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たまには甘えて/ドキドキ猫キュア




あきら「プレゼント?」

突然の質問に首を傾げるあきら。

いちか「はい!あきらさんもうすぐ誕生日なんですよね♪」

ひまり「だから 何かして欲しいこととか 欲しいものとか ないかなって・・・」

あきら「うーん・・・特にないかなぁ。 でも祝ってくれる気持ちだけで嬉しいから」

いちか「そうですか・・・」

あきら「何か ごめんね(苦笑)」

少し残念そうな顔をして厨房に向かういちか達を見て申し訳なさそうに思うあきら。

ゆかり「相変わらずお人好しね」

あきら「いちかちゃん達に誕生日の事を教えたのはゆかりかな?」

ゆかり「私の情報網をなめないことね(笑)」

何故 誕生日をいちか達が知っていたのか・・・不思議に思っていたあきらでしたが 見当はついていました。

あきら「ファンクラブか・・・流石だね」

ゆかり「意外ね あなたが誕生日を好きじゃないなんて」

誕生日を黙っていたという事に対してそういう解釈をするゆかり。

あきら「そういうんじゃなくて 私はただ みんなに気を使わせたくなかったんだ(汗)(汗) 」

ゆかり「本当にそれだけ?」

あきら「そ、そうだよ(汗)」

ゆかり「・・・どちらにしても 気に入らないわ」

あきら「え?」

あきらの言葉に不満そうなゆかり。そんな様子にあきらは戸惑う。

ゆかり「あなたはいつも優しすぎる。でもそんなあきらも嫌いじゃないの・・・むしろ好きよ」

あきら「ゆ、ゆかり」

唐突な発言に驚くあきら

ゆかり「でもね たまには他人の事だけじゃなく自分の事を考えてもいいと思うの。」

あきら「私はみんなが幸せならそれで幸せなんだよ」

ゆかり「・・・これ以上言っても無駄なようね」

あきら「ごめん・・・でも心配してくれてありがとう」

ゆかり「ふん」

ゆかりは不機嫌なまま去っていきました。

あおい「ねぇ ねぇ あきらさんとゆかりさんってまた何かあったの?」

いちか「さぁ」

ひまり「私たちにも分からないです(汗)」

あきら「・・・」

ゆかり「・・・」

気まずい雰囲気の二人。いちか達はどうしていいか分かりませんでした。

ゆかり「・・・行けば」

あきら「え?」

ゆかり「みくちゃんのお見舞い だから時間気にしてたんでしょ?」

あきら「あ、ああ・・・」

ゆかりに言われ 気まずそうにその場を去るあきら。あきらがいなくなるとまた厨房は静まり返った。

いちか「・・・」

ひまり「・・・」

あおい「・・・」

ゆかり「・・・」

シエル「ボンジュール♪」

しばし続く沈黙。それを破るようにシエル達がキラパティにやって来ました。

ビブリー「うっわ・・・何この空気(汗)」

シエル「あら あきらはいないのね」

ゆかり「・・・」

ひまり「あ、あきらさんはみくちゃんのお見舞いで(汗)」

ゆかり「・・・」

シエル「そういえば あきらの誕生日は何をするか決まったの?」

いちか「それが あきらさんからは特に要望がなくて 私たちも何をするかまだ悩んでて・・・」

ゆかり「あきらはやりたくないって言ってるんだから やらなくていいんじゃない?」

いちか「なんですと!?」

シエル「そうなの?」

あきらの誕生日についてまだ悩んでいたいちか達。ゆかりは冷たい反応をします。

あおい「ゆかりさん やっぱりあきらさんと喧嘩したの?」

ゆかり「別に 何でもないわ。ただ あきら本人が望まないのなら 無理にやる必要はない・・・そう思っただけよ」

ひまり「でも どうして?誕生日は嬉しいものなのに・・・」

ゆかり「私たちに迷惑をかけたくないんですって」

ゆかりの話を聞いて悲しそうなひまり。ゆかりはやはり不満そうでした。

あおい「あきらさん 本当優しいもんな・・・」

ビブリー「今時感心ねぇ 贅沢を言わないなんて(笑)」

あおい「ビブリー 何か発言が年寄り臭い」

ビブリー「うっさい!!」

いちか「それでも・・・!! 私はあきらさんの誕生日をお祝いしたい!! だって 大切な仲間だから・・・」

ひまり「いちかちゃん・・・」

いちか「もしかしたら あきらさんに迷惑かもしれないけど・・・」

