想いを紡げ!希望の未来へ!

十也「うぉぉ!」
ブレオナクを手にネオに立ち向かう十也。

ガキン!

D・Eランスで攻撃を受け止めるネオ。
ネオ「全然だね」
十也「うわぁ!」
弾き飛ばされる十也。
ネオ「ほらほら!いくよぉ!」

ガキン!

ガキン!

ガキン!

D・Eランスによる激しい攻撃をブレオナクで受け止める十也。
ネオ「耐えるので精一杯みたいだね?」
十也「くそっ!」
ネオ「いつまでもつかな?」

ガキン!

ネオ「手ごたえがないなぁ。ふん!」
十也「ぐは!」
ブレオナクごと弾き飛ばされる十也。地面へと転がるブレオナク。
十也「はぁ…はぁ…」
ネオ「やはりヘレティス1のあがきは無駄だったみたいだね」
十也「このままでは…ネオに勝つことなんてできない…」
自らの非力さを嘆く十也。
十也(俺の能力…それを使えれば…なにか…手はないのか)
物質の粒子化と再構築。その力を使って何かネオに打つ手はないか模索する十也。
ネオ「なにを考えようと無駄だよヘレティス2」
十也「いいや…俺はあきらめない!」
ふとグローリーの言っていた言葉を思い出す十也。

十也(そうだ…グローリーは言っていた…能力とは想いの力。だったら…)

十也「俺の想いに答えろ!俺の能力!」

十也の右腕の痣が光り輝く。
ネオ「なに?まさか…」
光を放ち消滅していく痣。
ネオ「リミッターが消えた…だと」
十也「うぉぉぉ!!」
床に転がるユナヴォイドの鎧とブレオナクが光となって消えていく。
十也「今の俺は自分の能力を理解している!今までとは違う!いけるはずだ!」
右腕を上に掲げ高らかに宣言する十也。

十也「物質の再構築!ユナヴォイドを生まれ変わらせる!」

十也の体を包み込む様に鎧が姿を現す。その鎧は今までの禍禍しさを思わせる赤い鎧とは違う。
ネオ「形状を変えた再構築だと!?」
青を基調とした精錬された騎士を思わせる鎧だ。そして右手に握られる魔槍ブレオナク。

十也「これが俺の新たな力!『ブラスト・リンカー』!」

ネオ「まさかこの状況が能力を進化させたというのか?素晴らしいねヘレティス2!」
十也「ネオ!この力で俺はお前を倒す!」
ネオ「鎧の構成を再構築しなおすことで僕の支配から逃れるとはね。いいじゃない!その力をみせてくれヘレティス2!」
十也「うぉぉ!」
ブレオナクを手にネオに突撃する十也。

ガキン!

激しくぶつかる両者の槍。
ネオ「力も上がっているみたいだね」
十也「それだけじゃないさ!ブレオナク!」

ジャキン!

4枚の刃をもつブレオナクが2枚の刃を持つ2本の槍へと分離する。
ネオ「なに!?」
十也「『ブレオナク・ツヴァイ』!」
2本の槍による攻撃がネオを襲う。
ネオ「くっ!」
押され始めるネオ。
十也「うぉぉぉ!」

ザシュ!

十也の双槍がネオへと届く。
ネオ「なっ…」
十也「やっと届いたぞ!」
ネオ「まさか…この僕にダメージを与えられるほどの強さになるとは…」
十也「終わりだ、ネオ!」
ネオ「ならこちらも本気を出すとしようか!」
十也「なに?」
ネオ「コードD・E・C(ダーク・エネルギー・チェンジ)!」
D・Eランスに1枚のカードを投げ入れるネオ。
十也「なんだ!?」
D・Eランスから流れ出るエネルギーの奔流がネオを包み込む。D・Eランスと一体化するネオ。
ネオ「どうだい?」
エネルギーでできた鎧に包み込まれた姿となるネオ。
ネオ「ここからが真のラストバトルだよ!」
右手を前に突き出すネオ。
ネオ「粒子の奔流、君に受けきれるかな?」

バシュン!

