アルファレネゲイド
| <タイプ> |
<魔械人> |
タイプ |
リベリオン |
| 種族 |
魔種 |
ジョブ |
アタッカー |
| HP |
400 |
ATK |
30 |
| DEF |
50 |
コスト |
30 |
| アビリティ |
| 召喚 |
なし |
| 覚醒 |
なし |
| 超覚醒 |
【白】ソウルスラッシュ/【黒】アームド[α] |
| チェンジ |
焼け跡が燻る、まだ生まれたばかりの真新しい廃墟に男の声が木霊する。
「あ~壊した壊した! はい、もうお終い! ドードードーだぜ!」
頭巾をかぶり、体中に紋様を掘り込んだ男が両手を突き出して、
さらに破壊を続けようとする魔人を制止し、その「胸に刺さった魔剣」を引きぬく。
すると魔人は、紫煙と共に黒い甲冑をまとった騎士へと姿を変える。
「はい、戻りましたよっと…ったく、オメェは面倒くせぇったらありゃしねぇ!」
そう言って、男が手にした魔剣を思いきり騎士に投げつけるが、騎士はこともなげにそれを受け取る。
「ふぅ…まぁいいわ。
…しっかしよぉ、パラケルススの旦那にも困ったもんだぜ。なーんで教えちまうかなぁ。
奴はあっち側の人間だっつったろうがよ。ホント、天才なんだか馬鹿なんだか…」
頭巾の男は一人ぼやき続けるが、騎士の方にまったく返事をする素振りはない。
「はぁ… あんなん使徒にすんじゃなかったわ。なぁ、オメェもそう思うだろ?
そんなわけでよ、マグスとかいうオメェの先生様が、
オメェを助けたくって助けたくってお願いたまら~んってな感じらしくてな、
旦那が教えちまった“転送法”で、オメェ宛の大荷物を“ここ”に送ってくんだと。
ったく迷惑な話だよな?」
「……」
男の言葉に、騎士は僅か気づかぬ程に体を揺らしたが、やはり返事をすることはなかった。
終始無言な騎士を気にすることなく、頭巾の男は彼の肩をポンポンと叩いて話し続ける。
「いや、オメェには同情してんだぜ?
せっかくぜーんぶ吹っ切れて自由に楽しくやろうって矢先だったのになぁ。
…でもよ、オレは転んでもただじゃあ起きねぇのさ。
旦那が呼び込んだ厄介事を利用して、オメェを“完成”させる。
…オメェは随分と不安定だ。今みてぇに一度力を放出すっと死ぬまで止まんねぇとかよ…
それじゃ“あの皆さん”が来やすいように、
こうして破壊の限りを尽くすっつう大事なお勤めすらままならねぇ」
頭巾の男はそう言いながら、騎士の前をふらふらと酔っぱらったようにうろつくと、
突然気を悪くしたように振り向いた。
「つうか、聞いてんのか小僧!? くたばるまで力出し続けんなっつってんだよ!
お前はこっち側の『最期の鍵』なんだぜ? 自覚ってのが必要だぜ。ホントよ」
「……」
「…とにかくよ、オメェは今からここに来る奴をぶっ殺して『完璧な鍵』になれ。そういうこった」
男はおもむろに手にした分厚い“機械仕掛けの魔導書”をパラパラとめくり、
ブツブツと何かをつぶやきながら、やっと見つけた目当てのページを食い入るように見つめる。
「ほらな、俺のかわいいグリモアちゃん『イーラ・フロル・ブレウィス・エスト』も予言してるぜ――
そろそろ、来るみてぇだ」
頭巾の男は、そのままズズッと騎士に近づき、
相手の胸の内を覗き込まんばかりに目を見開いて、ゆっくりとその顔を覗き込んだ。
「……今、どんな気持ちだ? やれんのかよ?」
「…私はレネゲイドだ――気持ちなど、どうでもいい」
頭巾の男がぎょっとして飛びすさる。
「うぉ! 喋ったよ!! なんっっっっっつう愛想のねぇ! ちょっと怖ぇぞオメェ!
オレぁ臆病なんだ。心臓破裂したらどうしてくれんだよ。
チッ、ポーのやつ、こいつマジで失敗作なんじゃねぇのか!?」
ふと、欝々とした曇り空が、瓦礫の舞台にそぐわぬ二人の喜劇に抗議するかのように、
ぽつりぽつりと滴を落とし始める。
「チッ、降ってきやがった…雨はよ、嫌ぇなんだよ。んじゃ、オレは行くわ。
とっとと一人前になってくれよ? 早くしねぇと、“落日”が過ぎて“朝”になっちまうぜ?」
頭巾の男は、自分の洒落た言い回しが気に入ったのか、
ククッと一人笑うと、グリモアから呼び出した紋様に体を沈め、振り向きもせずに消え去った。
一人瓦礫の中に残された騎士は、自身が破壊しつくした廃墟を見渡す。
かつての彼と彼の兄は、自分を信じ、師を信じ、神を信じ、
ただ信じたものに従い、このような廃墟が広がる戦場に身を置き続けた。
しかしその裏には常に、裏切りと欺瞞、
そして彼等の力を利用し、利権を得ようとする者達の悪意が深く根を張り続けた。
彼等はそれを知ってもなお、全てを飲み込み、それでも救われる笑顔のために剣を取り続けた。
その笑顔はどんな顔であったか――彼にはもう思い出せなかった。
思い出そうとすると、胸の中をじゅくじゅくとした、何か黒いものが覆っていくのだ。
彼等がもたらした笑顔は、より多くの憎しみの上にあった。
それに気づいた彼の兄は、自らも憎しみを募らせ剣を捨てた。
彼は悲しかった。自分もまた剣を捨てたかった。
これ程の憎しみを生むのならば、もう誰も笑顔になどできやしないと思った。
しかし、共に夢を追った兄の笑顔だけは取り戻したい、
取り戻せぬなら、せめてその憎しみだけでも取り除きたい――そう思い、やはり戦い続けた。
その戦いの中で、新たな希望も見た。しかし、最後に行き着いた方法は――兄の命を奪うことだった。
結局、兄は命を取り留めたらしい。だが、彼は知ってしまったのだ。
彼の剣が兄の体を貫いた時に、悲しみと共に、これで終わると安堵する自分がいたことを。
全てのものはいつか消え去る。その後には、必ず悲しみが残り、やがてそれを「諦め」という安堵が覆う。
結局そう…なら、初めから全て無い方がいい…そうでなければ、悲しみは生まれ続けるしかない。
苦しみに身もだえ続けるしかない。そんな思いが胸中を埋め尽くし、騎士の口からついて出た言葉は――
「ニール…私を助けてくれ――」
その時、騎士は気配を感じた。雨が燻った火に当たり、立ち昇った水蒸気が次第に廃墟を覆っていく。
その靄の中、瓦礫の向こうに、はっきりと“彼”の存在を感じた。
騎士は魔剣を握りしめ、瓦礫の山に射抜かんばかりの強い視線を送った。
「――あなたがいると、染まり切れないんだ」
| 身長 |
1.8[meter] |
| 体重 |
71[kg] |
| 現在の場所 |
レムギア |
| 現在の所属 |
『教会』 |
| 体組織 |
魔械細胞 |
| 武器 |
ソウルスラッシュ |
| イラストレーター |
沙汰 |
最終更新:2017年03月10日 01:34