ゆかり「・・・」

あきらの誕生日を祝いたい・・・。目を潤ませながら そう強く発言するいちか。それを見て複雑な表情をするゆかり。

シエル「ねぇ ゆかり。ゆかりは本当にあきらが誕生日を祝って欲しくないって思ってるの?」

そんなゆかりの様子に気づくシエル。

ゆかり「・・・あきらは優しい。いつも自分の事よりも他人を優先してしまう・・・私はそんなあきらが理解できない」

いちか「ゆかりさん・・・」

ゆかり「嫌いじゃないのよ・・・ ただ 許せなかったの 私たちに気を使って無理して祝わなくていいだなんて そんな風に 言ったから」

ひまり「ゆかりさんもあきらの事をお祝いしたかったんですよね」

ゆかり「・・・」

シエル「ねぇ ゆかり 言いたい事があるのならきちんと言うべきよ。」

ゆかり「シエル・・・そうね。このままもやもやした気持ちのままじゃよくないものね。ちょっとあきらと話をつけてくるわ」

シエルに言われてゆかりはキラパティを飛び出していきました。

シエル「さぁ 私たちは誕生日に向けて頑張るわよ♪」

いちか「みんなで素敵な誕生日にしよう!!」

ひまり「はい♪」

あおい「あきらさんをびっくりさせちゃおう♪」

ビブリー「なんで私まで・・・」

シエル「ビブリーも仲間なんだから当然でしょ♪」

ビブリー「・・・ったくしょうがないわね」



あきら「・・・(微笑)」

今はよく寝ている妹の頭をそっと撫でるあきら。その愛らしい寝顔を見つめる顔は何だか寂しそうでした。

ゆかり「みくちゃん 眠ってるのね」

あきら「ゆかり!!」

ゆかり「どうしたの そんな驚いた顔をして 私が来たのが意外だった?」

ゆかりが突然やって来た事に驚くあきら。

あきら「あ、いや・・・その」

ゆかり「ところで 誕生日のことだけど」

気まずそうにするあきらに構わずゆかりは話します。

ゆかり「いちか達はやる気満々みたいよ。あなたは迷惑かも知れないけど・・・」

あきら「迷惑だなんてそんな 嬉しいよ(苦笑)」

ゆかり「本当にそう思ってる?」

あきら「えっ」

ゆかり「みんなの幸せが自分の幸せ・・・ あなたは他人の事ばかりいつも考えている だけど あなたの幸せはどこにあるの?」

あきらの反応にとても不服そうにするゆかり。

あきら「・・・」

真っ直ぐに見つめられて 戸惑い目を背けるあきら。

あきら「幸せになってはいけない気がするんだ」

ゆかり「あき・・・ら?」

今まで見たことのないようなあきらの様子と思ってもみなかった言葉に 衝撃を受けるゆかり。

あきら「病気で辛そうにするみくを見る度に思うんだ どうしてみくなんだろう 私じゃなかったんだろうって・・・」

ゆかり「・・・」

あきら「小さい時からみくは体が弱くて 両親も大変で 私は迷惑をかけちゃいけないって思った。」

ゆかり「だからこんなに優しい子に育ったのね・・・」

あきら「そうかもしれないね(苦笑)・・・ 勿論両親の愛情は私にだってあったし 誕生日も祝ってもらってた。でもいいのかなって・・・ 私だけこんな幸せで」

ゆかり「あきら・・・」

あきら「みくは元気そうに見えるけど そうじゃないんだ・・・あんな小っちゃい体でずっと頑張ってる・・・」

ゆかり「・・・」

あきら「本当は寂しいのに 辛い時もあるだろうに そんな時でも 心配かけまいと笑顔で振る舞うみくを見てると辛くなるんだ・・・」

ゆかり「あきら・・・」

とても辛そうに語るあきらにゆかりはどう声をかけていいか分からなかった。

あきら「私はみくの笑顔を守りたい・・・ずっとそう思ってた・・・ でも本当に守れてるのか 心配になるんだ」

ゆかり「あきらは 精一杯頑張ってるわ。みくちゃんだってきっとそれは・・・」

あきらをフォローしようとするゆかり。しかし、あきらは複雑な顔で続けます。

あきら「学園祭で襲われた時 エリシオに言われたんだ。他の人の事でみくを蔑ろにしてるって」

ゆかり「そんな事!!あいつの言葉に耳を貸す必要なんてないわ!!」

あきら「あの時は私も反論したさ みくもみんなの事も守ってみせるって・・・でも 今思うとあいつの言うとおりだったのかも知れないって 守るには確かに限界がある。誰もかれもって訳にはいかないんだ」

