ケビンの正体は?到着EGOグリフ大陸支部!

~EGOグリフ大陸支部・入り口~
きゅっぱ「着いたな」
にろく「ここがグリフ大陸支部か」
グリフ大陸の中央に位置するEGOグリフ大陸支部。そこへと到着したにろくたち。
メルト「すごいですね~!グリフ大陸には始めてきましたけどここのEGO支部は大きいですね!」
ナル「この支部1つでグリフ大陸全域を賄っているからね。当然の大きさだね」
にろくたち4人は歩を進める。
EGO隊員「なにか御用でしょうか?」
その前に門番の隊員が姿を現す。
ナル「ミストラルシティから来ました。話はカレン長官から来ていると思います」
EGO隊員「少々お待ちください…」
通信機を使い確認する隊員。
EGO隊員「確認が取れました。にろくさん達ですね。長官がお待ちです」
中へと通されるにろくたち。そのまま長官室へと向かうのであった。

~EGOグリフ大陸支部・長官室~
ナル「失礼します」
長官室へと入るにろくたち。
???「はるばるミストラルシティからご苦労さまです」
にろくたちを出迎えたのは物腰の柔らかそうな女性だった。その横には青い長髪の男性が佇んでいる。
ナル「いえこちらこそわざわざ時間を割いていただきありがとうございます」
モニカ「私はEGOグリフ大陸支部の長官を務めさせていただいているモニカ・モーレイと申します。そしてこちらが…」
長官の横に佇む男。その男が口を開く。
リヴァーレ「副長官のリヴァーレ・シュトレードだ」
ナル「僕は…」
自己紹介をしようとするナル。だがそれを遮るようにリヴァーレが口をはさむ。
リヴァーレ「ナルとにろくだな。お前たちのことはEGOに所属しているものならよく知っている」
にろく「やはりクリュセルスのか?」
リヴァーレ「あぁ。そうだ。」
無表情で淡々と話すリヴァーレ。
メルト「やだ。なんだか冷たそうな人ですね」ボソッ
リヴァーレ ギロ!
メルトの小言が聞こえたのかリヴァーレの視線がメルトの方を向く。
メルト「ひぃ!」
その冷たい視線に驚ききゅっぱの後ろに隠れるメルト。
きゅっぱ「あたしはきゅっぱ。それとこいつはメルトだ」
リヴァーレの視線にも動じず自己紹介をするきゅっぱ。
リヴァーレ「長官は忙しい身だ。用件は手短に頼む」
モニカ「リヴァーレ副長官!そんな邪険にしないでください。」
リヴァーレ「…」
モニカ「そ、それでカレン長官から聞きましたがあなたたちは数年前の任務について聞きに来たそうですね?」
ナル「はい。アイラッド村の調査任務についてです。それについて詳しく教えていただきたいのですが…」
モニカ「実をいうとですね…私は去年からグリフ大陸支部に着任したのでその当時のことは知らないのです」
リヴァーレ「私もその当時はここに在籍していなかった」
にろく「じゃあその任務について知っているものはいないのか?」
モニカ「ちょっとお待ちくださいね」
モニターを操作するモニカ。
モニカ「任務の情報はデータバンクには残されているはず…え~っと…」
モニターの画面を見ながら操作を続けるモニカ。
モニカ「ありました!アイラッド村の調査!」
モニターにアイラッド村の調査任務についての情報が映し出される。
ナル「これによると…今から3年まえの任務のようだね」
メルト「えっとー。なになに~」
モニターに映し出された文章を読み始めるメルト。
メルト「アイラッド村の宗教風習の調査。グリフ大陸の北部に存在するアイラッド村。その村で儀式と称した生贄の風習があるという噂を耳にした。至急アイラッド村の調査を行う」
ナル「生贄…」
メルト「管理責任者:EGOグリフ大陸支部所属ネルティア・ノーティン
にろく「なに!?」
ナル「ネルティアだって!?」
その名をこんなところで耳にするとは思わなかった2人は驚いた。
モニカ「ネルティア・ノーティン…確かクリュセルスの占拠を行っていた人物」
ネルティア・ノーティン。彼女はネオのクローンだった。その彼女が以前グリフ大陸支部に所属していたとは驚きだ。
きゅっぱ「でもこれでミストラルシティ支部からネオが応援を出したのが納得いったね」
にろく「あぁ。この一件にネルティアが絡んでいるならネオが暗躍していた可能性が高い。」
ナル「となるとケビン・ロダスはもしかしたら…」
ネオの関係者かもしれない。だとすると彼が死んだというのも怪しいところだ。
にろく「ナル…」
ナルに対し小声で話すにろく。
ナル「なんだい?」
ナルも小声で応答する。
にろく「そもそも調査任務で死亡というのはおかしい。ネルティアがケビンのことを死亡扱いにして暗躍させていたのかもしれない」
ナル「僕もそう思う。だけど…」
にろく「なんだ?」
ナル「アイラッド村の生贄というのが気になる。まだケビンのことを推論で確定させるには早い気がする」
マスタープルーフを持つナルは推論の確定には慎重になる。自身の能力ゆえなのだろうか。
にろく「だったら次にやるべきことは決まったな」
ナル「そうだね」
にろくとナルはモニカに対して語り掛ける。
にろく「調査結果は記されていないのか?」
モニカ「えーとですね。あっ!ありました!アイラッド村には儀式の痕跡はなし。異常は確認できなかった」
メルト「見当違いだったってことですか?」
リヴァーレ「その件に関してはだな。だが追記がある」
きゅっぱ「追記?」
モニカ「続けますね。追記:任務帰還の際、天候悪化による山道の落石事故により隊員1名死亡、数名が重軽傷を負った」
ナル「落石事故…この死亡者が…」
きゅっぱ「ケビン・ロダスか…」
リヴァーレ「記されているデータにはEGOミストラルシティ支部から応援に来ていた隊員となっている」
にろく「なら間違えないな」
ナル(記録上は間違いなく死んでいる…か。でもそれはネルティアが改竄した可能性もあるからね。鵜呑みにはできない…)
ナル「任務についてのデータはわかりました。ありがとうございます」
モニカ「いえ、そんなことは。」
リヴァーレ「この任務に参加していた隊員のうち何人かはまだこの支部にいるはずだ。リストアップしてやる。」
そういうとリヴァーレは任務に就いていた人物のリストをにろくに渡す。
にろく「すまないな」
リヴァーレ「ふん」
メルト(不愛想な人だけど思ったよりはいい人なのかも…)