ネオの右手から無数の光の弾が発射される。
十也「くっ!」
咄嗟にブレオナクで防御する十也。だが光の弾はブレオナクをすり抜け十也の体に直撃する。
十也「うわぁぁ!!」
ネオ「防御なんてこの力の前に意味をなさないよ。」
十也「くっ…」
ネオ「さぁ!フィナーレだ!」
D・Eランスを構え十也に振りかざすネオ。
ネオ「これでバイバイだ!」
十也「やられるわけには!」
ネオの攻撃をぎりぎりでかわす十也。
ネオ「甘いっての!」
D・Eランスの刃が外れ、空を飛び十也へと突き刺さる。そのまま壁へと貼り付けにされる十也。
十也「ぐはっ!」
ネオ「これでちょこまかと逃げることもないね。こんどこそ終わりにしてあげよう!」
右手を十也に向けかざすネオ。
十也「みんなの想い…ここで終わらせるわけには…いかない!AS(アクセラレート・シフト)!」
赤熱化する十也の鎧。

パキン!

十也の体に突き刺さるD・Eランスの刃がへし折れる。
ネオ「なんだって!?」
十也「うぉぉぉ!」
ブレオナクを構えネオに突撃する十也。
ネオ「くっ!」

ガキン!

刃のないD・Eランスで受け止めるネオ。
十也「『ブレオナク・ツヴァイ』!」
2本に分離するブレオナク。双槍で猛攻を仕掛ける十也。
ネオ「ちっ!」
弾き飛ばされるD・Eランス。
十也「はぁ!」
ブレオナクの表面を光が包み込む。
ネオ「粒子の固定化か!」
十也「くらえ!」
粒子を纏ったブレオナクの攻撃がネオへ繰り出される。
ネオ「なっ!僕の粒子の鎧が…」
ネオを包む粒子のエネルギーの鎧が剝がされていく。
十也「これで…」

ガキン!

ブレオナクを合体させ一つの槍とする十也。

十也「決める!」

ブン!

上空へと飛び上がりブレオナクをネオに目がけて投げつける十也。

ガバッ!

ブレオナクの刃が開き、まるで獲物を加え込む龍の口のような形になる。

ガシ!

ネオ「なに!?」
ネオを挟み込むブレオナク。
ネオ「動きが…」

グン!

ネオ「なっ…」

ブレオナクの柄の下にワイヤーが取り付けられている。ワイヤーにより十也のもとへ引き戻されるブレオナクとそれに挟み込まれたネオ。
十也「とどめだ!」
飛び蹴りのポーズをとる十也。

ドン!

ワイヤーによりネオが十也の足元へと引きよせられる。
十也「うぉぉぉ!!」
そのまま勢いよく全体重を足先にかけ、ネオごと地面へと落ちていく十也。

ドゴォン!

地面と十也の足へと挟まれるネオ。
十也「アクセラレート・ブレイク!」
十也の足先に集中した粒子の輝きがネオの体の上へと球状になり残る。距離を取りブレオナクを回収する十也。
十也「ブレイク・エンド!」
ブレオナクを構えネオに背を向ける十也。

カッ!

激しい閃光と共に爆発する粒子の球。
十也「これが想いの力だ!」
十也の鎧と槍が消えていく。
十也「くっ…」
膝をつく十也。
十也「これ以上はもう限界だ…立ち上がらないでくれよ…」
ネオ「く…くくく…」
十也の背後から聞こえる笑い声。
十也「嘘だろ!?」
ネオ「す…すごい…ヘレティス2…まさか因子なしに…これほどの力を…」
そこには全身血まみれのネオがふらふらと立っていた。
十也「まだたちあがるのか…」
ネオ「こんなに…僕を楽しませてくれるとは…」

ゴゴゴ!!

