ア行
アーシェの果実
霊樹の森に自生しているつる植物の果実。
外見は痛々しい赤色の洋ナシに酷似しており、果肉の色は赤と黄色のまだら模様。
その禍々しい見た目の通り強力な毒を持っており、食べた者は全身を強い痛みに襲われる。
野生動物にもこの植物は酷く忌避されており、虫一匹いない場所にはこの果実が自生している可能性が高い。
種ですらも匂いが残っているのか獣を避ける効果を持っているので、危険な動物がいる場所に行く時の動物除けとして広く知られている。
森の住民が矢に塗る毒として用いているとも言われるが……真相は謎である。
もし万が一に食べてしまった場合は凄まじい辛みが舌に走る、飲み込む前に吐き出してしまおう。
ヴェリタの果実
霊樹の森に自生している針葉樹系の果実。
外見は手のひらサイズの大きな胡桃に酷似しており、果肉の色は水色で硬い。
一粒噛めば満腹になり、十分な栄養を取れると言われており、探検家などの食事に軽さを求める者たちに一定の需要がある。
一時期は食糧問題を解決する救世主と謳われたが、食べ続けると慢性的な下痢が発生することが研究で判明し、現在はそう評価されることはない。
無味無臭であり食べることへの喜びはない、完全な栄養食である。
エスタンシアの崩壊
望郷の都と呼ばれた都市エスタンシアが、主神と英雄の戦いによって壊滅した事件。
迅速な情報伝達のお陰で避難していた者も居るが、それでも尚多数の人間が死亡した。
人間にとっては忌むべき巨大な犠牲を表す歴史であり、神々にとっては英雄の力を再確認した史実。
どちらにしても、強者同士の戦いで最も傷付く場所は何処か、それを皆に知らしめた事件であった。
カ行
サ行
終末都市カルヴァリー
「何も永遠の別れってわけじゃない、ちょっと世界が変わるだけさ」
━━━━F.V.ハリソン 著 『英雄の道』より抜粋
この世界とは別の次元に存在する一つの都市。
生者は例え主神ですらも入る事が出来ず、死して初めてこの土地に立ち入る資格が生じる。
その様は正しく死者の楽園、種族の楔から逃れた者達が転生迄の時を過ごす平和な世界。
神と人間という不可避の枠組みから外れたこの世界は、ある種理想の都市と言えるのかもしれない。
二度目の死は存在しないが、罪を犯したものは上位の存在より消滅の罰を受けるだろう。
非存在による永遠の闇を味わいたいのであれば踏み込んでみると良い、取り返しは付かないけれど。
忘るるなかれ、確かにこの世界は死者の存在を許すが、生者と死者の接触は赦されない。
都市の中央に位置する「現界の鏡」なる湖を覗き込めば、きっと生者の世界が見えるだろう。
それ以上の接触は、望むべからざる行動だ。
タ行
ナ行
ナクルスの惨劇
曾て神々の降臨する神聖都市として名を馳せたナクルス。
戦争が始まった途端、神々を敵視していた人類が雪崩れ込み信者諸共神を惨殺した。
その結果として人類と神との溝を更に深める事となり、一部の信徒達を人類の敵に回してしまった。
廃都と化した今でも怨嗟が渦巻いており、月の無い夜には死者達の呻きが聞こえるという。
ハ行
望郷の都
今は亡き都市エスタンシアの別名。
元々エスタンシアは自らの故郷を離れ人間に混じって暮らしたいと願う亜人達が、人里に慣れるための場所。
其処を訪れた亜人は皆、第一の都市たる
ケラス・ノヴァに憧れ、また自らの故郷を回顧する。
その亜人達の心情からとある英雄によって名付けられた、歴史ある名前である。
マ行
夢迷の都(むめいのみやこ)
それは霧と共に突如現れ突如消えゆく幻想的な都だと伝えられる。
都は東洋の建物が多く見られ、人外が住まう場所である。
都を散策している間に霧が晴れてしまえば外に出る手段が失われ、再び霧が立ちこめるその時まで都の外で出る事は叶わない。
一説ではその夢迷の都自体が意思を持つ魔物であり、迷い込んだ者達を食べて居るのではないかと噂されている。
盲目の時計職人(The Blind Watchmaker)
━━━━私は微睡の中で其の化物の姿を見た。
其の化物は馬鹿でかゐ歯車と時計の針が出鱈目に組み合わさってをり、薄桃色の何かが其の中で生々しく脈打ってゐる。
ぬら〃と輝く其の何かの上には幾つもの亀裂が刻まれてをり、私には何故だか其れが「目」だと直ぐに知れた。
宇宙よりも遥か巨大な身体を規則的に揺らす其れを見て、私は何か言ゐようの無ゐ恐怖を覚えた。
この夢の中の化物には無闇に触れてはならぬ、人間は愚か神ですらも此処に足を踏み入れてはならぬ。
この盲目の時計職人を目覚めさせてはならぬ。
━━━━八重 博爾 著 「無聊」より抜粋。
ケラス・ノヴァより、
エデンより更に先、正しく超常の中に存在する一つの概念。
それは神でも人間でもない、現世の常識では如何様にも表せない存在。
何を思うでも何をするでもなく、ただ世界の歯車を回し、戯れに時を齎す存在である。
時の流れも世界の存在も、全てはこの盲目の存在の手にあるとされるが、その正体が何なのか、そもそも実在するかすらも不明。
何せ主神や英雄程の力のあるものですら、その存在を知覚することは敵わないのだから。
少なくとも、その盲目の目が覚めた時、この世界は停止する。
唯一その事実だけは、この世界の全ての存在の本能に刻み込まれた「滅びへの恐怖」として、確実にこの世に存在するだろう。
※名前以上の使用を禁ずる
ヤ行
幽幻の雫
とある霊樹より滴るとされる雫。
その雫を口に含むと忽ち眠気に襲われ以後は長い眠りにつく事となる。
夢の中では対象者は常に幸福な夢を見続ける事となり一切の不安も憂いも無い世界を生き続ける。
これは夢の中である事は自覚しているので、目を覚ます方法はただ一つ。自ら目覚める事だ。
辛く苦しい現実で生きる事にこそ価値があると知った者のみがその呪縛から解き放たれるのだ。
ラ行
リリンの果実
霊樹の森に自生している広葉樹系の果実。
外見は橙色の林檎に酷似しており、果肉の色は白く程よい柔らかさを持つ。
果汁に滋養をつけ、自然治癒力を高める効能があり、経口摂取をしても患部に擦り込んでも扱える便利な品物。
その効能を生かしての汎用の治療薬や、栄養食としての加工が盛んである。
香りは仄かに甘いが、味は度し難いと専らの噂、最近は直接食べる者は殆ど居らず、加工品がよく出回っているようだ。
ワ行
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最終更新:2016年06月13日 18:39