~グリフ大陸とミストラルシティをつなぐ橋~
スパーダ1の後ろから現れた4人。
スパーダ1「あなたたちは…」
???「グリフ大陸支部の方ですか?」
スパーダ1「えぇ。私は…」
駆動鎧の頭部を外すスパーダ1。
???「あなたは!?モニカ長官!」
モニカ「お久しぶりですねナルさん、
メルトさん」
メルト「グリフ大陸支部の長官さん!?」
スパーダ1の正体はグリフ大陸支部長官
モニカ・モーレイであったのだ。そこに駆けつけた4人とは…
ナル「こんな形で再開することになるとは思いませんでした」
スライ「ナル知り合いか?」
ナル「うん。
ケビン・ロダスについて調べているときにお世話になってね」
トニー「アサルト・シャドーの一員だった彼のことですか」
ナル、メルト、スライ、トニーの4人だ。
モニカ「どうしてあなたたちがここに?」
ナル「ここミストラルシティは僕たちにとっても馴染み深い街なので。それに僕の仲間たちも戦っているみたいなので」
スライ「
にろくたちも戦っているんだ。俺たちも加勢してやらないとな。俺の体を好き勝手使ってくれた奴の仲間もいるみたいだしな」
前方に目をやるスライ。
ダグザ「ルーの素体になった奴か。また俺たちにやられに来たか」
ブリギット「
ヌアザの素体になった女もいますね」
メルトのほうを見るブリギット。
メルト「ひぇ!あの女の人私のほうをにらんでますよ!」
スライ「戦う前からびびってる場合かよ!」
トニー「奴らの力は強力です。それにあの女性の力も未知数…」
モニカ「それでしたら先遣部隊からの報告ではあの女は炎を操るようです。それも駆動鎧を熱暴走させ破壊するほどの」
ナル「くらったらひとたまりもなさそうだね。彼女の相手は僕がする。メルトは僕のサポートを!」
メルト「はい!」
スライ「じゃあ俺たちはあの男だ!」
トニー「えぇ!」
ナル「モニカさんは下がってください。ここは僕たちが引き受けます」
モニカ「すみません。正直駆動鎧のバッテリーも限界が近いので助かります。後方部隊の準備が整い次第、また来ます!」
後退するモニカ。
ナル「さて…」
ナルたちの前に立ちはだかるダグザとブリギット。
ナル(ミストラルシティはアサルト・シャドーに占拠されたはず…なぜトゥアハ・デ・ダナンがここでミストラルシティへの侵入を拒む真似をしているのか。もともと彼らは同じ組織だったのか?それともなんらかの事情により手を組んだのか…)
ブリギット「ここから先は通しませんよ」
ナル「考えても仕方がない。まずはこの2人を倒すのが先だ!」
ブリギット「できるものなら!」
ポゥ!
ブリギットが右手に持つ石が光を放つ。
カッ!
次の瞬間。その石から激しい炎が放たれる。
メルト「わわわ!」
あせるメルト。
ナル「くっ!」
宝剣を構えるナル。
バシュウ!!
激しい炎が2人を包み込む。
ブリギット「あっけないですね」
キラ!
炎の中で何かが光る。
メルト「閃光弾(シャングァンダム)!」
炎の中から光の玉がブリギットへと打ち出される。
ブリギット「なに!くっ!」
右手に持つ石を前方に掲げるブリギット。
ポゥ!
ブリギットの持つ石が光る。そしてブリギットを覆うようにバリアが形成される。
バチン!
バリアにぶつかり消滅する光の玉。
ナル「炎が消えた…なるほど一度にバリアを使っている間は炎もだせないということか」
ブリギット「あれだけの炎に焼かれて傷ひとつないとは…」
ナル「単に焼かれていないだけさ!」
宝剣を地面に突き刺すナル。すると地面を伝い衝撃波がブリギットへと飛んでいく。
ブリギット「無駄だ」
再びバリアを張るブリギット。だが衝撃波はブリギットのバリアへあたる直前、2つに別れバリアを取り囲むように進む。
ブリギット「なんだ…」
ナル「こうやってお前の炎を防いだのさ!」
バゴン!
衝撃波から土の塊がせり出してくる。それはブリギットをバリアごと取り囲む。
ブリギット「なんだと!?土の壁ぐらい!」
ポゥ!
石が光り炎が放出される。だが炎は土の壁を壊すことはできない。
ナル「無駄だよ。閉鎖空間中の酸素濃度は限られている。その狭い空間内では燃やす酸素が限られる炎では大した威力も出ないさ」
メルト「さすがです!」
ナル「攻撃が通らないならばそのまま封じ込めればいい。これで終わりだね」
ブリギット「……」
~~~
ダグザ「おらぁ!」
棍棒を振り回し、スライとトニーへ攻撃するダグザ。
トニー「ライトニング・ボルト!」
ドゴォン!
雷がダグザへと降り注ぐ。
ダグザ「まだまだぁ!」
スライ「くそ!フォース・キャリア!」
光の結晶をダグザへと飛ばすスライ。
ザシュ!
ダグザに突き刺さる光の結晶。
ダグザ「足りんなぁ!」
ダグザはかまわず突き進む。
ダグザ「食らいやがれ!」
棍棒をスライに振り下ろす。
スライ「くらうかよ!」
棍棒をかわすスライ。空を切る棍棒はそのまま地面へとたたき付けられる。
ドゴォン!
