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@harukimurakami_ - (2010/11/03 (水) 11:51:18) のソース

僕は個人的には、1)愚痴をできるだけ言わない。 2)好きなことをただ一生懸命やる。3)お腹の肉をなるべくつけない。4)新しい音楽を積極的に聴く。というようなことを日々心がけております。

小説に関しても、他のことに関してもそうだけど、「誤解の総体が本当の理解なんだ」と僕は考えるようになりました。

人生の限られた時間を節約して使うために、自分に興味のあることと、自分に興味のないこととを、はっきり分別する傾向が僕には強くあります。

自分が何を求めているかは、あくまで自分で決めることです。自分の心に耳を澄ませることがいちばん大事なのです。僕はそう思います。

人間にとって大事なのはむしろ、言葉にならない「何か」をそのままじっと抱え続けられる心の強さと魂の深さを獲得することではないか、と僕は考えています。

僕は20代のころはとにかく生きることに必死で、借金を抱え、限界ある能力を抱え、ばたばたとあたふたと、せわしなく日々を送っていて、ふと気がついていたら作家になっていた

その時期、僕は疲労し混乱し、女房は体を壊していた。文章を書こうという気持ちが湧いてこなかった。(中略)自分の文章が書けないときでも、翻訳はできる。他人の小説をこつこつと翻訳することは、僕とっては一種の治療行為であると言ってもいい。それが僕が翻訳する理由のひとつである。「遠い太鼓」

お金で買うことのできるもっとも素晴らしいものは、時間と自由である、というのが僕の昔から変わらない信念です。時間と自由があれば、雑事に邪魔されることなく、集中して次の小説を執筆することができます。もちろんお金がなくても、ある程度、時間と自由を手に入れることはできます。

孤独は酸となって人をむしばむ。

深くて暗い井戸の底に一人でじっと座っているような時期がないと、人生に深みと広がりが出てこないような気がします。

でも優れた本を読んだり、良い音楽を聴いたり、面白い映画を見たりすると、そのあいだちょっとほっとすることができます。あとになってもその記憶や感触が残っていて、それで心を温めることもできます。

時間にしか解決できないことが、世界にはけっこうたくさんあります。そして僕はそういうものごとをいちばん信頼したいです。

コレクション(心を注ぐ対象)にとって問題は数じゃないんだということです。大事なのはあなたがどれくらいそれらを理解し愛しているかであり、それらの記憶がどれくらいあなたの中に鮮かに留まっているかだ。それがコミュニケーションというものの本来の意味だろう、そう愚考します。

本を読むことは、心の貯金をするようなものです。

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