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めっちゃ好っきゃねん!/maple




わたし、星空みゆき 14才!
絵本が大好きな中学2年生!
勉強も運動もあんまり得意じゃないけど、優しいお父さんやお母さんと、大好きな友達に囲まれて毎日を楽しく過ごしています!
―――……そう、ほんとうに、ダイスキ なの。
最初はね、自分がこわくなったりもしたんだよ。
でもね、どんなにツライことがあっても、その子の笑顔を見られたら元気になれたの。
どんなに楽しかった1日でも、その子に会えなかったらちょっぴり悲しかったの。
これって、恋でしょう?
ピーターパンが好きなんてウソ、見破ってくれると思ってた。
でも、だあれもわたしのキモチに気づかない。
それは、ほっとして安心するような、少し苦しくて悲しくなるような、複雑なキモチです。

「あかねちゃーん! ごめんね~、遅くなっちゃった~」
「みゆき! ええで、こんなん遅刻に入らんわ! ウチの前のガッコじゃチャイムと同時が当たり前やったし、「5分遅れ行動上等!」やったしな」

にしし、っていたずらっこみたいに笑いながら、あかねちゃんは真っ白な歯を見せた。それがちょっぴりまぶしくて、わたしは思わず目を細めてしまうのです。
……友達の種類には、いろいろあると思います。
れいかちゃんとなおちゃんは幼なじみで、ふだんはあんまりそういうところを見せないけど、ふとした瞬間に「あ、昔からいっしょなんだな」ってわかるときがある。
わたしとやよいちゃんは、まんがと絵本で種類は違うけど、おんなじ本好きとして仲がいいし、最近ではやよいちゃんのロボッター好きが、わたしにも感染っちゃったみたい。
じゃあ、わたしとあかねちゃんは?
おんなじところは、たくさんあると思う。転校生なところとか、プリキュアをやってるところとか。
……って、プリキュアはみんないっしょだ……
つまり、わたしとあかねちゃんにはあんまり「おんなじ」がない。
なかったら仲良くなれないわけじゃないけど、あった方がうれしいんじゃないかなって思う。
だれだって話の合うひとと仲良くしたいだろうし、もっともっと仲良くなるためにも、わたしはあかねちゃんの理想のオンナノコになりたいのです!
だから今日はこうして「関西人」を教えてもらうためにデデデ デート! を! するのです!

「ほな行こかー」
「うん!」
「関西人はな、『うん』ちゃうで。『せやな!』か、『よっしゃ 行ったろか!』や!」
「あのう……それって、あかねちゃんだけじゃない?」
「そうなんかな?! や、ほら……ウチ、関西は関西でも大阪やし、大阪弁にも摂津とか和泉とかいろいろあんねんやんか! やから……みゆきの期待してはることにこたえられるかわからへん……」

そう言って、あかねちゃんは自信なさげに肩を落としてしまいました。わたしはキュキュウッと胸が苦しくなって、うれしくなります。ウルトラハッピーです!
だって、あかねちゃんがわたしのためだけに大阪について教えてくれるんです!

「わたしの期待してることはねー、あかねちゃんともっともっともーっと 仲良しさんになることだよ? だからね、こうやっておでかけしてくれるだけで、わたしはウルトラハッピーなんです」
「……みゆき ……おおきに。そんなこと言わはったら照れてまうやん……」

わたし、あかねちゃんがときどき使うこの言葉がすごく好き。
言いはる、言わはる、やりはる、行きはる……
やーらかなイメージがして、すっごくきれいなことばだと思う。関西の人ってみんなこうなのかなってあかねちゃんやれいかちゃんに聞いたら、ちゃうと思うで。違うと思いますよ。って返されちゃった。
関西って言っても、京都みたいにおしとやかなところもあれば、シカさんや大仏さまで有名な奈良はことばがあらいんだって。でもそれも個性のひとつで、ウチは好きやけどなって、あかねちゃんは笑ってた。だからわたしも、好きになるだろうなって思ったの。
だってね、わたし。
あかねちゃんが好きなものできらいなものなんて、ひとっつもないの!

