【希望】ママリリ
| <タイプ> |
<純真者> |
タイプ |
アマゾネス |
| 種族 |
人獣 |
ジョブ |
アタッカー |
| HP |
350 |
ATK |
10 |
| DEF |
20 |
コスト |
20 |
| アビリティ |
| 召喚 |
なし |
| 覚醒 |
なし |
| 超覚醒 |
友だちの絆 |
――森で魔獣・オルトロスに出会い、襲われた亜人の少女。
その時、ポロス、アモンに導かれ現れたペンテシ・レイアの赤い牙が少女の危機を救った。
「いやああああああ!」
女戦士の雄叫びが響くとともに、魔獣の悲痛な叫び声が上がる。
魔獣は、ふき飛びそうになる意識をなんとか保とうとするように二つの頭を振りながら、
華奢な女戦士が斬りつけたとは思えぬ自身の巨大な傷を見やった。
「どうです? アマゾネスの牙の味は。主人にも劣らないでしょう?」
魔獣は戸惑った。
≪…なんだ…なんだこいつは…なんだというんだこいつは…!? いやだ…喰う…喰うんだ…!!≫
魔獣の胸の紋章が鈍い紫光を発すると、裂傷が煙を上げながら徐々にふさがっていく。
しかし、煙は体のいたるところから立ち昇っており、
もはやその超回復力が追いついていないことがわかる。
「なんという…」 絶句する征服王。
「ぬぅ、我らが主、インドラ様にも肉薄しかねん強さよ…!」 唸る北方軍神。
「えへへ、ばーちゃん強いだろ!」 亜人の少女がうれしそうに飛び跳ねる。
魔獣は体を起こすと、二つの頭を勢いよく、ぎゅるんと女戦士の左右それぞれから弧なりに回す。
その凶悪な牙で一気に挟み潰そうというのだ。対して女戦士の構える赤い牙はひとつ、果たして――
――ガギギンッッッ!!
女戦士はまっ赤な剣を素早く8の字に回すと、余裕の笑みで二対の乱杭歯を跳ね飛ばした。
その様子を崖の上から見ていた、三つ首の悪魔と人馬がにやりと笑う。
「クク、見たかポロスっての。さすが“アイツ”のかーちゃんだ。あのエキドナの乱暴息子がこの扱いよ」
「ふふ、本当に。しかし、我が友の細君ともなれば、あれくらいでなければ務まらないのでしょうね。
見てください、危機を脱して一転、オルトロスの首の付け根ががら空きになりましたよ」
当然、女戦士がそのような隙を見逃すことはない。
女戦士は、両手に構えた『アマゾネスの牙』をぐぐぅと引き絞ると――
「いけー! ばーちゃん、とどめだ!!」
――少女の声にピクリと体を揺らし、その牙を降ろした。
「ん? ばーちゃん、どうした?」
キッと少女を睨む女戦士。
「…あ、大母上!」
ビクッとして慌てて言い直す少女。
女戦士は「よろしい」とニッコリ笑うと、頭を揺さぶられて今だふらついている魔獣を背に、
つかつかと少女の方へと歩み寄った。
「私はここまでにしておきましょう」
「…なんで?」
女戦士の予想外の言葉に、少女はきょとんとして首を捻った。
「ママリリ、この魔獣はあなたの“獲物”でしょう? ならば、あなたが狩りなさい」
「…でも、こいつ強い…」
「“友だち”を信じないのですか?」
「友だち…」
「友だちを信じてこそアマゾネスの女王――あなたは、立派な女王になるのでしょう?」
「…女王…」
少女は思いがけない言葉を聞いたかのように、ぽかんと口をひらいたまま、女戦士を見上げる。
「女王って… ばーちゃ――」
(キッ!!)
