気持ち良くなれない娼館

1話 気持ち良くなれない娼館

娼館は来客に娼婦や男娼が性的サービスを提供する大人の娯楽施設なのだが、
今は殺し合い、従業員も客もいない。
派手な壁紙のラブホテルのような客室内で、女盗賊アゼイリアは目を覚ました。

「殺し合いなんてしたくないよ……」

11歳の時に戦災孤児となって以来、生きるために盗賊稼業に身をやつしていた。
だが殺人だけは犯さないと心に決めていた。
無論盗みが良いと言う訳では無いがそれだけは彼女は心に決めていた。
デイパックを漁り支給品を確かめる。
ランダム支給品はどこにでもあるような金槌だった。

「護身用の武器ぐらいは欲しいからね……」

金槌を装備するアゼイリア。

「これからどうしよう、うーん……私の他に乗ってない人いるかな……」

自分と同じく殺し合いに乗っていない参加者がいるなら、結託してこの殺し合いから脱出する手段を模索出来ないか、
と、アゼイリアは考える。
特に首にはめられた首輪。
無理に外そうとしたり逃げようとしたりすれば爆発するこの首輪を何とかして外す必要があるだろう。
機械に詳しい人がいれば何とかしてくれるかもしれない。

「とにかくこの……娼館? 中を見てみよう」

娼館内を探索するべくアゼイリアは客室の出入口へと向かう。


娼館従業員寮の一室で、狐獣人の青年、二宮嘉光は室内で見つけた玩具で遊んでいた。

「はぁ、はぁ……アオオォオ……」

下半身を丸出しにし尻に極太の玩具を何度も出したり入れたり。
ぐちゅぐちゅと淫らな音が響く。

「あぁあ、アアアァアン!」

ビクビクと痙攣し、いきり立った己から白い液を大量に射出させた。

「あふぅん……」

四つん這いになり尻尾を振りながら尻を揺らす。
とても恍惚とした表情だ。
そして玩具を入れたまま、下着とズボンを穿いた。
机の上に置いてあった自分のランダム支給品、三徳包丁を装備した。

「みんな殺すぞぉ……」

手に付着した精を舐めながら、嘉光が言った。


【B-5/娼館客室エリアの一室/早朝】
【アゼイリア】
[状態]健康
[装備]金槌
[持物]基本支給品一式
[思考]
基本:殺し合いはしたくない。殺し合いから脱出する手段を探す。


【B-5/娼館従業員寮エリアの一室/早朝】
【二宮嘉光】
[状態]快楽、尻に玩具が挿入されている
[装備]三徳包丁
[持物]基本支給品一式
[思考]
基本:優勝を目指す。常に気持ち良くなっていたい。


《人物紹介》
【アゼイリア】
18歳の女盗賊。金髪の美少女。11歳の時戦災により孤児になり以来生きるために盗賊となる。
但し殺人だけは犯さないと心に決めている。
一度捕まり絞首刑にされたが死ななかったので釈放された。

【二宮嘉光】 読み:にのみや・よしみつ
24歳の狐獣人で、ゲイAVの男優。快楽主義者で、マゾっ気もあり、
公衆の場で性的快楽を得る方法をいつでも模索している。
近々牡馬に本気で犯されたいと思っている。


000:様式美ですよ 目次順 002:墓場で運動会
ゲーム開始 アゼイリア 027:暗澹の心
ゲーム開始 二宮嘉光 026:頭がパーン
最終更新:2013年03月20日 17:01