「……うぅ~……ウルトラアンハッピーだよぅ~」
「えっ みゆき、ラジオ焼きらいやったん!? なんで先に言うてくれへんの!」
「だって~……タコヤキだと思ってたんだもん~~~ まさかウシさんのスジが入ってるなんて思わなくって~……」

あかねちゃんがおやつをかねてつれてきてくれたのは、いろいろなタコヤキを売っているお店。あんまりこのあたりじゃ食べられないものをたべさせてくれるって言うから、楽しみにしてたの。なのにぃ、

「えっ 牛スジ食べれへん!? こんなにウマイのになあ」
「だってだってだって~! きゅっきゅって言うしぃ、かみきれないんだもん~! あかねちゃん食べて~」
「しゃーないなあ……ほんまごめん。夕飯はウチのお好み焼き食わしたるから堪忍してや~」
「うん!」

やっぱりきらいなものはきらいです。
でも、あかねちゃんの優しさに触れられたから、やっぱりよかった。うれしかった。関西の人は義理人情に厚いからってあかねちゃんは言うけど、それって優しさとは違うのかな?
わたしのウルトラハッピーは、みんなの優しさだった。
あかねちゃんが今みたくわたしに優しくしてくれるのが、わたしのウルトラハッピーで、それって関西の義理人情とは違うのかな?
そう聞いたら、あかねちゃんはおんなじやで! って、きらきらした笑顔で言ってくれたっけ。つまり、関西にはウルトラハッピーがいっぱいで、あかねちゃんも、ウルトラハッピーなんだね?

「あはは ようわからへんけど、せやな。みゆきの言うとおりや!」

あかねちゃんの笑顔も、もちろんウルトラハッピーだけど、それ以上に、あかねちゃんといっしょにいるこの時間が、なによりもウルトラハッピーなんだ、って、わたしは思うのです!

◇◇◇

「たっだいまー」
「おう、あかね! 早よ手伝うて! オレ一人じゃ裁ききれへん!」
「父ちゃん、今日はムリやって言っておいたやろ! もうみゆきっちゅーダイジなお客さんがおんねん!」
「あかねちゃん、ずいぶんとご贔屓だねえ。妬いちゃうなあ」
「あはは、おーきに! でもいくら言ってくれはっても、今日は焼かへんで? もしウチの焼いたんが食べたいんなら、明日も来てや!」
「あかね! お客さんになんちゅーこと言うんや! ……ま、商売上手なとこは誉めなな」
「あっはっはっ おーきに!」
「ちぇー、仕方ない、明日も来るか~」
「おっちゃん、ありがとぉ! ……やないわ! お客さん、おーきに!」
「おっちゃんか! あかねちゃんもなかなか言うねえ!」
「ほんまごめん! えらいすんません! みゆきー、やってもーたーっ」

そう言いながら、この世が終わってしまったみたいな顔をするあかねちやん。わああ、ってさけんで、頭を抱えるフリをする。すぐに、ぷっとふきだして、お店にいたお客さんやあかねちゃんのお父さんとお母さんも笑い出した。いっつも、あかねちゃんの回りにはこういうふうに笑顔があふれてる。それはもちろん、わたしや、やよいちゃんや、なおちゃんや、れいかちゃんといるときもいっしょ。
のりつっこみとか、つっこみとか、トントン拍子で会話が進行するのは、あかねちゃんがいるから。つっこみも愛情やから許してなってあかねちゃんは言うけど、わたしはむしろありがたいくらい。
そこに笑いが混ざるのも、あかねちゃんがいるからなんだもん。
……わたしたち ううん、わたしのまんなかには、いつもあかねちゃんがいた。

「あかねちゃん、わたしにもお好み焼きください!」
「はいよ! まいどあり!」

ニカッと白い歯を見せて、あかねちゃんは笑う。やっぱりかっこいいなって思ったの。わたしは昔、はずかしがりやで、なかなかお友だちをつくれなくって、そんなわたしからしても、今のわたしからしても、あかねちゃんはまぶしくて、かっこいい。
ブライアンもお手紙に書いてたもんね。
Akane's smile is like a sun.
……だっけ? 英語はわかんないけど、ブライアンの言いたいことはよくわかる。だってあかねちゃんの笑顔は、本当に太陽みたいなんだもん!

