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桃園家で福笑い/一六◆6/pMjwqUTk




ラブ 「三元日も今日でおしまいかぁ。羽根つきに、カルタに双六、トランプに坊主めくり。あと、今年はタケシ君たちと一緒に凧揚げと独楽回しもしたし・・・。お正月の遊びは、もう大体やっちゃったのかなぁ。」
美希 「・・・まぁ、トランプはお正月遊びじゃないと思うけど、そうね。」
祈里 「一昨日も昨日も、よく遊んだよねぇ。」
せつな「ラブの場合、いつもに増してよく食べてたとも言うわよね。」
ラブ 「ナハハ~。だって、お餅もおせち料理も、美味しんだもん。」
あゆみ「そうそう、忘れてた。年末に押入れの整理をしてたら、こんなものが出てきたのよ。ねぇラブ、これ、覚えてる?」
ラブ 「なになに?・・・うわぁ、懐かしいっ!これ、おじいちゃんが作ってくれたんだよねっ?」
圭太郎「おっ、よく覚えてたなぁ、ラブ。」
あゆみ「そうそう。大掃除の最中に仕事場に籠って、何をやってるのかと思ったら、ね。」
祈里 「なんかこの箱、小さい頃に見た覚えがあるような・・・。ああ、福笑いね!」
せつな「ふくわらい?」
美希 「ええ。これも伝統的なお正月遊びの一種よ。遊び方は・・・」
ラブ 「美希たん、口で説明するより、やってみた方が早いよ!せつな、あたしがお手本見せてあげるね。こうやって目隠しをして~。はぁっ!おぉりゃぁぁぁ~!」
祈里 「ラブちゃん、そのやり方、お手本になってないと思う。」
ラブ 「出来たぁ!」
圭太郎「ぷっ。ぷはははは・・・。」
あゆみ「うふふ・・・。凄い顔になったわねぇ。」
美希 「フフフ・・・。ラブったら、目と鼻と口が一直線に並んでるじゃない。」
祈里 「ふふっ。はい、ラブちゃん、目隠し取って。」
ラブ 「どれどれ。あははは!変な顔~!」
せつな「???」
ラブ 「じゃあ、次は美希たんね。」
美希 「オーケー。せつな、今度こそ完璧なお手本、見せてあげるわ。」
せつな「・・・え、ええ。」
美希 「これでどう!?」
祈里 「美希ちゃん、眉毛が目の下にあるわ。まるで豊齢線みたい。」
美希 「うっ・・・。そんなぁ!」
せつな「クスッ。わかったわ。これって、面白い顔を作るゲームなのね?」
ラブ 「うん!目隠ししてるから、どうしてもおかしな顔になっちゃうでしょ?それを見て、みんなで楽しく笑うゲームなんだよっ。」
せつな「クスクス・・・。美希の完璧なお手本のお蔭で、よくわかったわ。」
美希 「言ったわね、せつな!じゃあ、わかったところでやってみなさいよ。」
せつな「え?あ・・・私は後でいいわ。ブッキー、どうぞ。」
祈里 「うん、やってみるね。・・・どうかな?」
ラブ 「あはは、ブッキーの、すごーく目が離れてるよっ!」
祈里 「うふっ、ホント。この顔、タテガミナマケモノに似てるわ。手足に比べて顔がちっちゃくて、大人しくて可愛いの。」
美希 「さすがブッキー。人間じゃないのね・・・。」
祈里 「じゃあ、次はせつなちゃんだよ。」
せつな「あ、うん・・・お父さんとお母さんは?」
圭太郎「僕たちは後でいいから、やってごらん、せっちゃん。」
あゆみ「そうよ、ほら、目隠しして。」
せつな「う、うん・・・。(困ったわ。みんなみたいに面白い顔を作れる自信、全然ないんだけど・・・。)」
ラブ 「せつな、頑張って!」
せつな「ええ。精一杯頑張るわ。」
美希 「ここはそんなに頑張らなくてもいいんだけど・・・。」
せつな「出来たわ。・・・どうかしら。」
美希 「・・・・・・。」
祈里 「・・・・・・。」
圭太郎「おお、これは・・・。」
せつな「・・・・・・。(ゴクリ)」
ラブ 「凄いよ、せつな!すっごく上手!でもこれ、どっかで見たことがあるような・・・。」
あゆみ「うふふ。目隠し取って見てごらんなさい、せっちゃん。」
せつな「やっぱり私、みんなみたいに面白い顔は・・・あ。」
祈里 「凄い、せつなちゃん。この顔、それにこの表情・・・」
美希 「ラブそっくりね。」
ラブ 「あ、そっか!あたしに似てるんだ。って、えーっ、福笑いの顔に似てるって・・・。」
圭太郎「お義父さん、ラブが大きくなった時の顔を思い浮かべて、これ作ったのかもしれないなぁ。」
あゆみ「そうねぇ。それにしても、パーツだけじゃなくて表情までそっくりだなんて、流石せっちゃんね。あら?うふふ、せっちゃんったら。」
祈里 「フフフ・・・。せつなちゃん、顔真っ赤。」
ラブ 「あはは、ホントだ。せつな、耳まで赤いよ。」
せつな「えっ?そ、そんなことは・・・」
美希 「ウフフフ、慌てちゃって。完璧に目が泳いでるわね。」
せつな「もうっ!みんな、私の顔見て笑わないでよ。福笑いじゃないんだから~!」
全員 「あはははは・・・!」

初春や 笑う門には 福来たる

~おわり~
最終更新:2014年01月05日 11:27