスマンは思案する。もし本当ならいったいどう扱うものやら。 そのときドアがノックされ、オスマンの秘書ミス・ロングビル... -
The Legendary Dark Zero 03
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero ヴェストリ広場へと辿り着いたスパーダはギーシュと相対する。 これから行われるであろう〝決闘〟という名の貴族による一方的な制裁を見物しようと噂を聞きつけた生徒たちで、広場は溢れかえっていた。 「諸君!決闘だ!」 その広場の中心でギーシュは薔薇の造花を掲げ高らかに宣言をする。見物人から歓声が巻き起こる。 「ギーシュが決闘するぞ! 相手はルイズの召喚した没落貴族だってさ!」 ギーシュは腕を振って、歓声にこたえている。 一方、スパーダは己の愛刀の一つ――閻魔刀を片手に構えながら目を瞑り、静かに佇んでいた。 「逃げずによくきたな。没落貴族君!」 「前置きはどうでもいい。すぐに始めるぞ」 スパーダは目を瞑って落ち着いたまま答えていた。 「ふんっ、いいだろう。……では、始めようか!」 ギーシュが持... -
鋼の使い魔-05
前ページ次ページ鋼の使い魔 ヴェストリ広場は本来、野外で行う実習等のために設えられた場所で、四方を学院の壁に仕切られてはいるものの、それは かなり広く場所がとられている。 敷石が広場の地面を覆い、部分的に植え込まれた樹木が影を作っている。 昼食後の和やかな時間。本来であればヴェストリ広場にもそのような時間が訪れるが、今日は熱気を伴った野次馬が 輪を作って何かを期待している。そして、その輪の中心にギーシュが立っていた。ご丁寧にパイに塗れたシャツを着替えている。 キュルケもまた、他の野次馬と同じように『ルイズの使い魔とギーシュのやり取り』に興味を持ち、広場にやってきたのだが、 野次馬の中に混じることはなく樹木の陰に寄りかかり、騒がしい喧騒を眺めていた。 キュルケの傍には空色の髪を短く揃えた少女が座り、自分の身長よりも長い立派な杖を樹木に立てかけ、静かに本に目を落と... -
無から来た使い魔-6
学院長室でオスマンは、いつものように自分の秘書である、ロングビルにセクハラをしていると、コルベールが本を持ち、あわてて入ってくる。 「オールド・オスマン!」 「そんなにあわてて、どうしたのだね? ミスタ・コンペイトウ」 オスマンは自分の楽しみを邪魔され、不機嫌になりつつも、ただことで無い様子のコルベールに問いかける。 「コルベールです! それはともかくこれを見てください!」 コルベールは自分の名前を訂正すると、持ってきた本をオスマンに見せる。 「これは、『ブリミルの使い魔たち』・・・ずいぶんと古い本じゃのう」 「この本のこのページと、この先日召喚された使い魔に刻まれたルーンを見比べてください!」 コルベールは、そういいながらほんのページをめくりつつ、懐からバッツに刻まれたルーンの書かれた紙をオスマンに見せる。 「! これは! ミスタ・コルバール君このことは、誰... -
ゼロの魔獣-22
前ページ次ページゼロの魔獣 鋼の巨人と青銅の乙女の交錯に、大気は振るえ、大地が鳴動する。 ゴーレムの自慢の左手が螺旋を描き、ワルキューレの胸甲に突き刺さる。 不快な金属音が轟き渡り、真昼の如き火花を散らし、乙女の胸元を大きく抉り取っていく。 「一気に押し切っちまいなッ!! ゴーレム!!」 「気高く可憐に投げ返せ! ワルキューレッ!!」 主の激励を受け、乙女の瞳が燃え上がる。 腰を落とし、大股を開いて踏みとどまると、無骨な両手でドリルを掴む。 回転は掌中で激しくもがき、生じた摩擦でワルキューレの手が赤々と燃える。 全身を使って暴れる螺旋を押さえ込み、体を反らしてドリルごと巨体を持ち上げると、一息に真横へ放り投げた。 「ハッ!! やるじゃないか! ボウヤ」 大きく投げ飛ばされながら、ゴーレムが右手で大地を突く。その... -