「はい、みゆき専用・日野ちゃんスペシャル! おまちどぉ。――ん、にこにこしてどうしたん? なんかええことでもあったん?」
「んーん、なんでもない! ……ね、わたし専用ってどういう意味?」
「みゆきだけ特別に、ウチとお好み焼き食べる権利がついてんねん!」
「あははぁ、なにそれ! あかねちゃんがおなかすいただけでしょー」
「ばれたか」

にしし、って、ぜんぜん反省してない顔であかねちゃんはいすを引く。ガタン、と乾いた音を立てて、布の張ってある木製のいすはあかねちゃんのおしりを受け止めた。わたしはじっとそれを見ていて、食べへんの? ってあかねちゃんに言われるまでほかほかのお好み焼きに気づけなかった。お好み焼きと同時にきたあかねちゃんにばっかり目がいってて、存在に気づけなかったみたいです。

「いっ、いただきます……」
「ん。ウチも食ーべよ」
「ん~、おいしー! あげだま好きー」
「ちっちっち」
「?」

あかねちゃんは指を立てて左右にふりながら、ねこさんを呼ぶみたいに舌を鳴らした。

「あげだま、やのうて、天かすや」
「てんかす……? 食べ物なのに、かすなの?」
「……まあ、確かに違和感はあるやろな。でもウチにとったらあげだまなんて名前の方が違和感あるわあ。あげてある玉やろ? ……なんや微妙やない?」
「そうかなあ」

わたしはもちょもちょとお好み焼きを食べながらあかねちゃんをじっと見つめる。あかねちゃんはその視線に気づいているのかいないのか、なんにも言わずにもくもくとお好み焼きにヘラを立てていた。きれいに食べるなあと思って自分のお皿を見たら、ソースもマヨネーズも青のりもおかかも紅しょうがもぐちゃぐちゃになったお好み焼きのむざんな姿がよこたわってました。ごめんなさい。

「みゆき、どうしたん? ……もしかして青のりきらいやった?」
「う、ううん! ううん! きらいじゃないよ。好きだよ」



スキダヨ



自分で言ったのに、わたしのお顔はまっかっか。お耳まで熱くなってきて、すっごくはずかしい! あかねちゃんのことじゃないもん。青のりが、だもん。
必死にそうやって言いわけするけど、やっぱりどきどきして、くらくらする。

「……みゆき……」

へあっ
な、なにこれ……なんか、あかねちゃんの顔、近くない……?
ままままさかっ……キッ……

「青のり、ついてんで」
「……っあお、のり……?」
「なに、その顔! ――ははーん、さてはみゆき、ウチにキスされるとでも思ったんか!」
「なっ、なに言ってるの、あかねちゃん! わたしはぜんぜんっ」
「……キス、したろーか?」

!?
いま、あかねちゃん、なんて言いました……?

「みゆき……」

ふわあ……あかねちゃんの指細くてきれー……
ちょっと日に焼けた顔がキリッとしててかっこいいー……
意外とまつげ長いんだあ……
―――……って!
そうじゃなくって!

「っあかねちゃん! みんな見てるよ!? はーなーれーてーよぉーっ」

わたしがぐいぐい押し返したら、ぷっと吹き出す声がした。くすくすと笑っているのはあかねちゃん。周りのお客さんやあかねちゃんのお父さんも、わははははって大声を上げて笑ってる。むくれてるのはわたし一人だし、……

「みゆきってほんまによくも悪くも素直やなあ! キスなんかするわけないやん! いやー、笑かしてもろたわー」

ひどいです。
星空みゆき、14才――だいすきな人にからかわれました。
それも、こんなにいっぱいの人の前で!
あかねちゃんはいじわるみたいです。

「まあまあ、そう怒らんと! 笑われたって胸張りぃや! 少なくともそん人のこと笑顔にしたんやから! 生まれたときのこと思い出してみ。あんたも周りの人も笑っとったやろ」

