ペンテシ・レイア
| <タイプ> |
<先導者> |
タイプ |
アマゾネス |
| 種族 |
人獣 |
ジョブ |
アタッカー |
| HP |
550 |
ATK |
100 |
| DEF |
80 |
コスト |
60 |
| アビリティ |
| 召喚 |
アマゾネスの友愛 |
| 覚醒 |
なし |
| 超覚醒 |
レイアの猛る竜牙 |
獣は、少女を見下ろし、
「いたぞ…本当にいやがった… 間違いない…この匂い…あいつの血の匂いだ…
この日を…待っていた………!」
そう言って、もう一度ニヤリと笑うかのごとく、赤く鬱血した二つの歯茎をのぞかせた。
獣――その名は『オルトロス』。
かつて、暴虐を高らかに歌い、半神の英雄に倒された魔獣であった。
魔獣は歓喜していた。
なぜなら、今、目の前に憎き英雄の血を引く少女が、あらわに倒れ伏しているのだから。
獣はだらしなく開いた口から、青色の舌を垂らし、昏く染まった涎をボタリと垂らした。
この娘を喰らい奴の血脈を断つ――次はその母を、そしてまたその母を、いずれは、貴様自身を――!
「……貴様、何をしている」
突然、獣の背が切り裂かれた。ぐぅっとよろめいた魔獣は、片方の頭を背後に向ける。
そこに立つのは、凄まじい怒りの気焔を上げ、剣を構えた美麗なる黒衣の騎士。
「帰りが遅いと思ったら、こんなことに…」
「おい! こっちは無事だぞ!」
少女の方から声がする。
見ると、征服王が、亜人の少女を抱きかかえ、水馬に乗せて退避しようとしていた。
≪…なんだぁ……?≫
魔獣が後ろを向き、もう片方の口で、剣を構える暗黒騎士に乱杭歯を突き立てようとする――
が、しかしその口が開かない。
みると、いつの間にか、邪神の眷族が、長く伸ばした触手で絡みつき、その口を抑え込んでいる。
『シュルルルル… イアイア…ママリリ…イアイア…』
魔獣は、口にとりつくそれを引きはがそうと、もう片方の頭を向けようとするが――
「貴様こそ何者だあああ! こおおの、不埒者がああああ!」
強烈な一撃に頭が跳ね上げられる。そこには棍を構え、憤怒の形相を浮かべた北方軍神。
「ヌァァァァアアアアアア!」
さらに、横腹にも凄まじい衝撃――こちらには、体色を怒りで赤黒く染めた竜人。
魔獣は、巨体を沈み込ませ、たまらずにその場から飛び退ろうとした。
しかし、どうしたことか、足が地面に吸い付いたように離れない。
「ぬはははは! これぞ我が魔力! 地の王、アマイモンである!!」
悪魔の魔力で足を止められ、必死に地面より足を引きはがそうとする魔獣の前に巨人が仁王立ちし、
その両の手についた火口より火炎を浴びせかける。
≪ごあああああああ!≫
火炎に身もだえし、地面ごと足を引きはがした魔獣は、わが身に着いた炎を消そうともんどりうった。
「…どこの魔獣かは知りませんが、この子に手をだし、我々の前から無事に帰れると思わないで頂きたい」
魔獣を見据えてそう告げる暗黒騎士。
そして、騎士を中心に、威を張り魔獣を取り囲む、少女の『友だち』たち。
しかし、それを見た魔獣は、さも愉快そうに笑った。
≪…くくく…くははは!! 本当だ…“あいつ”の言った通りだ!
群れをなして…くだらない…みんな喰って、喰って、喰って、喰い…喰い喰い喰い喰いぃぃぃぃ……!!≫
突然、魔獣が両の頭を振り回し、苦しそうに二本足で立ち上がる。
明らかに様子がおかしい…。地の王が、魔獣の胸を指し叫んだ。
「この魔力… 見よ! 彼奴には何か仕込まれておるぞ!!」
魔獣の胸のあたりに、不可思議な紋様が浮かび上がり、全身の傷がみるみる癒えていく。
その様子を見た暗黒騎士が、目を見開く。
「なんだこれは… これはまるで――アルカナの力…」
「…アルカナ…!? あの、創世の力というやつか…!?」
「はい――その力を宿した者はまさに不死身…
不死種よりも完全性を持った不死の肉体を手に入れます。
そして、アルカナを宿す者は、アルカナを手にする者でなければ倒すことはできない…」
「なんと… ではいったいどうすれば…!」
ズズン、と地面が震える。正気を取り戻した魔獣がしっかりと地に足をつけ、雄叫びをあげる。
≪オオオオオ! 喰う…喰う、喰う、喰うぅぅぅぅ!!≫
暗黒騎士たちに迫る巨体。その突進を竜人と巨人が押しとどめる。しかし、力が先ほどの比では無い。
「ヌガアアア!」
「…………っっっ!!」
竜人と巨人の肩を、双頭が噛み砕く。
噛みついた頭を引きはがそうと、北方軍神、暗黒騎士がそれぞれの頭に打ち込むが、
何度攻撃しようとも、みるみる傷がふさがり、まるで効いている様子がない。
≪邪魔…するな…オレは喰う……そいつを……ををを…!≫
やっとのことで竜人と巨人を放した双口――
しかしその口腔の奥には、不気味な燃焼音を立てた紫色の焔がチロチロと舌をのぞかせる。
暗黒騎士は、自身の頬に久しく感じたことのない冷たい雫を感じた。
「これは…まずいですね……」
一方、近くの木立では、征服王に抱きかかえられ、逃げおおせた少女が目を覚ましていた。
「う…ん、あれ… メシ…」
「おお! 娘! 目覚めたか!!」
「あれ? あれきさんだ。メシは? みんな、どこいった?」
「皆はあそこだ」
征服王は、離れた場所で魔獣と戦う皆を指さした。
「どうした!? ケンカか? ケンカよくない!」
「あれは喧嘩などではない。あの獣は、お前を食おうとしていたのだ。
そして、皆は、お前を守ろうと戦っている」
亜人の少女は混乱した表情を見せる。
「でも、あれも… 友だち…」
「馬鹿者!! あれは『友だち』などではない!