レプリカ・ゼロ-5
ルイズとルークは、爆発によりめちゃくちゃになってしまった教室の片付けを淡々と行なっていた。 まぁ、ルークは小さく何で俺がこんな事しなきゃいけねぇんだ。と、ぐちぐち言っている様だ。 黙々と淡々と教室を片付ける二人だったが、唐突にルイズは作業の手を止めルークの方を睨む。 行き成り睨んでなんだよ? と、眉を顰めるルークだったが…… 「馬鹿にしてるんでしょ? 私が『ゼロ』だから」 は? 何いってんの? と、ルイズの言葉に少々呆れを含む表情を浮かべたルーク。 その表情を見てルイズは、ヒートアップしていく。 「笑いなさいよ! メイジなのに魔法が使えないって!」 そんなルイズに、ルークはズイッと近寄り怒鳴った為に顔が赤くなったルイズの額に思いっきりデコピンを喰らわせた。 鈍く大きい音が、ルイズの額から響き余りの痛さに額を押さえ涙目... -
ACECOMBAT ZEROの使い魔-04
前ページACECOMBAT ZEROの使い魔 彼は、かつて"円卓の鬼神"とともに戦った男。 彼は、かつて世界に絶望した。 彼は、生きながらえて自分の運命をただ受け入れる。 彼は、"片羽の妖精"と呼ばれた男。 「とりあえず逃げずに来たのは褒めてあげよう」 余裕の表情を浮かべて、ラリー・フォルク曰く生意気な小僧―ギーシュ・ド・グラモンは薔薇を片手に言った。 学院内のヴェストリの広場で、野次馬の貴族たちが見守る中、ラリーとギーシュは対峙していた。 ちらっと視線を後ろにやると、桃色かかったブロンドの髪の毛の我がご主人様―ルイズがじっと心配そうな目でこちらを見ていた。 ほんの数分前。ギーシュと決闘をやると言うと、ルイズは顔を真っ赤にして怒り出した。今まで見たことがないほどに。 「ちょっとラリー、何考えてるのよ!?」 ... -
アノンの法則-06
前ページ次ページアノンの法則 ケーキが乗った大きな銀のトレイをアノンが持ち、シエスタがはさみでケーキをつまんで、貴族たちに配っていく。 アノンの方から、シチューのお礼に何か手伝いたい、と言い出したのだった。 貴族が支配する異世界で、純朴な少女の優しさに触れ、アノンの心境にも何か変化があったのかもしれない。 あるいは、植木耕介の影響だろうか。 二人でテーブルを回っていると、フリルのついたシャツを着た、金髪のメイジが目についた。 彼の名はギーシュ・ド・グラモン。 元帥を父に持つ、名門グラモン伯爵家の四男で、学院では女好きで知られる、少々気障な少年だった。 ギーシュは困った表情で、辺りを見回したり、テーブルの下を覗き込んだりしている。 アノンは、トレイをシエスタに預けて、彼に近づいた。 「どうしたの?」 「ん? 君は…」 ギーシュはアノン... -
ゼロと運命の剣-05
前ページゼロと運命の剣 「良くぞここまでやった、心から賞賛を贈ろうルイズ」 ギーシュは朗々と語り上げた。 「しかし、これでは午後の授業に遅れてしまう……残念だが、ここで終わらせてもらおう」 ルイズ=ヴァリエールとギーシュ=ド=グラモン。 この二人のゲームは、大方の予想を覆し、長い膠着状態に陥っていた。 『ソーディアンの機能で一番大きいモノは晶術だ。無論、武器としての品質も高いが、 同時にソーディアンは晶術兵器でもある』 ギーシュが去った食堂、ルイズとキュルケ、二人に話し始めるディムロス。 興味深そうによってくる生徒もいたが、キュルケの手並みが軽くあしらっていた。 「晶術……午前中の授業で使った、錬金の魔法みたいなもの?」 『原理自体は突き詰めると似てはいるが、晶術はもっと攻撃的な技術、戦闘に用いる術法だ。 どちらかと言えば、お... -
狂蛇の使い魔-04