衝撃音が当たりに響き渡り、棍棒が衝突した地面が陥没する。
スライ「なんつぅ威力だ!」
トニー「あんなのがあたったら一発で死んでしまいますね」
スライ「それにあのタフさ…」
トニー「私のライトニングボルトを受けても平気で動いていますよ」
スライ「生半可な攻撃じゃあ効き目がないかもな…」
トニー「だったら!はぁ!」
自身の体に雷を落とすトニー。
ダグザ「なんだ?」
トニー「ふぅ。『ライト・リアイランス』」
自身に雷を纏うトニー。
トニー「これで奴を倒します」
スライ「わかった。頼んだぞトニー」
トニー「はい。いきます!」
ダグザ「ははっ!いいじゃねえか。きやがれ!」
ドゴン!
ダグザ「なっ!」
驚くダグザ。ダグザが反応するよりも早くトニーの拳が打ち込まれた。
トニー「まだまだいきますよ!」
ダダダダ!
ライト・リアイランスの電気による筋肉刺激による高速攻撃がダグザへと打ち込まれる。
ダグザ「いい攻撃だ…だが!」
攻撃を受けながらも棍棒を振り上げるダグザ。
ダグザ「はぁ!」
棍棒をトニーへ向け振り下ろそうとするダグザ。
ポロッ!
だがダグザは棍棒を落としてしまう。
ダグザ「なっ!?体がいうことを…」
トニー「あなたがどれだけ強靭な肉体をしていようともその神経は常人と同じだったみたいですね。これだけの電気を浴びれば肉体の交感神経が異常をきたします」
スライ「お前の体はしびれていうことをきかないってことだ」
ダグザ「ダメージではなくこっちが狙いか」
スライ「もうこれでお前はまともに動けはしない」
トニー「観念してもらいます」
ダグザ「ふっ」
不敵な笑みを浮かべるダグザ。
スライ「なんだ?」
ダグザ「いや。これほどの力を今の世界のものたちが持っているとは思っていなかったんでな」
トニー「私たちの力に感嘆したのですか?」
ダグザ「感嘆…そうだな。お前たちの力はほめてやる。だからこそ!全力で葬ってやろう!」
倒れたヌアザのほうを見るダグザ。
ダグザ「俺はトゥアハ・デ・ダナン首長ダグザ!首長である俺にのみ許された力がある!」
シュィィン!
倒れたヌアザの持つ剣が消える。消えた剣がダグザの手の中に出現する。鞘を抜かれた状態のクレイヴ・ソリッシュが。
ダグザ「ふん!」
クレイヴ・ソリッシュを一振りするダグザ。
ドゴォン!
その剣閃は一直線に大地を砕き海をも裂いた。
トニー「危なかった…」
スライを抱え、瞬時に攻撃を避けたトニー。
スライ「なんだあの剣!?」
ダグザ「ほぅ。いい反応だ。だが次は避けれるかな?」
再び剣を振るおうとするダグザ。
トニー「あれをまた撃たれたら…」
スライ「トニー!俺に雷を落とせ!あれをやる!」
トニー「スライ!わかりました『ライトニング・ボルト』!」
ドゴォン!
スライに落とされる雷。
スライ「シャイニーマジック。ライトリアイランス・ボルトウェア!」
トニー「大丈夫なんですかスライ?」
スライ「大丈夫…といえば嘘になるが今はそんな場合じゃないだろ?」
トニー「そうですね!いきます!」
スライとトニーはダグザへと攻撃を仕掛ける。
ダグザ「早い!」
雷を纏った2人の攻撃は捉えられないほどの早さだ。
ダグザ「くぅ…」
スライ・トニー「はぁぁ!!」
ドン!
2人の攻撃がダグザを吹き飛ばす。地面へと打ちつけられるダグザ。
ダグザ「クレイヴ・ソリッシュを使う暇も与えないか…」
スライ「どうだ!」
トニー「これが私たちの力です!」
ダグザ(こいつはさすがに想像以上の力だ…このままでは…他に使える至宝もない…ん!)
何かに気づく様子のダグザ。
ダグザ「くくく…なるほどな。だがこれで!」
スライ「このまま決めるぞ!」
蹴りを放つスライ。
バチン!
だがその蹴りは何かに弾かれてしまう。
スライ「なんだ!?」
トニー「これは…バリア!?」
ダグザを覆うようにバリアが展開されている。
ダグザ「ブリギット!お前のおかげで精霊石(リア・ファル)の力を使える!感謝するぞ!」
ダグザ(ブリギットは敵の攻撃で身動きが取れない状態にある。ブリギットは俺が精霊石(リア・ファル)を使う可能性を考慮し石の力を使っていない。さすがだな)
ダグザ「さーて!今度はこちらの番だ!」
他のトゥアハ・デ・ダナンの力を使うことができるダグザを相手にスライとトニーは勝利することができるのだろうか。
そして前回目覚めた彼は…
???「えっ!?そんなことになっているのか!」
今の状況を知り、ベッドから飛び出し出て行こうとする男。
マードック「待て!どうするつもりだい?」
???「そんなの決まっている!みんなのところへ…」
マードック「ふぅ。歩いていくつもりかい?今現在この戦艦はモゴラ大陸の上空で待機している。ここから降りていったとしてもミストラルシティに着くまで相当な時間がかかるよ」
???「だったらこの戦艦をミストラルシティに向かわせてくれ」
マードック「無茶をいうね。今ミストラルシティはアサルト・シャドーだけでなくトゥアハ・デ・ダナンも現れ混迷を極めている。そう易々と上空から近づけば狙ってくれといっているものだよ(それ以上にこの戦艦の存在を
シュウはおおっぴらに出したくないみたいだしね)」
???「じゃあどうすれば…」
マードック「君がすぐにみんなのところに向かおうとするのは想定済みさ。だから手段は用意してある」
???「それってどういう…」
マードック「とりあえず格納庫に向かおう。そこにその手段がある」
to be continued
最終更新:2017年12月13日 21:23