『桃園家の一日Ⅱ』/Mitchell&Carroll
いつもより強引なラブの接吻と抱擁。
そしていつもより感じてしまう自分。
初めてじゃないのに、まるで初めてのように感じる。
怒涛のように注がれるラブの愛で、体も心も、時間までも溶ける。
昼間お預けした反動からか、せつなのやわらかい二つの山は何度も噴火を繰り返した。
下流にある泉からは、欲望が溢れている。
「いけないんだ、せつな」
その欲望の糸がどこまで伸びるか、確かめるラブ。
「見て、せつな」
「やっ……」
ラブの指は天を差している。
せつなが決して逃げられないように、ラブはせつなの上に覆いかぶさり、
太ももを抱え込んで、突起と穴への侵入を繰り返す。
指先が、せつなのいちばん奥に当たる。愛おしい指を咥え込んで、離さない。
全身がそれそのものと化したせつな。
もう、どう呼吸すればいいのか知っている。どんな言葉を言えばいいのかも。
それは道具を使った占いではなく、本能が教えてくれる予言。
「一緒にいく、一緒にいく、ラブ!」
「せつなぁぁっ!!」
「ラブぅぅっ!!」
――いつから、こんなふうになったんだろう?
お風呂の時から?
夕方から?今朝から?
想いを告白した、あの時から?……違う。
ふたりが出会った、その時から――
今まで知らなかった自分を教え合った。
涙も唾液も何もかも、シーツのあちこちに染みとなって残っている。
「大事なものは、どうするんだっけ?せつな」
大事なものは、抱きしめる。それも出来るだけ体に多く触れるように。
初めて自分を強く抱きしめてくれた人が教えてくれたこと。
白いせつなの肌は、もうすっかり桃色に染まっていた。
終
最終更新:2014年07月12日 16:14