前ページ次ページ狂蛇の使い魔 第四話 目の前で一体何が起こったのか、ギーシュには理解できなかった。 マジックアイテムらしき箱を使い、奇妙な鎧を身に纏ったルイズの使い魔の平民。 不思議な形をした剣をどこからともなく呼び出すと、ワルキューレに向かって駆け出したのだ。 「でやあぁぁぁ!!」 そしてワルキューレが攻撃の体勢に入るよりも早く、順手に持ち変えた剣を上から振り降ろしてきた。 ワルキューレは青銅でできている。 たとえ相手が武器を持っていようと、並みの攻撃ではびくともしないはずだ。 攻撃を受け止め、その隙をついて攻撃を仕掛ければいい。 そう、僕はふんでいた。 しかし、やつが二度三度と剣を振るっただけで、その考えは脆くも崩れ去った。 やつの斬撃に、自慢の防御力が意味をなさないどころか、... -
デュープリズムゼロ-06
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第六話『東天王国第一王女』 「だったらあたしも魔法を使うわ。」 決闘を見守っていたルイズは我が耳を疑った… ミントがそう言った瞬間、握られていた二つのリングはその手を離れ その場でそのまま宙に浮くとミントの左手の掌を軸に不思議な事に高速で回転を始めた。 そしてその中心はあらゆる色の光が複雑に、又絶妙に混合された様な輝きが螺旋を描く様に蠢きながらミントの手に収束していく。 それを見てギーシュが、ルイズが、キュルケが、オスマンが…ミントの姿を見ていた誰もが共通した認識を抱く。 『あれは決して始祖の授けた系統魔法では無く全く異なる魔法だ。』…と そうして高速回転するデュアルハーロウを媒介にミントの手元の魔力の螺旋から光り輝く 『白い』魔力の弾丸がまるで弓矢を射る様にして連続して打ち出さ... -
絶望の街の魔王、降臨 - 04
前ページ次ページ絶望の街の魔王、降臨 「よく逃げずに……」 ぱあん、と、破裂音。ギーシュの口上と、頬の皮膚を切り裂いて、鉛弾は壁に突き刺さった。 「油断大敵」 ギーシュの顔に冷や汗が浮かぶ。 「尻尾を巻いて逃げるなら、許さないでもないわ」 「な、舐めおって……」 その冷や汗も、怒りで吹き飛んだ。 卑怯者、と沈黙していたギャラリーからも野次が飛ぶ。 「そうね、ちょっと大人げないわね。たかがお遊び、しかも子供相手に銃は過激すぎるわね」 愛用のベレッタとタクティカルベストをルイズに預ける。 「すぐ終わるわ」 わざとギーシュに聞こえる様に言う。 「舐、め、お、っ、てえええ……」 怒り心頭のギーシュ。 「さて、始めましょ。勝敗はどうするの?」 その言葉に、少しだけ落ち着きを取り戻す。 「……すー、はー、僕... -
ゼロと波動-04
前ページ次ページゼロと波動 「行け!ワルキューレ!!」 ギーシュが薔薇の造花を振るとともに、ワルキューレがリュウに飛び掛る。 青銅製の右の拳がリュウを襲う。 「ふんっ!」 襲い掛かるワルキューレの右の肘の辺りを左手で内側に払いのける。 力の方向を変えられたワルキューレの拳は虚しく空を切り、その勢いで身体も内側に半回転する。 リュウが左足を半歩前にずらし、重心を前に移すだけでワルキューレはリュウに対して完全に横を向いた状態になってしまった。 リュウはすかさず右の拳でワルキューレの腹を、弧を描くように打ち据える。 ボゴンッ!! 尋常でない大きな音と共にワルキューレの腹にめり込む拳。 目にも留まらぬ速さで拳を引き抜くと、続けざまに左の拳を、同じく弧を描くようにワルキューレの背中に打ち込む。 ドゴンッ!! ... -
ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-07
