「もしもの話」/そらまめ
「せつなって普段何考えてるの?」
改めて聞かれると分からないわね。
「よく空を見てるけど、何か見えてたりするの? あたしにもせつなと同じものが見えるかな?」
私そんなに空見てる事多かったかしら。無意識だったし、特に何も考えずぼーっとしてる事も多いから意味なんて無いのかもしれないわ。
「不思議だね。せつながうちに来てまだ一か月なのに、もうずっと前から一緒に暮らしてたような気がするよ」
そうね。私も、ラブの隣にいるのが当たり前になってきてるわ。
「ねえせつな。これからもずっと一緒にいようね? ずっと、何年先も一緒に」
…ラブ。私も出来ればずっと一緒にいたいけど、私はきっとあなたを置いて先にいってしまうと思うわ。ごめんなさい。
「せつな…どうしてそんな寂しそうな眼をするの? 一緒にいるよって、言ってはくれないんだね…」
ごめんなさい…
「せつなはいつもそうだよね。誰にも何も言わずに、全部一人でどうにかしようとするんだもん。この前だって気が付いたらいなくなってて、帰ってきたと思ったら傷だらけでさ…もう心臓止まるかと思った」
私もあの後のラブのお説教がすごすぎて死ぬかと思ったわ。
「あの傷だって、あたしの為だったんでしょ? せつななりに決着つけにいったんだよね。だから余計に頭にきちゃって。せつなにだけじゃなく、あたし自身に対しても。せつながあそこまで悩んでる事、気付けなかったから」
それは、気付かれないようにしていたからよ。ラブが自分を責める必要なんて全くないわ。
「でも、せつなは頑固だからもしあたしが間に入ってたら怒ったよね。顔面にパンチされてたかも」
私がラブを殴るわけ…ないわけではないけどそれは過去の事よね。今はそんな事しないし、仮にしてもラブ相手だと効果無さそう。
「そんなことないっていいたそうだけどこの前の夕飯の時に……まあ、この話はいっか。あー…いつのまにか暗い感じになっちゃったね」
そうね。
「気分変えよう! せつなーこたつの上にあるミカンとってー」
この体勢の私にそんな無茶言わないで
「ちぇっ、はいはい自分でとりますよ。せつなのケチんぼー」
……
「あれ? せつなこたつから出ちゃうの? 今ので機嫌悪くした? ごめんって。あーいかないでよせつなー」
ラブ、時計見なさい
「ん? 何せつな? って、ああ、いつもの散歩の時間だったのか。いってらっしゃい。曲がり角と車には気を付けるんだよー」
『にゃーん』
今までずっと無言だった黒猫は一言だけ鳴くと、背中を向けて歩いて行った。
最終更新:2014年02月18日 22:59