「――大母上みたいな?」
「そうです」
「母上みたいな??」
「そうですよ」
「ママリリが…女王…」
次第に少女の目が大きく開かれていき、その瞳が、キラキラとした輝きを帯びていく。
「…うん! ママリリ、なる! りっぱな女王、なる!!」
女戦士は大きくうなづくと、皆に向かって声を上げた。
「さぁ、皆さん! 狩りの仕上げです! ママリリ、ダンスを!」
少女は「おう!」と飛び上がり、ブーメランを掲げ、声を上げて舞い始める。
少女の仲間たちは、突然何事かとその様子を見つめていたが、
その踊りを見るにつけ、皆一様に心がふつふつと沸き立っていくのを感じはじめる。
「フフ、アマゾネスは、友だちの力で強くなる。
あなたが友だちの希望である限り、あなたは無限の力を手に入れる…
それが、アマゾネスの“友愛のダンス”です」
最後に「やー!」と天空へブーメランを投げ上げると、少女は満面の笑顔で叫んだ。
「いこう、みんな! 狩るぞ!!」
同時に、仲間たちの背にぶるると武者震いが走る。
「おおーーー!!」
「任せておけぇい!!」
「ガァァァ!!」
「ぬははは、良かろう!!」
「イアイアイア!!」
「カ・ル!!」
少女の声に応え、雄叫びを上げる仲間たち。緊迫した戦いの空気が、一変して祭りのような高揚に変わる。
ブーメランを放つ少女に続き、征服王が剣を掲げ、北方軍神が槍を振るい、
竜神が爪を鳴らし、地の王が魔力を振るう。
邪神の眷族が触手を揺らし、巨人が炎を噴きだし、皆はちきれんばかりの気勢を放ちながら、
一斉に今一度立ち上がろうとする魔獣に躍り掛かった。
その様子を頼もしげに眺める女戦士の横に、静かに暗黒騎士が並んだ。
「ご婦人、助かりました。おかげでなんとかなりそうです」
「ふふ、あれはあの子の力ですよ――あら? あなたは…」
女戦士は横に立つ騎士の顔を見て驚いたような様子を見せる。
「…何か?」
「……そうなのね…まだ…いいえ、気にしないで」
暗黒騎士は眩しそうに、魔獣と戦う少女と、旅で出会った仲間たちを見つめる。
「世を総べて覇を唱えようとした者、邪を屠るため単身戦場へと赴いた者、
心を持たずただ主人の命のままに破壊を行っていた者、誰とも触れ合わず孤独に生きてきた者――
あの者たちは、決して誰かと肩を並べ、共に歩もうという者たちではありませんでした。
それがあのように――あの子といると不思議な気持ちになる。皆、変わりました。
…私だけは、少し違うようなのですけどね」
「それはどのように?」
「…あの子を愛おしむ気持ちは皆と同じなのですが、
私はなんだか“友だち”、というのとは違った感じなのです――なんでしょう、少し…寂しいですね」
そう言って寂しげに微笑む暗黒騎士。
その顔を覗き込むように見ていた女戦士は、なるほど、とばかりにふふんと目を閉じ言った。
「それはそうでしょう」
「…それは…どういう…?」
「ふふ、続きはあの魔獣を倒してからにしましょう。ほら、狩りは最後まで油断できませんよ」
女戦士の剣が指し示す先で激しい攻防を続ける魔獣と少女たち。
激高した魔獣は、今まで以上に巨大な焔を吐き、爪を立て、ガチガチと牙を鳴らす。
しかし、魔獣がいくら抵抗を続けようとも、
先刻まで皆で戦っていた際の劣勢が嘘のように、少女たちは魔獣を追いつめていった。
皆の攻撃に魔獣が恨みの焔を上げながらも苦鳴を上げる。
あともう一息――それに伴い、魔獣の体の紋章がさらに鈍く、妖しい光を帯びていく…
そして、その目は――。
暗黒騎士は目を細めた。
「あの紋章、気になりますね… さて、おかしなことになる前に、私も参戦するとしましょう」
そう言ってすらりと剣を抜く。
「う~ん、その方がよさそうですね。確かに先ほどからあの紋章…あれは――」
その時、ドーンと大きな地響きを立て、魔獣が崩れ落ちた。
「あはは! やったぞ! みんなもう少しだ! 見ろ、ばーちゃ……」
魔獣の上で仁王立ち、意気揚揚とブーメランを掲げた少女の動きが止まった。
少女の目は魔獣ではなく、遠くの一点を見つめている。
先ほどまでの喧騒がうそのように静まり、倒れ込んだ魔獣は――歯茎をのぞかせ、にぃっと笑った。
「そんなの… めーーーー!」
少女は叫んだ。その光景が信じられなかった。
苦痛に顔を歪め膝を突く女戦士――
その後ろにあったのは、血に濡れた剣をぎらつかせ、冷淡な微笑を浮かべる暗黒騎士の顔だった。
~『新・アマゾネスの冒険』 第13章 その3~
| 身長 |
1.54めーたーだぞ! |
| 体重 |
41きろだぞ! |
| 出生地 |
アマゾーン島で生まれたぞ! |
| かっこいい人 |
ばーちゃん! |
| 怖い人 |
ばーちゃん! |
| 好きなもの |
肉、桃 |
| イラストレーター |
匡吉 |
最終更新:2017年04月06日 15:41