疑念を胸に秘めながら、オニクスは急降下する。それに追随するようにワルキューレ達が追尾してくる。この近距離、振り切るのは難しいだろう。 不意に正面に生成されたワルキューレに蹴りをかまし、二騎のワルキューレの剣を、ソードで受け止める。 ヨロケから復帰したワルキューレが、背後へと向かってくる。オニクスは正面二騎のワルキューレを弾き飛ばし、回転切りで3騎を巻き込んで胴から両断した。 「しつこいっ!!」 上昇。追いすがるワルキューレの一体をナーブケーブルで捕縛し、迫り来るワルキューレに対して投げつける。 ワルキューレの動きをまとめて止めたオニクスは、地上のギーシュを見据える。彼は笑っていた。 もう、手加減はすまい。 ためらいなくオニクスはソードをギーシュに投げつける。そして命中を確認もせず急加速、地表すれすれにギーシュへと迫る。一方のギーシュは護衛のうちの一騎を盾にしてソ... -
異世界BASARA-10
前ページ次ページ異世界BASARA 「よく逃げずに来たね。それは褒めてあげよう」 「真剣勝負において相手に背を向けたとあっては武士の恥。この幸村、逃げも隠れもせん」 ヴェストリの広場… 魔法学院の「風」と「火」の塔の中間にある中庭である。 今ここで、1人の貴族と召喚された使い魔が決闘を始めようとしていた。 「目が随分と赤くなっているが…寝不足かい?調子が悪くて負けました、なんて言わないでくれよ?」 「お主こそ、顔に随分と痛手を負っているが戦えるのか?」 ギーシュの眉がピクリと動く。 「…フン、心配は無用だよ。なぜなら…」 ギーシュは薔薇の造花を取り出し、それを振って花びらを一枚落とす。 「戦うのは、僕じゃないからね」 花びらが地面に落ちた瞬間、その周りに光の輪が出来た。 そしてその光の中から、青い色の人形が現れ... -
ゼロの魔獣-04
前ページ次ページゼロの魔獣 「もうやめてよ!! ギーシュ! こんなの一方的じゃない!!」 ルイズの悲痛な叫びが広場に響く。確かに眼前の光景は一方的なものだった。 ギーシュの呼び出した、7体のゴーレム━青銅のワルキューレを前に、真理阿は近づく事さえ叶わない。 ただひたすらに避け、逃げ惑い、攻撃をかろうじて剣で受け止めるだけである。 「そうはいかないよルイズ! グラモン家の名誉にかけて 当事者であるマリアが音を上げるまでは 攻撃の手を緩めるわけにはいかない」 そう言いながら、しかし、ギーシュはある違和感を感じていた。 平民相手にわざわざ魔法を見せたのは、別にメイジのプライドなどといった大層なものでは無い。 下手に剣を使って、女性に傷つけるのを恐れたのだ。 7体のワルキューレなら安全に相手を捕らえ、屈服させる事が出きる・... -
使い魔のハリセンボン
ルイズは困惑していた 春の進級試験、使い魔召喚の儀式にて 周囲や彼女自身の予想を裏切って、彼女は意外なほどあっさりと召喚を成功させた そしてルイズは困惑していた 目の前の召喚された使い魔となる生物を見て ソレに不満があったわけではない、目の前に居るそれは召喚の成功の証 自分の魔法の初めての成功の証であり、ルイズの心は未だ踊りだしたいくらいの歓喜に震えている しかし・・・ルイズは不満こそ無いものの、不安に支配されかけていた それは小さかった 自分の膝の高さくらいの小さな人型、そしてとても華奢に思える細さだった そしてその顔は一言で言うならば・・・そう、『虚無』だ その眼は空洞だった、覗くと吸い込まれてしまいそうな暗闇を秘めた空洞 一切の光も意思も見られない空洞・・・まさしく『虚無』と言い表すに相応しい眼だった だが何より不安を感じて... -
蒼い使い魔-08
前ページ次ページ蒼い使い魔 ヴェストリの広場 そこにはこれから行われる"決闘"―という名の貴族による一方的な制裁 を見物しようと噂を聞きつけた生徒たちで、広場は溢れかえっていた。 「諸君!決闘だ!」 その広場の中心、決闘を申し込んだ男子生徒、ギーシュは 薔薇の造花を掲げ高らかに宣言をする。うおーッ!見物人から歓声が巻き起こる。 「ギーシュが決闘するぞ!相手はルイズの平民だ!」 ギーシュは腕を振って、歓声にこたえている。 一方、決闘を受けたバージルは詰まらなそうに腕を組み目を瞑っていた。 一方人だかりの最前列では、ルイズがバージルと同じように腕組みをしながら見ている そのルイズに向かい、隣にいたキュルケが話しかける 「あらルイズ、自分の使い魔が決闘するっていうのに随分冷静ね?」 「いいのよ、アイツなら負けないでしょ、何度も... -
