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「甘い夢を、その唇に」5




「ふふふっ、いいわよ。食いしん坊なんだから」
 抱き合いながら、二つのくちびるをキスで結ぶ。抱き合っていた両腕をどちらからともなく解いて、両手の平をお互いの両手に重ねて、ぎゅっと握り合う。
 ……キスをしていたくちびるが離れ、あきらの顔が下がっていく。
 汗ばんで、なまめかしさを増した乳房へ、甘えるように頬をくっつける。
 胸の先っぽに髪が触れて、くすぐったさでゆかりが小さく笑う。
「ちゅっ」とキスの音が、右の乳房の側面で鳴った。
 あきらのくちびるが、ゆかりの瑞々しい乳房の肉感を、汗の味と共に味わう。
「うっ…あっ…」
 17歳のやわらかな乳房が、カラダの震えに合わせて、何度も蠱惑的に揺れた。
 キスの吸いつく甘い感触と、くちびるを滑らせて乳房を愛撫してくるこそばゆさ。女子高生の乳房が描く美しい曲線を、あきらのくちびるが丁寧に慈しむ。
「先っぽを……くわえて」
 ゆかりが熱っぽい声で、お願いした。
 あきらのくちびるが乳房の丸みを滑って、先端へ。
 うっすらと綺麗な桜色の乳輪へ優しくキスを這わせたあと、「ちゅるっ」と吸い上げるみたいに、こわばった乳首をくちびるに含んだ。
「あああ……、ああっ! あ゛っ!」
 溶けた声音に続いて、跳ね上がる快楽の喘ぎ。あきらに甘やかに胸先を吸引して、敏感な乳首を痺れさせたのだ。
 向かい合ったまま両手を強く繋ぐ二人の少女。
「ああっ、嫌っ、あっ……あっ、あっ、やだっ、嫌っ、ああっ、あきらのいじわる! あっ、ダメッ!」
 ゆかりは感じやすい乳頭を優しく小刻みに吸いしゃぶられて、背筋をギュッと弓反らせたまま、幾度となく激しく喘がされた。甘美な痺れの連続で、感度の高い乳首をなぶりまわされて、たまらずカラダを左右にくねらせた。それでも逃がしてもらえない。
 ちゅちゅちゅ…ちゅっっ! ちゅちゅっ…ちゅちゅっ…ちゅちゅちゅっ……。
「いっ、嫌っ、あっ、駄目っ、いじわるな吸い方……ああ゛っ、駄目っ、あっ、あっ……」
 反対側の乳房の先っぽを咥えたくちびるは、小刻みな吸いつきに加えて、時折、強めの吸引を織り交ぜてくる。気持ちよさとこそばゆさで、乳首の感覚がおかしくなりそうだった。
「はあっ、はあっ、ああ…、あきら、変になっちゃうわ…、駄目よっ、あっ、嫌っ……」
「ゆかり、『駄目』とか『嫌』とかって言葉は、そんな気持ちよさそうに言ったら、反対の意味にしか聞こえないよ」
「…………・っ」
 ゆかりが涙のにじんだ目を逸らして押し黙った。気持ちいいのは本当なので言い返せないが、ちょっと悔しい。でも、そんな感情はすぐに忘れるほどに、次の快感が胸先を責め抜いてくる。
「あああっ……? 嫌っ、噛まないでっ……」
「噛んでないよ。軽く、こうやって歯で咥えただけ」
「ああっ!」
 びくっっ!と強い痙攣が、ゆかりのカラダを駆け抜けた。
 あきらはまだ責め足りないのか、歯の感触に怯える乳突起を根元から舐め上げ、吸いしゃぶって甘く痺れさせたのち、歯の硬さをそっと触れさせて、ゆかりの感情をかき乱す。
(嫌っ、何これっ、気持ちよくて……本当に頭、変にされちゃう……)
 乳房の先端を快感漬けにされて、ゆかりは何度も濡れた声で喘ぎ、むせび泣く寸前まで責め落とされてしまっていた。

