アットウィキロゴ

一六◆6/pMjwqUTkgの140文字SS【2】


1.ラブせつで『嘘、だったりして』/一六◆6/pMjwqUTk


「せつな」
「ん?」
「せつな」
「なぁに?」
声も表情も全て嬉しそう。
私と暮らせて夢みたい?私こそ幸せ過ぎて現実感無いわ。
「せつなぁ!返事して」
「ずっとしてるじゃない」
(嘘、だったりして)
わざと心の中で呟いて思わず笑った。
ラブの嘘なんてこの現実よりずっとありえない――そう思える自分に。


2.ラブせつで『もう一度、恋をしよう』/一六◆6/pMjwqUTk


映画のタイトルは『もう一度、恋をしよう』。
見終わってラブが一言。
「あたしももう一度、恋したいな」
瞬時に胸の中が凍り付き、声が出ない。
俯く頭の上でラブの声がする。
「だからさぁ。今日これから、デートしよ?」
「……え?」
そっと目を上げると、私に負けず劣らず真っ赤な顔が、ニコリと笑った。


3.フレッシュで「敬老の日」/一六◆6/pMjwqUTk


「何だい、敬老の日だって?年寄り扱いはよしとくれよ」
眼鏡の奥から鋭く睨まれて、幼い兄妹が俯く。
「それであんた達、何が欲しいんだい?」
「僕らのお祖母ちゃんが、ここの水飴が懐かしいって言ってたから……」
誰も気付かなかったけど、しかめ面が僅かに緩んだ。
「ふん……あと二つ持ってくかい?」


4.あゆみ&せつな「明日はコロッケよね?」/一六◆6/pMjwqUTk


「明日はコロッケよね?お母さん」
買い物に行く途中で、私の顔を見上げる紅い瞳。
明日は遅番で娘たちが夕食当番。メニューはせっちゃんの得意料理だ。
「ええ、楽しみにしてるわ」
頬を染めてはにかんだように微笑む彼女は本当に嬉しそうで――思わず心が揺らぐ。
今日はピーマン、買うのやめようかしら。


5.ラブせつで『迷子のお知らせ』/一六◆6/pMjwqUTk


「迷子って、家族とはぐれたってことよね?」
館内放送にせつなが呟く。
「ラブ、探すわよ!」
「わ、せつな待って!」
その時子供を呼ぶ声と、ママ~!という泣き声が。
放送で言ってた服装の子が、お母さんに抱きしめられてる。
「良かった」
ホッと息をつくせつなの細い肩を、あたしもギュッと抱きしめた。


6.ラブせつで【熱いカラダを… / 可愛い声が聴きたい】/一六◆6/pMjwqUTk


レッスンの後、汗びっしょりの熱いカラダをタオルで拭っていると……。
「ひゃぁっ!何するの、ラブ!」
「えへへ~。せつなの可愛い声が聴きたかったの」
もうっ!人の首筋にいきなり冷たいペットボトル押し付けるなんて!
「ひゃっ!ぎゃっ!せつな待って!」
今度は私がラブの可愛い悲鳴を聴いてあげる。


7.なぎさ&ほのか&ひかり 「ありえない」/一六◆6/pMjwqUTk


「なぎささん「ありえない」連発ですね、メップルが帰って来てから」
ひかりの言葉にほのかも微笑む。
「「ありえない」と「ありがとう」は元は似たような意味なの。
あんな言い方してるけど、なぎさって照れ屋だから」
「何言ってんの?ほのか!ありえない……絶対ありえなーい!」
なぎさの絶叫が響いた。


8.満&薫 「どうでもいいわ」/一六◆6/pMjwqUTk


「ねえ薫。咲と舞が、夏休みの計画を話してたわ」
「なんて?」
「咲は、みんなで海に行って瓢箪岩に登りたいって。舞は、みんなで花火というものを見に行きたいって。とっても綺麗なんですって。ねえ、薫はどっちがいい?」
「どっちも……コホン。どうでもいいわ」
「ふふっ、そうね。どっちもいいわね」


9.一輪の花/一六◆6/pMjwqUTk


「ええええりか落ち着いて下さい!」
「つぼみこそ慌て過ぎ!あ~今どーなってんのぉ!」
「いちゅき~、そんなに力いれたら痛いでしゅ」
「ご、ごめんポプリ」
「みんな、こんな時こそ平常心よ」
「ゆりちゃんも歩き回ってないで座ってね」

長い祈りの時を経て生まれた一輪の花――花咲ふたば。


10.ハミィ&エレン 「ハミィはただの猫ニャ」/一六◆6/pMjwqUTk


「にゃーにゃー、ハミィはただの猫ニャ」
「違う!コイツ喋れるぞ!」
子猫を取り囲む少年たちに、立ちはだかる少女。
「ええ、ただの猫じゃないわ。私の大事な大事な親友よ!」
少年たちが後ずさったのは、エレンの剣幕に恐れをなして?
それとも真っ赤に染まった彼女の顔に、毒気を抜かれてしまったから?
最終更新:2015年02月04日 01:02