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ニルス

<タイプ> <妖精> タイプ ノーム
種族 人獣 ジョブ ディフェンダー
HP 300 ATK 5
DEF 10 コスト 10
アビリティ
召喚 HPマックスアップ
覚醒 なし
超覚醒 なし
トランス
つんつんと、何かにつつかれたような気がしてニルスが目をあけると、真っ白な砂浜が広がっていました。

驚いて飛び起きたニルスは周囲をよく見回しました。するとそばには、
豆腐小僧と羽の生えた白いねずみ、そして見知らぬフキの葉を頭にのっけた少年が寝ころがっていました。

「こっこはどこだぁ? え~とぉ… 大鷲に乗って飛んでたら鷲がねず公になっちまってぇ……
そのまま海に… んあ? …そんときぃ、海に浮かんでたこんの葉っぱ頭を巻き込んじまった気が…」

ニルスがう~んと頭を抱えて、事の成り行きを思い出そうとしていると、
またもや何者かが、後ろからニルスのまっ赤な帽子をつんつんとつつきます。

「だっから… さっきからだ~れだぁ! つんつんつんつんよぉ!」
「ハハ! きぬこ(きのこ)がしゃべったさー!」

振り向くと、そこには魚の頭の帽子をかぶった青い毛の少年が立っていました。
少年はニカリと笑うと、次々と他のみんなを起こして回りました。

 * * * *

夜、目覚めた四人と少年は、たき火を囲み、少年が取ってきてくれた魚を食べていました。

少年は、キジムナーのオーサンと名乗りました。オーサンが言うには、
彼が「赤い月」を追いかけていたところ、海に浮かぶ四人を見つけて助けたとのことでした。

それぞれが同じように「赤い月」を追いかけていたことを知ったみんなは、とっても驚きました。

「たまげだぁ!! おめぇらもかよぉ! でもよぉ、妖精ならあの月見でほっどぐ手はねぇよなぁ!」
「あったぼーよぅ! 梅干しがきらいなヤツなんかいるわけあるかってんでぃ!」
「梅干し…あの月のことでございますか?
…でも、あの月はどちらに行ってしまわれたのか… すっかり分からなくなったでございますね…」
「ぷきゅ~…」

そうなのです。ニルスたちは、気を失っている間に、赤い月を見失ってしまっていたのです。

ニルスたちがガックリと肩を落としていると、
オーサンはもぐもぐと魚をほおばりながら、スッと夜空を指さしました。

「うり(それ)なら、あまんかい(あっちに)飛んでったさー」

それは、ひと際輝く北の星の方向でした。

 * * * *

こうして、ニルス、豆腐小僧、マキリ、ヤニワニ、オーサンの5人は、
みんなで一緒に北へ北へと赤い月を追いかけることにしました。


深い谷があれば、ヤニワニが大鷲に変身してみんなを運んで飛び越えました。

湖が行く手を阻めば、オーサンがみんなの乗ったイカダを引いて渡りました。

食べるものがなく、お腹がすいた時には、豆腐小僧がお豆腐を分けてくれました。

するどい針をもつ大きな蜂におそわれたときは、マキリが剣で追い払ってくれました。

広い広い草原では、ニルスのハーモニカでダチョウを操り、みんなで駆け抜けました。


そんな大冒険の果てにニルスたちがたどり着いた場所、そこは深い深い森のさらに奥、
“忘れられた茨の森”と呼ばれる、たくさんの茨に覆われた森でした。

森の奥からは、うっすらと赤い光がもれてきます。きっとあれは“赤い月”に違いない!
そう思ったニルスたちが勢いよく森に入ろうとしたその時です。

「ちょっと待ったワン!」

振り返ると、そこには一匹の犬がいました。犬は慌てた様子でニルスたちの方に駆け寄ってくると、
ニルスたちの周りをグルグルと回り、必死の形相で森へは行かせまいとしました。

「な、なんだオメ? オラたちはやっとこさココまでたどり着いたんだぁ! そこを通してけろ!」
「ダメだワン! ここは、この『黒い森』の中でも、とってもとっても危険な場所なんだワン!
近づいちゃダメワン!」
「なんでぃ、藪から棒な犬っころだな。 …棒? あ、そうでぃ!」

何かをひらめいた豆腐小僧は、落ちていた棒を拾うと、

「うるさい犬っころにはこれだぜぃ! そ~れ、とってきねぇーーーい!!」

と言って、棒を放り投げました。

「ああ!? そ、それは…卑怯だワワーーーン!!」

犬はどうにも我慢ができなかったのか、棒につられて走り去ってしまいました。

「へへん、ど~でぃ! ケチな畜生にお豆腐はもったいねぇ! 棒っきれで十分よぉ!」
「…何だったのでございましょうか、今のお犬殿は…」
「なぁんだっだも何も、たぁだのワン公だろぉ?」
「しかしでございますね、この先は危険だとかなんとか…」
「ハハ! なんくるないさ~(なんとかなるさ)」
「ぷきゅきゅ~~」

突然現れた犬の言っていたことがほんのちょっとだけ気になったものの、
ニルスたちは森の奥へと急ぐことにしました。

ニルスたちは、小さな体を生かして器用に茨の間を潜り抜けていきました。
そうしてたどり着いた茨の茂みの奥の奥――
そこでニルスたちが見たものは、茨の中に埋まる、大きな大きな赤い光でした。

光はじっと逃げることなく、まるでニルスたちを待っていたかのようにゆっくりと明滅していました。

「う~わわぁ、あんときの赤い月だぁ…」
「おぅ! たしかにあんときの光だねぃ!」
「とってもきれいでございますぅ…」
「じゅんに、ちゅらさんやっさー(本当にきれいだなぁ)…」
「ぷきゅきゅきゅぅ…」

赤い光を、ただただ見つめるニルスたち。

「けど…よく見っと、こいつぁあんまし梅干しっぽくねぇなぁ…って、な…なんでぃ!?」

豆腐小僧が振り向くと、ニルスたちがぼーっと夢に浮かされたように赤い光に近づいていきます。
豆腐小僧は、様子のおかしいみんなに必死に語りかけますが、誰一人返事をする者はありません。

「お、おい! みんなどうしちまったんでぃ!?」

その時、赤い光がじわりとひとつ揺らめくと、激しく瞬きました。

 * * * *

「…う~ん…」

ニルスが目をあけると、目にきらびやかな光が飛び込んできました。

「……なんだぁ…?」

見ると周りには、たくさんの、見たこともない程に大きくて、
豪奢な建物が立ち並んでいるではありませんか。ニルスは、昔じっちゃから聞いた話を思い出しました。

「もしかして… ここは“とかい”…なのけ?」

~『妖精たちの赤い夜』 その11~
身長 0.3[meter]
体重 0.5[kg]
特技 鳥の操縦
好きな言葉 してぃぼーい
嫌いな言葉 いなかっぺ
ビッグになったら とかいでキノコ栽培
イラストレーター 猫将軍
最終更新:2017年03月24日 13:14