(このままガマンしていたら、狂う……)
 あきらと正面から繋ぎ合わせた両手のうち、左手のほうを下半身まで押し下げる。先刻、あきらがボトムスを大きくずり下げたせいで、下腹部は恥骨の上辺りまで露わになっていた。
 繋いでいた手が解かれ、あきらの右手がさらにボトムスをずり下げる。
 ゆかりの秘所もあきらと同じく、淫らな熱に喘いで、ぐっしょりと濡れていた。
 湿った恥毛を優しく撫でるあきらの手を、左手でもっと下まで導いた。
 処女の恥部は、自らが分泌した卑猥な蜜でベッタリと汚れていた。そんな所をあきらに触られるのは死ぬほど恥ずかしい。
 ――― なのに、今までで一番興奮してしまった。
「あきら、そこ……撫でて、……そう、…あっ、もう少し上……ああっ、そこっ!」
 ゆかりの左手の指が、軟らかな秘貝を割って濡れた粘膜を愛撫する。そして、あきらの指先は、その少し上、ゆかりに教えられた部分をクニクニと緩急をつけて、こすり上げる。
 ……ゆかりも知っていて見つけたわけではない。ただ直感的にそこが一番感じると分かっただけ。あきらの指先が、まだ包皮を被ったクリトリスを優しくいじめる。
「あっ? あっ…? やだっ、すごいっ、あっ、嫌っ、あきらの指……あっ、狂うっ!」
 乳首以上に甘美 ――― まるで神経を直接快感で酔わされているみたい。
 あきらの指でクリトリスを責められながら、自分でも淫蜜が飛沫を立てるほどに激しく指を動かして、濡れた恥裂を乱暴に愛撫する。
「あああっっ!」
 ゆかりの背中がベッドの上で跳ねた。秘所が猥褻な快感で沸きあがったのと続いて、甘く蕩けてしまった処女の膣に法悦の感覚が押し寄せてくる。
「あっ、……あっ、あっ、ああ……今の…あっ、あ…、ああ……」
 後ろへ尻を突き出すように引いてしまった腰に、びくんっ!びくんっ!と内側から痙攣が突き上げてくる。
(死んじゃうかと思うぐらい ――― 気持ちよかった)
 処女の部分で初めて味わった絶頂の悦びに続いて、えもいわれぬ陶酔感が腰の奥に満ちてくる。
 この感覚までたどり着かせてくれた愛しいパートナーは、よほど気に入ったのか、まだゆかりの乳房の間に顔をうずめていた。
「ふふっ、あきらったら、まだしゃぶり足りないの? ……でも、少しだけ休憩させて」
 絶頂に達したばかりなのに、またゾクゾクしてきた。
 今度はどんなイジメ方で愉しませてくれるのだろうと想像を巡らし、彼女の頭に優しくくちづけ。すっかり汗ばんで湿った髪を、「ちゅっ…ちゅっ…」と甘いキスで愛撫する。
「……………………」
 頭へのくちづけを終えたゆかりが、訝しそうに顔を上げた。
 あきらの反応が無さすぎる。
「……もしかして、あきら、あなた寝てるの?」
 返事は無かった。
 ……………………本当に寝ているらしい。
 ゆかりの顔を、何とも言えぬ呆れた表情が一瞬かすめたが、すぐに温かな微笑を浮かべて両目を閉じた。
「そう言えば、今日も頑張っていたのよね。人助け。……もしかして疲れていた?」
 ――― お疲れ様と言葉を添えて、もう一度、彼女の頭にキスを送る。
 カラダに満ちていた欲情が急速に引いていく。代わりに溢れてきたのは、どこまでも深く、相手を誇りに思う強い愛情。
「甘いスイーツの続きは、夢の中で愉しんで。……今夜は、好きなだけ食べていいから」
 眠っているあきらの耳へ、慈しみを込めて語りかける。
 その優しい声が、眠っているあきらの意識に届いたのだろうか。
 幼い子供が母親に甘えるみたいに乳房に添わせた唇から、とても穏やかな寝息が洩れ始めた。

(おわり)
最終更新:2018年03月12日 01:16