愛と欲望の触手騒動

奈々の年、九の月、一の週に勃発した、魔法生物の大発生、及び学園内における戦闘・混乱事件。
経緯を話せば長くなるが、省略すると「淫獣・モルボル・大暴れ」、わずか三秒で説明できる。

事件発生は深夜。男子生徒の一人が「夜食持ってきたぞ」と黄色い缶詰を寮に持って来たところ、中身はなぜかモルボル。
計7体のモルボルは驚愕する男子生徒たちを振り切って逃走。同時に放送部による警報が発令。危険を察した女子生徒たちは、すぐさま女子寮に多重結界を張って篭城する。

この事件がただの掃討戦にならず、混沌とした大騒動へと発展していった最大の理由は、発生したのがよりにもよって

 触 手

生物モルボルであったこと、その一点に尽きる。

女子生徒の避難が完了した直後、ある男子生徒が何を思ったか、全魔力を消費してモルボルに対し強化魔法をかける。
それを見た男子生徒が数人、「俺も俺も」と賛同。結果、7体中3体のモルボルが<グレート>化し、モルボル4、<グレート>1体が結界を突破。女子寮に突入。ここから事態は混沌化する。

モルボルを強化した男子生徒三名は魔法戦術科の臨時講師タカマチ教授により拘束され、女子は怒り狂い、ルヒオラは逃げ遅れ、ユーノがキレて暴れまわる。男子はドサクサに紛れて女子寮へと潜入し、ルヒィやアンを守ろうと、実に輝いた目をしながら彼女らの元に疾走し、おまけに学園サイドは全く手を出さない。
生徒たちは指揮系統がないまま各々別個にモルボルと交戦。結果的に戦闘は長引き、夜明け前にようやっと収束する。

最終的には、倒されたモルボルが合体したファイナルモルボルゾンビとその汚染を、アルコールランプの燃料で酔っ払ったルヒオラの召還魔術、ニーサン教授の魔方陣による浄化作用が食い止め、欲望にまみれたモルボル騒動終了。完膚なきまでに破壊された学生寮は学園長の魔法で修復され、翌日には何事もなかったように授業が再開された。

結局発動しなかったゾロ目魔法バーニング・ダーク・フレイム・オブ・ディッセンバー、打たれるだけ打たれて使われなかった熱冷めぬ槍、守る会に守られ最後まで熟睡していたエル君、結局顔すら出さなかった会長リア、一人だけ頑丈なシェルターに隠れていたマユラなど、語るべきエピソードが多くある。

個人的見所はユーノ全力のギガンティック・ボルケインと、トランスの登場、ニーサン教授とどめの分解魔方陣。

缶詰から現れたというあまりに突発的なモルボルの発生、学園全体を揺るがす騒動であったにも関わらず、教授陣の動きが少なかったこと、等から、今回の事件は学園側が緊急時の生徒の動向を見守るための計略だったのではないかという噂が流れている。

ちなみにモルボルは小型化・改良されてノーヴの大庭園に植えられた。


参考資料「魔法学園04 その7」「魔法学園04 その8」(学園大図書館・資料閲覧室)

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最終更新:2007年10月09日 01:03
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