アットウィキロゴ

Juvenile(11)




「プリキュア パーティ・アップ!」
 光が空間を満たしたように見えた。「ショット・コルティーナ」よりも明るい光が気球を包み込む。
 止まったように見えた気球はゆっくりと着陸した。
「よかった…」
「大丈夫?」
 大人の男性の声だった。グレルとエンエンはあゆみの背後に隠れた。
「はい」
 やっとの思いで立ち上がったがバランスを崩しそうになる。あゆみを青いドレスの少女が、亜久里をカラフルなドレスの少女が支えた。
「みなさんがプリキュアなんですのね」
「はにゃ! わたしたちの秘密が!」
「どうしてそれを…」
 チャイニーズドレスの少女が飛び上がって驚き、和服を思わせる装束の少女が首をかしげる。
「な、なんだ、おまえ!」
「ふたりは妖精コメ?」
「あなたも妖精?」
 あゆみの足元では、グレルとエンエンが、見たことはないが、全く知らない雰囲気でもない動物たちに目を自黒させている。驚いてるのか、フーちゃんのエコーキュアデコルも不規則に点滅した。
「え、妖精?
 ということは?」
 初めて見る少女たちが顔を見合わせている。
「ふたりもプリキュア!?」
 その声が砂漠の砂に吸い込まれていく。
「あの!」
 沈黙を破るあゆみ。
「ドリーミアに来ていた子供たちを助けないと!」
「そうよ。
 そうだわ」
 男性は手を鳴らすと、両手を組み合わせた。そのまま踊るように振ると、さっき見たオーロラのような光に続いて景色が戻った。砂漠は跡形もなく消えていた。
 ドリーミアも、建物に傷はついているようだが、元の場所に戻っていた。気球も、元あった場所に格納されている。あゆみがほっと息をつき、亜久里がほほ笑んだ。
「あのね、たくさん、お話したいことがあるの」
 ピンクの服を着た少女が言った。
 それはあゆみと亜久里も一緒だった。
 みんなの帰宅を見届けて、このプリキュアたちのことを知って、自分たちのことも知ってもらって、フーちゃんやグレルやエンエンの友達になる妖精たちも紹介してもらって。
 亜久里を家に送り届けて、その前に、エルちゃんと一緒に出かける計画も相談したい。
 まだまだ盛りだくさんの一日になりそうだった。
最終更新:2023年01月22日 21:21