『アイスは冬が旬』/Mitchell&Carroll
フリーザ「お邪魔しますよ」
いちか「いらっしゃいませ!キラパティへようこそ!」
あきら「ゆかり....!」
ゆかり「ええ」
フリーザ「なかなか派手なお店ですねぇ。さて、おすすめは何ですか?」
ひまり「本日のおすすめは“らいおんアイス”です!」
フリーザ「この寒い時期に敢えてアイスを薦めてきますか。上等です。受けて立ちますよ」
いちか「――お待ちどおさま!」
フリーザ「どれどれ、お味を拝見――ムッ!!これは!?」
ひまり「ど、どうかなさいましたか....!?」
フリーザ「爽やかな甘みに、優しい口溶け――それはまるで、押し寄せてはひいてゆく波のよう....!そして、味覚だけでなく視覚も楽しませる、色鮮やかな見た目!それに....やわらかいホイップクリームを添えることで、アイスのシャキッとした歯触りとのハーモニーを生み出していますね。チョコとアーモンドのトッピングも、良いアクセントです。一体、どこのどなたですか?これを作ったのは」
ひまり「ああっ、困ります!勝手にキッチンに入られては....!」
あおい「――な、何だアンタ!?」
シエル「あおい、気を付けて!コイツからは何か邪悪なものを感じるわ!」
フリーザ「御安心なさい。危害を加えるつもりはありませんよ。ただ一言、美味しい物を頂いたものですから、御礼にと思いましてね」
あおい「そ、そうか」
フリーザ「――そうですか、ここがあなた達のキッチンですか。私も何か一品、作りたくなってきましたよ」
シエル「困るわ、勝手にそんな....」
フリーザ「では、このスポンジに、こうしてクリームを塗って、こうしてブルーベリーを盛り付ければ――出来ました。名付けて“フリーザケーキ”です!」
シエル「(パクッ)お、美味しい....!シンプルだけど、ブルーベリー好きにはたまらないわ....!」
あおい「(パクッ)これが、引きの美学ってヤツか....!」
いちか「この人(?)、一体何者なの....!?」
フリーザ「さらに、このようにお椀に赤エンドウマメ、賽の目状に切った寒天、白玉、サクランボ、ミカンを盛り、その上に餡をたっぷりと乗せます」
ひまり「これは....まさか餡蜜!?」
フリーザ「ホイップクリームを絞り――」
シエル「(ごくり....)」
フリーザ「そしてなんとこのクリームの上に、惜しげもなく金箔をまぶしちゃいます!」
いちか「なんですとぉー!!?」
フリーザ「出来ました。そうですねぇ....“ゴールデンフリーザ餡蜜”、といったところでしょうか」
シエル「(パクッ)これも美味しいわ!!」
あおい「(パクッ)金箔をまぶすことで、物凄く贅沢に感じる!」
フリーザ「ちょっとしたマジックですよ。ホッホッホッホ」
いちか「わ、私を弟子にして下さい!!」
フリーザ「困りましたねぇ。優秀な部下なら是非とも....ですが、弟子とはねぇ」
いちか「そこをなんとか!!」
フリーザ「聞き分けの無いお嬢さんですねぇ。いいでしょう。ただし、この私との闘いで勝ったら、という条件付きです」
キュアホイップ他「「「プリキュア・ファンタスティックアニマーレ!!」」」
フリーザ「ぐわぁぁぁーーーーっ!!!!」
完
最終更新:2017年12月15日 23:41