ぱしぱしとあかねちゃんはわたしの肩を叩いてジュースを注いでくれた。
あ、なるほどなって納得しちゃうのは、わたしがあかねちゃんを好きだからかな? それとも、みんながそうなのかな? ……どっちにしても、なんだかちょっといいお話だったな。

「……にしても 歯に青のりつけときながらよう誤解するわ」
「ええっ 青のり?! やだやだあ、はずかしい~」

あかねちゃんはむにっとわたしのほっぺたをつまんで、手鏡をわたしてくれた。……あ、確かについてる。青のり。穴があったら入りたい……
だいすきなひとに青のり指摘されるわたしって……はああ……

「みゆき、ここで青のりとるのもあれやから上がってき。ちょうど食べ終わったみたいやし」
「いいの!?」
「もちろんや。おかんらに聞いて、もしお許しが出たら泊まっていきや。ウチ、今日はもうちょいみゆきと話したいねん」

星空みゆき、14才――きたきた、きました、ウルトラハッピー!
だって~、好きな人のおうちにお泊まりなんて~……することはひとつだけでしょう?! そうだよね、あかねちゃん!

◇◇◇

「あかねちゃん……わたしまだ今日はねたくないの……」
「ん……ウチもや」

ふたりでいっしょのおふとんをかぶって、ぬくぬくしてると、いつもよりもあかねちゃんが近く感じる。ギシ……ってきしんだベッドの音も、かぎなれないあかねちゃんのにおいも、ぜんぶ、ぜんぶ、特別だから。
あかねちゃんはこんなお部屋で起きるんだなあ。
あかねちゃんは眠るときにほっぺたをまくらにくっつけるんだなあ。
小さい発見がいっぱいできる。

「ごめんねあかねちゃん、わがまま言って」
「へーきやで」

ギシリ、ベッドが変な音を立てて、あかねちゃんは体を起こす。わたしがねたくないなんて言って甘えるから、……
あかねちゃんも、つきあってくれるんだって。

「……ね、あかねちゃん、今なに考えてる?」
「ん? 『明日の朝ごはんなんかなー』って」
「ひどい! わたしのことじゃないの?!」

……わ、あかねちゃんの体がぴったりくっついてて……緊張する……
でも なんだろう
すごく、安心して、あったかくて、心がほわほわするかんじ……

「えへへ あったかいねっ」
「せやな」

ふたりで頭からもうふをかぶって、夜のおしゃべり大会! やっぱり、だいすきな人とはずっとずっとしゃべっていたいもんね!
わたしの右肩と、あかねちゃんの左肩はぴったりくっついてる。そこから、好きって気持ちがあふれてしまわないか心配だけど、きっとあかねちゃんはそんな心配してなくて、ただ単純に、あったかいな、くらいしか思ってないんだろうな。
……それがほっとするように安心して、ちょっぴりさみしい。

「ねっねっ そういえば、関西弁だとふだんはずかしくて言えないことも素直に言えちゃうんでしょ」

わたしは今のさみしさをふりはらうように、わざと大きな声を出してみた。ちょっとびっくりしたようにあかねちゃんがこっちを見てきたから、すっごく至近距離で顔と顔がぶつかりそう。

「練習したいん? ほんなら試しになんか言うてみ」
「えっ わたし!? そ、そうだなあ……」



あかねちゃん! うち明日帰りとうないっ アンタがおらんとさみしいねん!



