140文字SS:フレッシュプリキュア!【21】
1.ラブせつで【 ひとめぼれ 】/ねぎぼう
「ひとめぼれだよぉ」
ラブは黒い仔猫を飼い始めた。
ちょっときまぐれで、仔猫ながら時に気位の高さを見せる。
それはあの子にどこか似ていた。
敵として何度も戦った。
やっと解りあえたと思った矢先に散った。
せつなの中のあの子を何度も否定した……今なら呼べそうな気がする。
「おいで、イース」
2.ラブせつで『君の最期に』/ねぎぼう
執心していた敵を倒すこと、
それが君の「やり残したこと」ではなかったのかい?
なのに敵を倒さないまま、
やり残したことを終えたような顔をしていたね。
任務を果たせなかったということでしかないのに。
植物を手にとろうとして時間が来た時の無念な顔をといい、
君の最期には解せないことが多いよ。
※ピーチVSイースの対決に対するサウラーの認識。
3.イースはキュアピーチに切なげに目を細め言いました。『もう、十分幸せになれた。』/ねぎぼう
「時間は……近いな」
胸の赤いダイヤの光が弱まっていきます。
イースはキュアピーチに切なげに目を細め言いました。
「もう、十分幸せになれた。お前がうるさいくらいくれたからな」
「そんな、貴女はもっと幸せになれるんだよ!まだ、やり直せるよ」
「ふふっ、そんな前向きなお前が……羨ましかった」
4.ラブせつで『幸せになれなくてもいい』/ねぎぼう
私の記憶はね、この街で仲間に、お父さん、お母さんに、
そしてラブにもらった思い出ででいっぱいなの。
だから、もうこれ以上幸せになれなくてもいい。
アカルン、私がゲージを壊したらシフォンにお願いを伝えて。
ラブから、この街の皆から私の記憶を消して、と。
私はゲージとともに消える、永久に。
5.ラブせつで『何を今更、』/ねぎぼう
夜のベランダにいるのはラブと……。
「ウエスターが『帰って来い、イース』って言うたびに何を今更、って思っていたわ。
でも、私の方こそ今更この姿でラビリンスに帰ってもいいのかしら?」
「ううん、心配しなくても大丈夫だよ。貴女は貴女だから。
あたしの、みんなの大好きなせつなで……イース」
6.ラブせつで【 明日からは 】/ねぎぼう
せつなの前では絶対に泣かない、だから……
「行ってらっしゃい!またね……バイバイ……」
ずうっと、笑って見送ったの。
せつなが何度振り返っても悲しくならないように。
でも、もう見えないよね。
バタン!
「うっ、ううっ……」
「ラブ、いいよ。もう」
――
大丈夫だよ。明日からはもう泣かないから。
7.せつなとラブ=『アンダンテ』+「これはお守り」/ねぎぼう
重要な議決のときには、決まってイースの手首にピンクのブレスレット。
議場を後にして若い議員と歩く。
「イースさん、それはなんですか?」
「これはお守りよ」
「貴女は……強いのにどうして?」
「議決は時にシビアなものになる。
それでも誰も傷つけない、誓いの色。
大好きな人の受け売りだけどね」
8.ラブせつで『最初から最後まで』/ねぎぼう
「イースに戻ってしまって……皆がいなくなるのが怖かったんだ。
だから、もうイースじゃないって……ずっとせつなでいようって」
そんなイースの手をラブは力を込めて握る。
「今はこのままでいいよ。だって……貴女だから!」
最初から最後まで、そしてこれからも、イースで、せつなで、大好きな人。
9.ラブせつで『おいていかないで』/ねぎぼう
晴れやかな笑顔で、
「せつな、大好きだよ」
「私もラブのこと……」
一転表情が曇り、
「でも……ごめんね」
ラブは少年のような影に駆け寄ると、そのまま遠くに消えていく。
「ラブ、おいていかないで!お願いだから……」
――
また同じ夢を見てしまった。
「いなくなること」がより先鋭的になっていく。
10.ラブせつで【スキンシップじゃ足りない / 最後まで】/ねぎぼう
友達のままでいい、そう思っていたかった。
でももう抑えられない。
「せつなぁ、もうスキンシップじゃ足りないよ!
このままじゃあたし、せつなのこと……」
大好きなせつなを最後まで自分の欲になど染めたくなかった。
「ラブの……馬鹿!
どして……もっと早く来てくれなかったの?
もう……手遅れよ」
最終更新:2015年02月05日 20:28