IDOLA have the immortal servant-03
前ページ次ページIDOLA have the immortal servant 「あ、あんた何してるの?」 自分の所に食後のデザートを持ってきた使用人が自分の使い魔だったので、ルイズは目を丸くした。 「何。ここの食堂の使用人に世話になったから、労働で返しているだけだ。金は無いが、ただで施しを受けるのは性に合わんのでな。ついでに、服も汚れていたので着替えさせてもらった」 「そ、そう。頑張って」 「うむ」 そう返事を返すと、フロウウェンは給仕の仕事に戻っていく。 我ながらマヌケな返事をした、と思う。借り物であろう執事の格好は恐ろしく様になっていたからだろう。 平民を召喚してしまったと落ち込んだものだが、今でははっきり言える。自分は当たりを引いたのだ、と。 フロウウェンは律儀だし、魔法が使えない自分を馬鹿にしたりしない。 しかも「魔法のようなもの」まで... -
デュエルモンスターズZERO-05
「「決闘(デュエル!!)」」 決闘が始まった。 先に動いたのは青銅のギーシュ。 口にくわえた薔薇の造花を右手に持ち替え、かれはその造花を振る。 「ゼロのルイズ! 君自身が魔法を使えなくとも、僕まで魔法を禁止したりはしまいな? 出でよ! 青銅のゴーレム ワルキューレ!!」 ギーシュは芝居がかった口調でそういうと、くすんだ色の青銅人形を召喚する。 青銅のワルキューレ 土属性 岩石族 攻撃力? 守備力? 一方のルイズは右手に6枚の札を構えたまま動かない。 「……っく」 しつこく言うが、ルイズの右手には6枚の札が握られている。 だが、悲しいことにその札全てが、今現在使うことの出来ないものばかり。 (いいか、相棒。おれのこの40枚の札……デッキは3種類のカードから構成されている。モンスター。魔法。罠の... -
使い魔は神様?-4
前ページ使い魔は神様? ヴェストリの広場は普段からは考えられないほどの賑わいを見せていた。 人垣の中央で相対するギーシュとアマテラス。 貴族vs使い魔の異色の決闘が今ここに始まろうとしていた。 「ギーシュ! あのクソ生意気な使い魔にお灸据えてやんな!」 「あんまりいじめすぎんなよ~!」 男子生徒たちからギーシュに声援が飛ぶ。 あのルイズの使い魔…生意気なことに、一部の女生徒からは妙な人気があったのだ。 奇行はともかく、その柔らかな毛並みは触りごたえ抜群であり、呆けた顔もなんとも言えず愛らしいと、 可愛い物好きの少女らは口を揃えてルイズの使い魔を褒めるのだ。 当然男子は面白くない。 使い魔の人気に嫉妬した男子生徒らは、ギーシュによる公開私刑を期待していたのだった。 それに、大なり小なり、ルイズを含め皆がこの犬に迷惑していたのも事実。 日頃... -
ピノキオの大冒険-04
前ページピノキオの大冒険 ジローがヴェストリの広場に到着するのと同時にギーシュは大きく手を広げ、まるで舞台の俳優のように声高らかに決闘の宣言を行った。 「諸君、決闘だ!」 ギーシュの声に反応するかのように、広場に集まった生徒たちは歓声を上げた。それに対して、ギーシュは手を振って答え、そしてジローへと振り返った。 広場はまるでローマのコロッセオのような盛り上がりだった。よほど娯楽に飢えていたのかもしれない。 「逃げずにやってきたことは褒めてやろう」 「……」 余裕の表れなのか、どこと無く芝居じみた仕草で言った。それもそのはず、ギーシュに限らず、メイジにとって平民は賤しい存在だからだ。どこに恐怖する要因があろうか? ギーシュが華麗な仕草で薔薇を振るうと、花びらは一瞬にして甲冑をまとった人形を作り出す。 「僕の二つ名は『青銅』、したがっ... -