って、だめだよね そんな弱気なこと言っちゃ……
わたしたちはトモダチだし、たぶんふつうのトモダチならこんなにいっしょにいたいって思ったりしないんだろうし……
そう思ったわたしは、いっぱいいっぱい、スキってキモチをおしこめて、本当のウソをつきました。

「あかねちゃん 今日うちほんまめっちゃ楽しかったで! おおきにっ」

あかねちゃんみたいにすてきな笑顔になれているかわからないけど、せいいっぱいの笑顔で言いました。だけど苦虫をつぶしたみたいな顔で、いやだ、って即答されたの。がっかりです。

「……いややわ。みゆきが関西弁なんのものごっついややわー」

あらら、わたしの関西弁がいやだっただけみたい。――あかねちゃんはそう言ったけど、わたしは関西弁をステキだと思いました。
明るくて 前向きで
今のわたしたちにぴったりだなって
だってね、今はこんなに近くにいるのに、明日になったらまた別々のおうちに帰って、学校や放課後にしか会えなくなるんだよ? 本当はもっとずっといっしょにいたいのに……
だからせめて、言葉だけでも明るくいたいの。あなたがスキだって言えなくっても、笑っていたら、あかねちゃんも笑ってくれる。

「あかねちゃん、次いつ遊ぶか決めようよ! ねっ」
「はいはい みゆきはほんまに気が早いなあ」

……あ 関西の人の時間感覚って、長いのかも。ふいにわたしはそう思った。
京都でいっぱい見てきたから、わかる気がする。
わたしたちが生きてるよりずっとずっと長い時間を生きている街で、あかねちゃんはそういうところで育ったひとだ……
でも だって
次の約束でもなんでもいいから
あかねちゃんとつながるものがないと

「えへっ ほ、ほなまたな! 次の予定は電話で決めんで~! ほんなら、おやすみ……」



さみしくて



「……アホ。今のウチに次の予定なんか、聞いたらアカン。すぐ明日会いたいって 言いそうや……」
「……あ かね……ちゃん……?」
「……ホンマや。今まで全然気にしたことあらへんかったけど、関西弁て素直になれんなあ」
「あかねちゃん!」

びくって、あかねちゃんの体がふるえる。でもわたしはごめんねも言わないで、がっとあかねちゃんの肩をつかんだ。今しかない。言うなら今しかない。

「わたし、あかねちゃんが好きです!」
「―――……」
「……」
「……」

たっぷり30秒くらいおいてからかな。あかねちゃんが、ウチも好きやけど? って答えてくれたのは。でもね、あかねちゃんの言う「すき」と、わたしの言う「スキ」は、違うんだよ。
星空みゆき、14才――失恋カクゴで、あかねちゃんに向き合います。
やっぱり顔が近くって、暗闇の中ってこともあるんだろうけど、においや音に敏感になってるみたい。あかねちゃんの着てるパジャマのにおいや、あかねちゃんの呼吸する音が、やけに強く大きく感じる。

「――わたし 女の子が スキみたい……っ」
「へえ そうなん?」
「う、うん……」
「めずらしいなあ。そんな子、初めて見たわ。……ピーターパンが好きやって言うとったやん」
「え……あの……それだけ?」
「それだけ? って、どれだけやねん? なに、なんか他に言うてほしいことでも―――……」

あかねちゃんは、はっとしたように息をつまらせた。やっとわかってくれたのかな? わたしはドキドキ。あかねちゃんもきっとドキドキ。今この瞬間だけは、わたしたちふたりは確かに同じキモチだ。それだけで十分うれしくて、わたしはドキドキしながらニコニコしちゃう。

「え、まさか、ウソやん……」
「ウソやないで! ほんまにほんまにあかねちゃんが好きやねん!」
「……そ、そうなん……? それは えらい おーきに……」

あかねちゃんはわたしをたたいたりおしのけたりせずに、ただびっくりしたみたいに目をまんまるにして腰を抜かしていました。わたしでもあかねちゃんをこんなふうにできるんだってわかったらうれしくて、わたしは「ありがとう」ってつぶやいた。
これできらわれちゃったとしても、もうこうかいしない。だってやりたいことはやったし、あかねちゃんはこんなことで人を差別したりしないんだから!

「―――……なんや、みゆきがよけいウチに近いひとになってもうたなあ」
「――うん!」

ほら、ね。
やっぱりあかねちゃんは、わたしのだいすきなひと!
やからウチは あかねちゃんが、めっちゃ好っきゃねん!



おわり
最終更新:2014年05月03日 10:41