激しく揺れる建物。
十也「なんだ!?」

ガラガラガラ!

崩れ落ちる天井。
ネオ「ヘレティス2…君なら…」
ネオのいるあたりの天井が崩れ落ち下敷きになるネオ。
十也「終わったのか…」
ウルズ「なんとか…終わったんだな」
十也「あぁ…だけどここもいつ崩壊するかわからない!急いで脱出だ!」
満身創痍の一同はなんとかユグドラシルの崩壊に巻き込まれずに外へと脱出を果たす。
ツバメ「これで…全部…終わったのね…」
アポロン「そのようだな…ネオの野望は潰えた」
ウルズ「さて…」
昴を抱えるウルズ。
ナル「どこにいくんです?」
ウルズ「こいつはノルンシステムの犠牲者だ。こいつをもとに戻せないか俺は試してみる。ちょうど知り合いに詳しそうな奴がいるんでな」
にろく「そうか。きゅっぱにもよろしくな」
ウルズ「あぁ。伝えておくぜ。十也!お前も達者でな!」
十也「ありがとう、ウルズ!」
ウルズは昴を抱えいずこかへと去っていった。
ボルク「それじゃあ俺たちも戻るとするか」
アポロン「そうだな」
キノを抱えるアポロン。
ディック「達者でなアポロン」
アポロン「またそなたたちと道が交わるのを楽しみにしているぞ」
アポロンたちも去っていった。
ツバメ「さて、それじゃあ私たちも帰りましょう。ミストラルシティに!」

こうしてネオとの戦いは幕を閉じた。
ミストラルシティの長官ネオによる今回の騒動。それはEGOの本部でも大きな問題となったのであった。

~数日後・EGO本部~
グリンツ「まさかネオがこのような事態を引き起こしていた犯人だったとは」
グリンツ・ノードン。彼こそが地球連邦治安維持機構EGOの最高長官だ。
ミゲル「この事態は想定外だったな。これからは態勢についても考えていかなければならないぞ」
ミゲル・ジリオ。彼はEGO本部の副長官だ。グリンツにつぐ権限をもつ人物である。
ミゲル「今までのような生ぬるい方法ではこの先いずれ今回以上の事態を引き起こす可能性もある」
グリンツ「あぁ。だが急な改革は組織の崩壊を招く恐れもある」
ミゲル「ふん。そのようなことばかり言っているから今回のような事態となるのだ!急な改革についてこれないものは置いていけばいい!」
グリンツ「そのような手段は認められないな。」
ミゲル「勝手にしろ!」
部屋を出ていくミゲル。
グリンツ(ミゲルの言うことももっともだが…これからどのような事態が起きるかわからない以上、策は打たねばならないか…)

~EGO・ミストラルシティ支部~
カレン「え~本日付けでここミストラルシティ支部長官に任命されたカレン・ネティスだ。よろしく頼む」
カレンは新たにミストラルシティ支部の長官となった。
カレン(ネオ…お前に変わって私がこの街をより良い方向へと導く!)
全ての真実を知らされたカレン。彼女は全てを受け入れ前へと進んでいく決意を固めたのであった。
カレン「あと本日付けでこの支部に配属となった新人二名を紹介する。入れ!」

結利「はい!今日からお世話になります来未結利です!よろしくお願いします!」
十也「おなじく天十也です!よろしくお願いします!」

十也と結利。今回の戦いを通じて、2人はEGOの隊員として世界を守っていくことを決めたのであった。

カレン「では、全員出撃だ!」

結利「はい!」
十也「おっしゃあ!」

新たな道を歩み出した2人。これからの未来を掴むため彼らはこれからも戦いに身を投じるであろう。
果て亡き未来のために!

未元獣編~Nの反乱編~
Fin

ASR
to be continued

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最終更新:2017年01月04日 19:24