びーえる!2/Mitchell&Carroll




 通り雨だった。

 鬱蒼とした森――その中に佇む屋敷まで、どうやら木々の傘では凌ぎきれなかったようだ。灰色の長髪から水を滴らせて帰ってきたサウラーに、ウェスターはダンベルをふんふんと上下させながら、労いの言葉を掛けた。

「戻ったか、サウラー。相当、濡れたんじゃないのか?」

「ふん。この部屋の熱気を浴びた途端、乾いてしまいそうだよ」

 ウェスターの言葉を遮って、サウラーは浴室に向かおうとする。それを見たウェスターは、手に持っていたダンベルを床にゴトンと置いて、サウラーに問いかけた。

「なあ、サウラー。俺のこの腕を見てくれよ」

「ああ、立派な筋肉だね。もっともキミの場合は、脳味噌も筋肉で出来ている様だが」

「なあ、俺のこの腕、何の為に鍛えていると思う?」

「鼠が柱を齧(かじ)る様なものだろう」

「違う……お前を、こうする為だ」

「……離してくれないか。シャワーに行きたいんだ」

「だめだ。離さない」

「やれやれ、キミという男は……それなら、こういうのはどうだい?キミとボクとが、これから一緒にシャワーを浴びるというのは」

「そいつは名案だな。では、連れて行ってやるとするか」

 そう言ってウェスターは、ほどいた腕でサウラーの細身の躰をひょいと抱きかかえ、浴室へと向かうのであった―――



こまち「――ど、どうかしら?こういうのは初めて書いたから……」
やよい「イイ!凄くイイよ、こまちさん!!」
あゆみ「早く!早く続きを!!ハァハァ……」
こまち「落ち着いて、あゆみさん!御煎茶をどうぞ」
あゆみ「(ゴクゴク……)ふぅ~っ」
やよい「この後、この二人はどうなってしまうんでしょうねぇ?」
あゆみ「ふふっ、どうなってしまうんでしょうねぇ?」
やよい&あゆみ「「次回作、期待してますよ、先生!!」」
こまち「ありがとう――あのね、実は私ね、前からこういうのに興味があって……隠れて読んだりしてて……誰にも打ち明けられなくて……そんな時、二人に声を掛けてもらって、すごく嬉しかったの。ああ、こんな近くに仲間がいたんだなって。それに、私の書いたものを読んでくれる人がいるって事が、こんなにも励みになるなんて……だから私ね、自分の欲求も満たしつつ、二人にも共感してもらえるような作品を書いて、行く行くは―――」
やよい「(モッチャモッチャ)大福、美味しい~」
あゆみ「(モッチャモッチャ)うっ、ごほっ!(ゴクゴク……)」


おわり
最終更新:2019年03月15日 22:51