140文字SS:フレッシュプリキュア!【9】
1.ラブせつで『約束事項』/ねぎぼう
「そうそう、それでねー」
「あ、テスト期間中の電話は1日5分まで、よ」
「あ、そうだった!See you!」
「ええ、Good luck!」
会話に英語を入れるのも約束事項。
一番大きな約束事項、それは再びラビリンスに行くこと。
おじいちゃんの願いを胸に、ラブは再び英語のノートを広げた。
2.ラブせつで『絶対絶命』/ねぎぼう
「お前に何がわかる」
お役にたてぬまま時が過ぎる苛立ち、任務を果たせなかった罪悪感などお前にはわかるまい。
「やり残した事を終わらせてくる」
どのみち絶対絶命は避けられない。
それでもこのまま座して寿命が尽きるのを待つ位なら……
お前の事だ、あのまま嘆いてばかりいるわけではなかろう。
3.ラブせつで【 触れた指先 】/ねぎぼう
額に触れた指先からも伝わるひどい熱。
「ラブは風邪がひどくて、ちょっと無理だわ」
「それなら、せつなも今日はついててあげたら?」
「そうね……」
申し訳なさげなせつなの手をとる。
「行っておいで」
この世界での思い出を少しでも多くという願い。
ありがとうとごめんなさいを込めてその手を握る。
4.ラブせつで『君という名の』/ねぎぼう
「幹部は3人いた筈だけど?」
「それが……」
クラインから聞かされた『予定外』の事実。
「イース君という名の知った幹部がまさか敵になっているとはな」
寿命が尽きる直前のモニター画像。
「敵は泣いているな。最後に仕事はしたのか」
キュアピーチの涙の意味などノーザにはわかるべくもなかった。
5.ラブせつで『愛したかった』/ねぎぼう
かつて4人で行ったCDショップ。
試聴コーナーの空きブースが生憎一つしかなく、二人で一つのヘッドホンを共有。
“♪会いたかった……”
懐かしの歌にラブがそっとハモる、ささやかな悪戯。
「♪愛したかった……」
せつなは消えそうなくらい小さな声で
「今、愛して」
ヘッドホン越しに頬を寄せあう。
6.ラブせつで『距離のつかみ方』/ねぎぼう
占い業で必要になるのが対人スキルだというので、書棚にあったこの世界の心理学の本を読む。
「『距離のつかみ方』パーソナルスペースとは……、か」
成る程、戦闘の時に間合いを詰めていくのと同じだな。
所詮この世界の人間とて雑作ない。
――
「……覚えているかしら?」
「わはぁ~っ」
なんて子!?
7.ラブせつで『甘えてよ』/ねぎぼう
「いつも自分を抑えて無理するから。少しはアタシも信じて、甘えてよね」
「そうね、美希」
「そうだよ、せつな。あたしも美希たんに甘えちゃおうかな~」
「こら、ラブ。アンタが調子に乗るんじゃないの!」
「ラブちゃんはせつなちゃんに甘えてなぁい?」
「へ?へへ……」
「せつなちゃん、顔真っ赤」
8.ラブせつで【 寝顔を見てる間に 】/ねぎぼう
ふと目を醒ましたラブが体を起こす。
今日来たばかりのせつなはラブの部屋で休むことになり、今はラブのベッドで眠っている。
眠れぬ日々の末にたどり着いたこの居場所での安らかな寝顔。
暫く見ていたいとは思ったが、眠れぬ日々を過ごしたのはラブも同じ。
寝顔を見てる間に安堵の睡魔がやって来た。
9.ラブせつで『いえない一言』/ねぎぼう
♪~
携帯電話に着信した一本のメール。
『ラブ、お久しぶり』
添付ファイルには花で溢れた農地の風景、公園で子供たちがダンスを踊る風景……
最後の写真を開くと、祝福の輪の中ではにかむとびきり綺麗なせつな。
(本当はずっと……)
いえない一言を心にしまいこんだまま、打つ返信。
『おめでとう!』
10.ラブせつで『噂の二人』/ねぎぼう
「噂の二人?そんなのないない」
由美からの追及を否定するラブ。
「大輔とは、友達だよ」
――
その夜、ベランダにたたずむ二人。
「大輔とはやっぱり似てないよ。あんなに真直ぐになれなかった」
「ラブはいつも真直ぐだわ」
「あたし、自分に嘘ついてた。満足だって、せつなとは友達でも……」
「ラブ!?」
最終更新:2014年10月19日 21:39