良いか? 世界には、どうしようもなく悪の心を持つ者もおるのだ。
お前の純真さをもってすれば、そんな者でも時間をかければ、その心を解きほぐすこともできよう…
しかし、時がない、そういうこともある。全てを救えぬ時もあるのだ。そんなとき、お前は何を選ぶ!
あそこで、わが身を顧みず、お前を守ろうとしてくれているもの、あれはお前の何だ!?」
征服王の激に、亜人の少女は再び戦いに目をむける。そして、その目に強い光を灯した。
魔獣が、煙と共に、凄まじい紫焔を吐き出した。地の王が魔力で地面をせり上げ、壁を作りそれを防ぐ。
しかし、紫焔の熱は、どろどろと壁を溶かしていく。まさに万事休す――そう思えたその時――
「めーーーーーっ!」
少女の叫び声が響き渡った。
魔獣が焔を止め、ゆっくりと傍らに立つ亜人の少女に双頭を向ける。
「おまえ、友だちじゃない! 友だちいじめるおまえなんか、友だちじゃない!!
友だちいじめる――ママリリ、それだけは……ぜっっっったい、ゆるさない!!」
そう叫び、少女は思いきり魔獣に竜骨のブーメランを投げつけた――
しかし、それはただ魔獣の硬い皮膚に跳ね返され、無情にカタリと地に落ちるのみ――。
「ママリリ、引いて下さい」、叫ぶ暗黒騎士。
≪…いた …いたいた…お前だ…お前を…喰いたい…≫
魔獣はゆらりと少女のほうに向きをかえると、凄まじい勢いで地を蹴り上げ、少女に突進した――
ズザンッ――! 魔獣の突進が止まった。
「ママリリ、良く言いました!!」
凛とした声が響き渡る。見ると、魔獣の目の前に、赤く輝く剣が突き刺さっている。
突き立ったその赤い刃を見て、少女は目を見開いた。
それは紛れもなくアマゾネスの『牙』――しかも、赤竜の骨から削り出したその大剣を持ちえた者は、
長いアマゾネスの歴史の中でもひとりしかいない――。
少女が、場の一同が、崖の上に立つ声の主を見た。
「ばーーーちゃん!!!」
そこには、腕を組み、竜骨から削り出した甲冑に身を包んだ、勇ましきアマゾネスの女戦士が立っていた。
その横に、三つ頭の悪魔と、美しい人馬が並び立つ。
「ふぃぃぃ、助かったぜぇポロスさんよぉ。何とか間に合ったみてぇだ」
「フフ… 本当に良かった…。あの程度の相手、この方ならまったく問題ないでしょう。
何せ、あの我が友の細君でいらっしゃいますから」
女戦士は、崖から飛び降りると、臆せず魔獣に近づいていく。
「あらら? あなた、むかーし主人が倒したオルトロスさんですよね。
よくもまぁ、こんなに元気に地獄から蘇ってこれたこと」
「ばーちゃん! すごい! かっこいい!!!」
少女が女戦士に駆け寄る。
『アマゾネスは――血統よりも見た目!!!』
森中に響き渡る女戦士の喝に、一同が息を飲む。
「へ…?」
「ですからね、ママリリ、『大母上』とお呼びなさい、といつも言っているでしょう?」
「いひぇひぇひぇ! いひゃい! いひゃいよ、ばーひゃん!!!」
少女のほほを両手でつねる女戦士。
戦いの雰囲気に似つかわしからぬ二人のやり取りに、皆の緊張の糸がほぐれていく。
そして、女戦士は、頬を押さえてしゃがみこむ少女を下がらせ、地より剣を引き抜いた。
「さて、オルトロスさん。随分とやってくれたようですね。
孫の『友だち』は、私の『友だち』です――このアマゾネス最強のレイア――
ペンテシ・レイアが相手になりましょう!!」
~『新・アマゾネスの冒険』 第13章 その2~
| 身長 |
当然おっきいですよ! |
| 体重 |
まだまだ娘には負けません! |
| 出身地 |
アマゾーン島 |
| 身分 |
元女王 |
| 夫 |
ヘラクレス |
| 娘 |
ミミララ・レイア |
| イラストレーター |
オサム |
最終更新:2017年04月04日 01:16