頑張りまこぴー/cherry
あれから映画の撮影は無事終了した。
結果は大ヒットでそれがきっかけでまこぴーは相変わらず大忙し。
さっすがまこぴーって言いたいところなんだけど
夜も私達とは別ルートで王女様を探しているらしくて本当に体が心配だよー
最近では学校でも授業は無理に頑張ってるけど、休み時間はいつも寝ていて今日は忙しすぎてそれすら来れないらしい。
「まこぴー、心配だなー身体壊さないといいけど……」
「そうね、最近忙しそうだったし」
やっぱり六花も心配してるみたい。でもその心配は現実のものに……
「マナ、大変シャル」
「こら、シャルル。学校では喋るなっていつも言っているでしょ」
六花が窘める口調で言うが次の瞬間そんな事気にならなくなる。
「真琴が倒れたらしいシャル」
そんな、私はシャルルをポケットにしまって慌てて外に走り出す。
「ちょっとマナー」
六花が呼んでるけど今はそれどころじゃない。
そして校門前まで出ると……
「マナちゃん」
ちょうどありすの車が走ってきた。
「ありす」
「話は聞きました。真琴さんは四葉スタジオの医務室です。今はダビィちゃんがついています。さあマナちゃんも乗ってください。」
いっけないまたまこぴーの状況とか確認しないで走っちゃうところだった。
そしてありすに連れられてまこぴーの所に付くと
「まこぴー」
「マナ……」
「大丈夫、真琴は無事よ。軽い立ち眩みだけみたい。一応今日はこのまま大事を取ることにしたわ。」
ほっよかったー
「そういえば、六花が起こって怒っていたわよ。急に走って行ったからあの後フォロー大変だったて」
「いっけなーい、後で謝らないと。」
そっかマナそんなに急いで私のために来てくれたんだ……
「それじゃあ私も事後処理があるから真琴の事は任せるわ」
「私も申し訳ありませんがこれで失礼させていただきます。」
そっかマナと二人きりか。
「みんな今日は本当にありがとう。それとごめんなさい」
「いえいえ私達は友達ですから」
友達か……
「でもまこぴーが無事で本当に良かったよー」
「ごめんなさい。心配かけちゃったわね。」
「ううん、全然まこぴーのためだもん」
みんな本当に優しい。
「でもでも、そんな生活ずっと続けていたら、王女様見つける前に体壊しちゃうよ」
心配そうな口調でマナが言う。
「いいわよ、それくらい。王女様が見つかって、トランプ王国さえ蘇れば私の身体の一つや二つどうなった所で……」
「こら!まこぴー」
「わわ……」
少し怒ったような口調ででも、とても優しい感じで私の事は抱きしめる。
ふわっとしていて温かくて優しい感触。
「そんな、愛を無くした悲しい事言っちゃだめでしょ。」
「私はまだその王女様に会っていないけど、王女様ってとっても素敵な人だったんでしょ。」
「ええ、もちろんよ」
「そんな素敵な人が、まこぴーがボロボロになっても、自分さえ助かればなんて言う風に考えたりするの?」
「あり得ないわ、そんな事、あの人はいつだって誰よりも優しい人なのよ。」
王女様の事を言われたからか私は少しムキになって強めに言い返す。
「じゃあ、その人がそんなまこぴーの姿見たらきっと泣いちゃうよ。」
マナの言う通りだ。何を焦っているんだろう。私は
「それに、もしそんな事になったら私だって悲しくて泣いちゃうんだからね。」
そう言ってマナがより強くギュッと抱きしめてくれる。
そうだった……こっちの世界にきたばっかりの時とは違う。今はマナやみんながいるんだった。私ってば大切な事を忘れていた……
「分かった、ありがとう。私ってば大切な事を忘れていた……今はマナやみんながいるんだもんね」
「そういう事!」
「私これからは気を付けるようにする。私一人が無理に頑張るんじゃなくて、私を心配してくれている人や力になってくれる人がいるんだから」
「でもやっぱり、もう少しだけ頑張っていたい。そのためにもしかしたら力をかりるかもしれないけど……その…いいよね?」
「あはは、やっぱりまこぴーは頑張り屋さんだなー。でもまこぴがこんな風に頼ってくれるなんてキュンキュンだよー。」
そう言って、マナはより一層強く抱き着く
「あの……それはいいけどそろそろ離して欲しいんだけど……」
「だめだよー今日はまこぴーが大変だったんだから、まこぴー分を補給しないと」
「もう……」
そういいながらもまんざらでない私だった。
最終更新:2014年01月26日 17:37