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Tears of the clover:episode.2


小さな頃から、いつもふたりを追いかけていた気がする。
ラブちゃんと美希ちゃん。


私にとって、ふたりは憧れのひとだ。
全くタイプは違うけど、ふたりはいつも私を守ってくれる王子様みたいな存在だった。


けれどいつの頃からか、ラブちゃんにはせつなちゃんという親友が出来て、親友以上の関係になって…。


そんなふたりの姿に触発された訳じゃないけれど、美希ちゃんと私はふたりで会う機会が自然に増えて、いつのまにか私は美希ちゃんに恋心を抱くようになっていた。


先月くらいだろうか。
私は自分の気持ちを、恋の先輩としてラブちゃんに相談してみたんだけれど、その頃くらいから少しずつ、ラブちゃんの態度がおかしくなっていった。


せつなちゃんと付き合い出してからぱったりと途絶えていたメールが増え、内容は「恋愛相談に乗るから会おう」というもの。
実際に会えば、美希ちゃんの話には上の空で、紅潮した頬で、穴が開きそうなほど私ばかり見つめる。


ラブちゃん、ヘンだよ。
ラブちゃんはせつなちゃんが好きなんだよね?
私は美希ちゃんが好き。
好きなはず。
なのに。私もヘンになってきちゃったみたい…


ラブちゃんは私と会っている時には、せつなちゃんの話はしない。
逆に、私は美希ちゃんの話ばかりする。
ラブちゃんが何か言い出しそうで怖いから、聞いていなくても話しつづける。


美希ちゃんって大人っぽいわよね、憧れちゃう。
美希ちゃんって香水つけてていい匂いがする、素敵だなぁ。
美希ちゃんが…
美希ちゃんが…


そんな私のくちびるは、突如ラブちゃんのくちびるに塞がれた。
抵抗も抗議もしなかった。
いつかはこうなるだろうと、何となくわかっていた。
むしろ、こうなることを心のどこかで望んでいた。


嬉しいのに、何故だか哀しい。
私はラブちゃんが好き。例えラブちゃんが誰を好きでも。
瞳を閉じると、ぽろり、と一粒の涙がこぼれた。



最終更新:2013年02月12日 14:04