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ねぎぼうの140文字SS【26】


1.あなたはまこりつで【息をはずませて / 普段はこんな顔しないのに】/ねぎぼう


真琴が息をはずませてやって来た。
何だか顔が赤いような……普段はこんな顔しないのに。

「どうしたの、まこぴー」
「り、六花。コレ……あげるわ」

一輪の赤い薔薇。

「この世界では今日は女性に赤い薔薇をあげるのだったわよね」

そのためにわざわざ……貴女はこの花の意味わかっていて、くれるの?


2.[競作2015]ラブ(&せつな)「大切なあなたへ」/ねぎぼう


「あった!」
森の中に並んだ石の跡。
「ごめんね……ずっと忘れてしまってて」

ラブはそこに花を植えた。
慣れない庭仕事、全部枯らしたりもした。
そして何年後かにやっと咲いた一輪の赤い薔薇。
もう届かないことは判ってる、それでも……
かつてせつなが一人石を運び花壇を作ろうとしたこの場所なら。


3.[競作2015]響&奏「大切だから、渡したい」/ねぎぼう


「あ~美味しかった!」
「こぉら~ひびきぃ~!今日という今日は絶対許さないから!」
相変わらず逃げ足は速い。

「……もう、大切なケーキなのに。あんまりよ……」
ふと見ると牛乳瓶に一輪の赤い薔薇と
ドイツ語で『カナデ、ダイスキ』のメモ。

「響の……馬鹿。最後のチョコレートはちゃんと渡したいの」


※響が卒業後ドイツに音楽留学が決まっているという
シチュエーションで


4.[競作2015]マナ&六花「大切な貴女へ最後に」/ねぎぼう


「今までありがとう」
「こちらこそ」

「今までありがとう」
「こちらこそ」

死期を悟った政界の重鎮は老主治医をねぎらい……
互いに『先生』と呼び合う関係から
『マナ』と『六花』に戻る。

「ずっと渡せなかったから」
小さなチョコレートを受け取るマナ。
「これが最初で最後のだよ」
一輪の赤い薔薇を六花の胸に。
「貴女に贈れて、よかったよ」


5.[競作2015]くるみ&かれん 「大切な夢と大切な人」/ねぎぼう


「私がお世話役ミル?」
「そうパパ。若い二人の国王を支えるパパ」

――

自室で一人思う。

「かれん……」

この一輪の赤い薔薇をくれた日。
「私も一緒に行く」
と言ったらかれんは優しく首を横に振った。
「ミルクの夢を捨てちゃダメよ」
そして、強く抱き締めてくれた。

只のくるみであれはよかったのに。


6.ラブせつで『最初からやり直したい』/ねぎぼう


「せつな……」

古い家族写真を見つめる。

「あたしもう一度ね、ダンスを最初からやり直したいんだ。だから、決めたよ」

貴女は今でも夢を追いかけている。
あたしももう一度夢を追いかける。
道は違うけど、一緒に走っていたい。

「ミユキさん、今まで本当にありがとうございました。あたしはこれから……」


7.「どようびのこい、にちようびのあさ」/ねぎぼう


昨日、せつなが来てくれた。
「最近ずっと勤務していたから、強制非番」って笑った。
飾り気のない箱には手作りのチョコレート。
「カカオはラビリンスで獲れたのよ」ってにっこりする。
畑仕事で荒れた手をぎゅっと握った。
「今夜は、いいよね?」
「うん」

 ……

ぬくもりがあったベッド。
日曜日の朝は嫌い。


8.[競作2015]「大切な人、だから」/ねぎぼう


「どうしたんだろう、あたし。今弱音吐きそうになった」

せつな……優しいね。
せつなにだけは全部許せそうな気がするよ、どうしてだろう?

「今日は急いでいるから、またね!」

でもね、急がないと……急がないとこぼれてしまいそうな弱いあたし。
せつなには、せつなにだけは見せたくないんだ。
だって……


9.[競作2015]「心に大切な花を」/ねぎぼう


ほのかは一人空港でパリへの便を待っていた。
皆との別れは済ませてきた。でも……

「ほのか!」
「なぎさ!学校は!?」
「抜けてきた。反省文は帰ったら書くよ」
「もう、なぎさったら……」
「遅くなってゴメン」
一輪の赤い薔薇。
「検疫が大変なのよ……でも、ありがとう。
ちゃんと心には持ち込むから」


10.[競作2015]「大切な夢だから」/ねぎぼう


「全日本ダンスコンテスト、優勝はクローバー!」

やったよ、あたしたちついに日本一のダンサーになったんだ!
せつなもこんなに近くに。

「もう、ずっとラブのそばを……」

ゼロ距離告白?
でも、せつなは今もラビリンスで笑顔を夢見て頑張ってる。
そうだ、これはあたしの……勝手な夢。
判ってるんだ。
最終更新:2015年02月17日 00:07