ゆかり「それは そうだけど・・・」

あきら「大事には至らなかったからよかったけれど 本当に大切だったのなら 私は実行委員の仕事を変わってもらってでもみくの側にいるべきだったと思う」

ゆかり「・・・」

あきら「もし みくに何かあったら 私は自分が許せなかったと思う。あいつの言うとおり私は有罪なんだ」

ゆかり「・・・」

あきら「ごめん こんな暗い話をしてしまって・・・こんな話を急にされても困るよね(汗)」

ゆかり「私 やっぱりあなたが気に入らないわ」

あきら「え?」

ゆかり「自分の事より他人の事ばっかりで・・・」

あきら「・・・」

ゆかり「でも あきらは何も分かってないわ!!」

あきら「えっ!?」

ゆかり「あなたは私が親衛隊から誕生日の事を聞いたんだと思っているのでしょうけど 違うわよ」

あきら「まさか!!」

ゆかり「そうよ みくちゃんから聞いたのよ。あなたはたまたまいなかったけど。勿論 みくちゃんが一緒に祝えない事も聞いてるわ」

あきら「そうだったんだ・・・ うん 最近体調が余り良くなくてね 残念ながら外出許可が出なかったんだ」

ゆかり「あなたはみくちゃんの事が心配で誕生日なんてする気分じゃなかったんでしょうけど それは間違ってるわ!!」

あきら「!!」

ゆかり「みくちゃんはね ずっとあきらの事を心配していたのよ 元気のないあなたの事を気にしていたの!!もうすぐ誕生日なのに自分のせいで暗い顔をしているってとても・・・」

あきら「みく・・・」

妹の気持ちを知り申し訳なく思うあきら。

ゆかり「みくちゃんはあきらに・・・大好きなお姉さんには笑顔でいてほしいの!!みくちゃんだけじゃないわ キラパティのみんなだってあなたの事を思っているのよ だから誕生日を祝いたいって言っているの」

あきら「みんな・・・」

ゆかりの話を聞いてあきらは驚きました。そして自分が情けなく思いました。

ゆかり「わたしだって・・・あきらにも幸せになってもらいたいそう思ってた。」

あきら「ゆかり・・・ごめん」

ゆかり「あなたが一人で思い詰めることなんてない。自分が幸せになっちゃいけないなんてそんな悲しい事言わないで・・・幸せになっちゃいけない人なんてこの世に一人もいないのよ」

あきら「ほんとにごめん」

ゆかり「誕生日くらいは自分の事を優先してもいいと思うわ・・・いえ優先して欲しい」

ゆかりはあきらをギュッと抱きしめます。

あきら「私は本当にみんなに祝って貰えるだけで嬉しいんだ」

ゆかり「本当に謙虚な人ね(呆れ)」

あきら「そういうの慣れていないんだよ(苦笑)」

ゆかり「何でもいいのよ 私たちに出来る事なら」

あきら「・・・そうだな 強いてあげるなら みくと誕生日を祝いたい・・・」

ゆかり「あきら・・・」

あきら「なーんて 無理な事だって分かってるんだけどね(苦笑)」

ゆかり「ごめんなさい・・・」

あきら「いいんだ・・・本当にみんなが祝ってくれるだけで 私は嬉しい」

ゆかり「・・・」

あきらの力になりたい あきらの願いを叶えてあげたい・・・ゆかりはそう思いました。



いちか「あきらさん お誕生日おめでとう!!」

あきら「みんな ありがとう(微笑)」

みく「おめでとうお姉ちゃん♪」

あきら「ありがとう みく(微笑)」

ゆかり「ふふふ」

みく「美味しい~」

あきら「本当に すっごく美味しいね!!」

シエル「特製のケーキだからね♪」

いちか「喜んでもらえてよかった♪」

あおい「ここで1曲歌を」

ひまり「あおいちゃん 病室で騒いではいけません」

あおい「ちぇっ、残念」

みく「お姉ちゃん お誕生日おめでとう」

あきら「これは・・・」

いちか「笑顔のあきらさんだ~」

シエル「とっても素敵な絵ね☆」

あきら「うん・・・すごく嬉しいよみく 一生の宝物だよ(ニッコリ)」

ゆかり「あらあら まるで絵と同じ顔ね(笑)」

誕生日パーティーは大成功! ささやかではありますが
あきらにとって素敵な誕生日になりました。



あきら「今日はありがとう」

ゆかり「よかったわね みくちゃんと誕生日が祝えて」

あきら「みんなのおかげだよ。みくの嬉しそうな顔を見れて私も嬉かった」

ゆかり「そうね(微笑)」

誕生日パーティが終わって 二人っきりの帰り道 今日の事を 振り返り感謝を述べるあきら。

あきら「与えられるってこういう事なのかな・・・何か不思議な感じ」

ゆかり「あなたはいつも与えてばっかりだものね・・・ (笑)」

あきら「・・・!!」

ゆかり「いつも ありがとう。これは私からのプレゼント」

あきら「これは・・・チョコマカロン」

ゆかり「何を驚いた顔をしているのかしら?(笑)」

あきら「いや・・・その・・・さっきのは」

ゆかり「感謝の気持ち・・・と言ったところかしらね(笑)」

あきら「え、え!?」

ゆかり「こんなに素敵な誕生日にしたんだもの クリスマスは期待してるわよ?(笑)」

あきら「もう~ゆかりは><」

ゆかりの突然の行動に照れくさそうにするあきら。あきらにとって この誕生日は色んな意味で忘れられない日になるのでした。

たまには甘えて 終わり
最終更新:2017年09月30日 09:22