白き使い魔への子守唄 第4話 白皇~ハク・オロ
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 使い魔。それはメイジにとって一生のパートナー。 それは家族も同然の存在。 だから認めない。 変な仮面を着けたこんな奴が私の使い魔だなんて、絶対に認めない。 私の使い魔は巨躯の幻獣だけ。 そう、自分に言い聞かせていたのに――。 第4話 白皇~ハク・オロ 六体のワルキューレは短槍を使おうとせずに殴りかかってきた。 どうやらギーシュが慌てて造り出したため基本武装として短槍を持っているようだが、 平民相手の決闘で本気を出すつもりは無いらしく、 短槍を逆さまに持たせて殴打するための棒として利用してきた。 さすがに平民相手でも斬ったり刺したりをすれば騒ぎになると考えているのだろうか。 七体のワルキューレは四方八方から襲いかかって来るがちっとも連携が取れておらず、 必死に逃げ回る仮面の男... -
Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia-20
前ページ次ページNeverwinter Nights - Deekin in Halkeginia 「もうしない、もう絶対しないから。 あだっ! 君、年寄りにそんな乱暴じゃから婚期を……あいだっ!」 ここはトリステイン魔法学院本塔・最上階。 暇を持て余したオスマン学院長が秘書のミス・ロングビルにセクハラを行い、反撃を受けている。 いつもの光景だ。 そこへ早足で向かってくる足音が聞こえ、続いて扉をノックする音が響いた。 ロングビルはさっと机に戻ると、何食わぬ顔で業務の続きを始める。 オスマンも素早く起き上がって軽く服を整え直すと、腕を後ろに組んで重々しく威厳のある態度を装う。 これもまたいつもの事で、二人とも手慣れたものだ。 「誰かね?」 「私です、オールド・オスマン」 「ああ、ミスタ・ゴートゥヘル君か、はいりたまえ」 「私はコ... -
”舵輪(ヘルム)”の使い魔-07
前ページ”舵輪(ヘルム)”の使い魔 「諸君!決闘だ!」 ギーシュは薔薇の造花を掲げ、高らかに謳う。 ヴェストリの広場にギーシュの友人達と食堂に居た野次馬、さらに噂を聞きつけた生徒で溢れ、歓声が巻き起こった。 ギーシュは手を振って歓声に応え、ミュズの方を向いて冷ややかに仕置きの開始を告げる。 「さてと、では始めるか」 ミュズが目を見開いて周囲の様子を見ていると、ギーシュは薔薇の造花を振り、花弁を一枚、宙に放った。 ミュズがひらりと舞うそれを目で追うと、地面に着いた途端、甲冑を着た女戦士の人形となった。 硬い金属製の肌を淡い陽光で煌めかせ、人間大のそれは小さなミュズの前に立ちはだかった。 「言い忘れてたな。僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手するよ」 立ち遅れたルイズが人込みの中から飛び出すと、ギーシュのワ... -
斬魔の使い魔06
前ページ次ページ斬魔の使い魔 学院長室。 コルベールが泡を飛ばして、オスマンに説明していた。 春の使い魔召喚の際、ルイズが平民の青年を喚び出したこと。 ルイズがその青年と契約したときに現れたルーン文字を調べていたら、ガンダールヴに行き着いたこと。 ただ、もう一つ、青年の両手の甲に刻まれていた紋章については不明だということ。 その時、オスマンはガンダールヴのルーンよりも、紋章の方に興味を示した。 「その紋章の方だが、わしに任せてくれる気はないかね?」 「ええ!? いきなりどうしたんですか!?」 「……何じゃい、いきなり?」 「あ、申し訳ございません。何しろ、普段は面倒ごとを全てこちらに押し付けるオールド・オスマンが、ご自分でお調べになるなんて」 「わしだって、そういう気分になるときもあるわい……」 何処となく... -
