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夏希◆JIBDaXNP.gの140文字SS【4】


1.【キュアエコー、プリキュア教科書に載る⑪】/夏希◆JIBDaXNP.g


その子を送った帰り道、あゆみはあの日のことを話す。
「迷子が泣くのは家に帰れないだけじゃなくて、一人きりが寂しくて、世界と切り離された気がするからなの」
「それ俺もわかるよ。妖精学校でずっと一人ぼっちだったからな」
「僕も……」
グレルとエンエンが頷く。みんな似た者同士だった。


2.【キュアエコー、プリキュア教科書に載る⑫】/夏希◆JIBDaXNP.g


「一人ぼっちだったあゆみと、友達の居なかった俺とエンエン。道を誤りそうになった、迷子だった俺たち」
「普通の子かもしれない。落ちこぼれかもしれない。けど、僕達はもう一人じゃない」
「今は頼りないけど、見守っていてください。みんなの想いを守るために、心を一つにして私たちは戦います」


3.【キュアエコー、プリキュア教科書に載る⑬】/夏希◆JIBDaXNP.g


「で、何と戦うんだよ」
「もう、それは言わないの」
 あれから遅くまでパトロールして、またお母さんに叱られた。
「まあ、街が平和なのはいいことだよ」
 パジャマに着替えたあゆみが、グレルとエンエンと一緒に布団に潜り込む。
 窓の隙間から入る夜風に、書き直したレポートが揺れていた。


4.【「つっ、ついていけない……」(世代間ギャップにタジタジな美希たん)】/夏希◆JIBDaXNP.g


美希「待ちなさい、あなたはそれでもプリキュアなの」
きらら「誰だっけ?」
美希「このっ、先輩の読者モデルよ」
きらら「あ~雑誌の隅でたまに出てる人ね。それで?」
美希「くっ……あなたが戦わなければまた誰かが襲われるのよ?」
きらら「別にあたしのせいじゃないし。邪魔したら倒すけど」


5.【「私、この人苦手です!」(似ているのは名前だけ?)】/夏希◆JIBDaXNP.g


うらら「本当にプリキュアしないんですか?」
きらら「だって忙しいもの。面白そうだけど、夢を叶えるためには一人の方が都合がいいわ」
うらら「その気持ちわかります! 私もそう思ってました。だけどのぞみさんと出会って変われたんです」
きらら「それであなたは売れてたの?」
うらら「……」


6.【何もかも無くなればいいのに】/夏希◆JIBDaXNP.g


「スイッチオーバー」

聞き捨てならないキーワード。
声の主は男の子。
ラビリンスの幹部になって学校を壊してやりたかったと、胸の内を明かす。

仕事が忙しくて、健在なのに会えない両親。
孤独な子には授業参観は苦痛で……。

せつなの囁く魔法の言葉で、その子の顔に笑みが戻る。
今度は自分の番だから――


7.【スイッチオーバー・ビートアップ】/夏希◆JIBDaXNP.g


「ねえ、ラブ。これって」

せつなが偶然見つけた一枚の画像。

「イースとパッションが混じってる?」
「ええ、誰かの悪戯かしら……」
「そうかなぁ、イースが好きなのかも?」
「そんなの変よ!」
「だって、イースって罪じゃなくて、女の子の名前だもの」

人を悪い所から好きになる、それはきっと愛だから。


8.【名残雪】/夏希◆JIBDaXNP.g


春風に乗せられて桜の花が空に舞う。
名残雪。ふと、そんな表現が浮かんだ。

「樹の上では桃色なのに、散ると雪のように白いのね」

黒髪の少女は、小さく囁くと両手を広げた。
雪より眩しい銀の髪が風になびく。

「ごめん、やっぱいい」

隣の少女に抱き竦められる。

「綺麗だけど、雪のように消えそうだもの」


9.「解けない魔法」/夏希◆JIBDaXNP.g


「午前零時の鐘で魔法は解けてしまうの」
「それでどうなったの?」
はーちゃんが絵本の続きを催促する。

「ナシマホウ界の魔法も長くは続かないのね」
とリコがつぶやいた。
みらいは首を振ってラストを読みあげる。

愛の魔法は永久に解けない。
少女と王子が結ばれたように。
みらいとリコが共に在るように。
最終更新:2016年05月21日 18:16