リヴァーレに渡されたリストの隊員に当時の任務での事故について聞いて回るにろくたち。だがその話からはおかしな点は見つけることができなかった。

にろく「聞いた話からはケビンの死についておかしな点はなさそうだな」
きゅっぱ「そうだね」
ナル「う~ん。でもにろくたちの前にケビン・ロダスは現れたんだよね」
にろく「そうだ。だからこそ余計に分からないな」
死んだはずの人間がよみがえるなどあるのだろうか。
メルト「じゃあやっぱり死んでなかったんですよ!」
きゅっぱ「これだけ状況証拠がそろっているのにか?」
ナル「もしかしたらメルトの言う通りかもしれない」
珍しくメルトの意見に賛成するナル。
ナル「EGOの内部にケビンの仲間がいるならばその可能性もあるね」
にろく「やはりその方向になってしまうな」
きゅっぱ「だとすれば十也とウルズはEGOの中にいる奴から狙われているってわけかい」
EGOの内部に敵がいるとすれば探し出すのは容易ではない。
ナル「でもまだ調べていないことがある」
メルト「なんです?」
ナル「アイラッド村だよ。ネオが応援を出してまで調べようとしていた村。そこにはなにかあるはずだよ。もしかしたらケビンについてのヒントも得られるかもしれないしね」
きゅっぱ「そっちの線もつぶしておいた方がよさそうだな」
にろく「じゃあ行ってみるかアイラッド村に」

敵はEGOの内部に潜んでいる可能性がある。敵の正体も見えぬまま、にろくたちは調査を続ける。
次に目指すはアイラッド村。きゅっぱの故郷だ。そこにはいったい何があるというのだろうか。

to be continued

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最終更新:2017年07月23日 22:20