ワイルドの使い魔-9(3)
同時刻、学園長の部屋。 大音響の破砕音はここまで当然届いていた。 「なんじゃ?騒々しい・・・む、これは!」 学長のオールド・オスマンが遠見の鏡で外の様子を伺うと、巨大なゴーレムが丁度拳を鉄の破城鎚へと変えて宝物庫の外壁を殴りつけている所だった。 鏡の中のゴーレムが拳を振るうたび、学長室にまで衝撃が伝わってくる。 「このゴーレム・・・さては土くれのフーケか!」 「知っているのでありますか、オールド・オスマン」 「うむ、最近トリステインで噂になっておる怪盗じゃ。ついにこの学園の宝物庫も標的になったか」 学長の驚きの声に、呼び出されていたハルペリアが問いかける。 別に聞きたいわけではない。ハルペリアに搭載された様式美あいづち機能だ。 桐条の科学者達・・・戦闘ロボを少女の姿にするだけあり、少々はじけていたようである。 ともあれ、鏡の中ではゴーレムがコレ... -
Call of Different-03
前ページ次ページCall of Different ペラ……ペラ…… 膨大な数の本が置かれている静かな図書館で当たり前だが本のページをめくる音が聞こえる 大量の本を机の上に積んだコルベールが真剣に文字を睨みメモと見比べをしている 積んである本にはあらゆる本、古文書や歴史書、果ては童話さえも置いてある 「……ククッ」 あんた何読んでんだ 「ゲルマアニアンジョーク集…これは違う」 だろうな コルベールは読んでいた本を横に置き新しい本を手にとって広げる 「……!」 コルベールが目を見開きメモと書いてある文字を見比べる 「これは…!!早速報告しなければ!」 そう言うと急に立ち上がり積んでいた本も元の場所に戻さず図書館を出て行く 余談だが図書館を管理していた人間が恨めしそうな目で、出て行くコルベールの後姿を睨んでいた ... -
ウボァーな使い魔-07
前ページウボァーな使い魔 何事かとルイズが慌ててやってきたときには、すでにギーシュの姿はなかった。香水の匂いは酷かったが。 マティウスに問いただすが、説明する気がないらしく「そこの女にでも聞け」と言うばかり。 仕方なくルイズはシエスタに事のあらましを聞く。 「わ、私のせいで…貴族様があんなにお怒りに…」 自分が小瓶を拾ったばかりに…と青くなっているシエスタ。話を聞き出すのにも一苦労だ。 これとは対照的なのがマティウスである。 決闘の呼び出しを受けたにも関わらず、ルイズがシエスタに話を聞いている間、のんびりと席に運ばれてきた食事をとっている。 どの料理もなかなかの美味だ。パラメキアで作らせていた料理に勝るとも劣らない。香水の匂いは酷かったが。 ちなみに貧相なパンとスープも一緒に運ばれてきたが、そちらは犬の餌だと思い 手をつけなかった。 「この... -
魔法少女リリカルルイズ11
前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ 宙を舞う花びらは甲冑を着た女戦士の青銅のゴーレムとなる。 青い石は花びらの変形に巻き込まれ、女戦士の兜の額に配置された。 ギーシュはワルキューレの造形にはちょっと自信を持っていた。 それが今回はひときわうまくいっている。 このワルキューレの戦うところを見れないのは残念だが、モンモランシーの機嫌の方がよほど重大だ。 ギーシュはマントを翻してワルキューレをおいてモンモランシーを追った。 ワルキューレはここからギーシュがいなくなれば少しも立たないうちに動かなくなる。 このくらいならルイズ相手でも冗談ですむ。 2歩も駆け出さないうちに後ろからルイズの声がした。 「待ちなさいギーシュ」 「今度はなにかね?青い石のことならワルキューレと……」 「あなた、こんなの私にけしかける気なの?」 ギーシュは振り... - @wiki全体から「ワルキューレの誓約」で調べる