• 水平対向エンジンの採用


エンジンには、低騒音でスペース効率が高い水平対向エンジンを採用。
6つあるピストンは2×3列に横倒しで並べられており、
エンジン全長が短く、全高も低いのが特徴です。
幅が大きいのでフルフラットノンステップ用としては
不向きですが、構造上騒音が小さいので高い静粛性を誇ります。
このエンジンの採用によってリアオーバーハングの短縮が可能になり、
ノンステップエリアを広く取ることが出来ました。


長いホイールベースによる恩恵で、非公式側ではノンステップエリアに6列の座席が並びます(10500mm車)。

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リアオーバーハングの短縮を実現しました。

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リアは最後部まで室内。デッドスペースはほとんどありません。

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リアオーバーハングを短縮した分、ホイールベースを延長し、
短尺(全長10500mm)で5200mmとなっています。
広いノンステップエリアを実現しました。

※参考値:国産大型ノンステップ短尺(全長10500mm)車のホイールベース…4800mm





  • 前輪への小径タイヤ採用

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前輪に19.5インチの小径タイヤを採用。

後輪に採用された22.5インチと比べると、
その小ささがわかると思います。


国産ノンステップバスの目標に倣い、座面高は床面から450mmとし、段差は200mm以下としました。
これは、フロントオーバーハング延長と前輪への小径タイヤ採用、さらに座面の薄い座席の採用によって達成されました。

輸入ノンステップバスでも前輪上の座席は国産車に比べてかなり着席しやすくなっており、KINOVIと同じく1段のステップで着席できます。
しかしタイヤサイズが22.5インチの為そのステップ高は案外高く、人によっては若干の苦労を伴う可能性があります。

※参考値:KINOVI前輪タイヤサイズ 265/70R19.5 直径約890mm
     他社大型用前輪タイヤサイズ  275/70R22.5 直径約980mm

では、なぜ前輪だけを小さくしたのでしょう。
バスは前輪と後輪を入れ替える「ローテーション」と呼ばれる整備があり、
これによってタイヤの寿命をできるだけ均一にしています。
KINOVIは、前後でタイヤサイズが異なるため、それができません。
せっかく前を小さくしたんだから、後ろも合わせれば良いのに…そんな声も聞こえてきそうです。

KINOVIも含め、大型バスのほとんどはリアエンジンです。
また、それに伴って補器類も後部に配置されています。
ということは、自然と後輪に荷重の多くが掛かってくることとなります。
一般に、リアエンジンバスの前後輪の荷重比は3:7と言われているようです。
その為、後輪には前輪の2倍以上の力が掛かることになります。
タイヤは大きいものほど大きな荷重を支えることができます。
以上のことから、比較的負荷の小さい前輪だけを小径化したというわけです。
10500mm車では小径の後輪でもいけないこともないのですが、
それより長い車種との共通性や、特殊装備の搭載なども考慮して通常サイズにしました。
何せ駆動軸のタイヤサイズが変われば、ギヤ比まで弄らなきゃならなくなりますから。(※注1)
タイヤのローテーションができないのは確かにマイナスですが、今回は思い切って目をつぶることにします。
そもそもタイヤにおいて前輪と後輪の果たす役割は大きく違っているわけで。
最近は燃費の向上にも寄与する駆動軸専用タイヤなんてのも出てきていますので、
将来的にはタイヤのローテーション自体が下火になっていくことを祈ることにしましょう。

※注1 後ほど登場する大型超ショート(全長8700mm)クラスでは後輪も小さくなっていますが、
    これは大型超ショート車の重量やエンジン出力が大型車と大きく異なり、共通化が出来なかった為です。




  • 車内側面の視野の改善

車内ノンステップエリアの側窓に大型窓を採用。
展望を改善しました。
また、固定窓とすることでサッシで視界が遮られることを防いでいます。



  • 車体上部絞り込み幅の縮小

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バスの車体は上部に行くにつれて幅が狭くなっています。
KINOVIシリーズでは、幅の縮小を最小限に抑制。
できるだけ「直方体」に近づけることによって、
室内空間をできるだけ広く取れる設計になっています。





最終更新:2010年11月18日 00:13