EGOとの戦い!ミストラルシティを脱出せよ!

~探偵事務所・ヴィントミューレ~
にろく「くっ!」
マオの激しい格闘術に圧倒されるにろく。
マオ「ほらほら!どうした?こんなものかい?」
にろく「体術ではこいつの方に分がある…ならば!『プラグオン』!」
地面に向けてプラグを突き刺すにろく。すると地面に何らかの液体が放出される。
マオ「なんのつもりか知らないけれど!」
マオは気にせずにろくへと攻撃を続けようとする。

ツルン!

その瞬間液体に足を取られて転倒するマオ。
にろく「高級ワックスはこれでしまいだ。お前にもこの代金は支払ってもらうぞ!」
マオ「なるほどこれで足を取らせて隙を作るってことね」
にろく「はぁ!」
にろくは転倒し横になっているマオに拳を振るおうとする。
マオ「『シフトオン』!」
地面へと手を付けるマオ。直後地面に広がっていたワックスは消滅する。

スッ

マオはポケットからライターを取り出す。
マオ「気体となったワックスはよく燃える。あんたの負けだ№26」

ボッ!

マオがライターを点火する。

ボン!!

にろく「なっ!!」
あたり一面が炎に包まれる。
マオ「炎に包まれ焼けこげな!」
にろく「『プラグオン』!!」
あたり一面に広がっていた炎が一瞬にして消える。
マオ「プラグオン。その能力で炎を消し去ったのかい。便利な能力だね」
にろく「消しさるだけじゃないさ!こういう使い方もできる」
マオに向けてプラグを展開するにろく。
にろく「『プラグオン』!」

ゴォォ!!

プラグからふきだされる炎。その炎はマオを包み込む。
にろく「これがおれのプラグオンだ」
炎に包まれるマオ。
マオ「へぇ。そうかい」

バシュン!

マオを包んでいた炎が消える。
マオ「なら大したことない能力だね」
にろく「なに!?」
マオ「今度は私の力をみせてやろうじゃないか!『シフトギア2(セカンド)』!」

ドン!

にろく「がは!」
一瞬にして間合いを詰めたマオはにろくのことを突き飛ばす。
にろく「は、早い…」
マオ「№26!あんたじゃもう私は捉えられない!」

ダダダダ!!

マオの連撃により全身ボロボロになるにろく。もう立っているのがやっとの状態だ。
にろく「くっ…(さっきよりも攻撃の重さが違う…早い上に一撃一撃が重い)」
マオ「さ~てそろそろフィナーレかね」

~ミストラルシティ・イマヨリザキコーポレーション本社社長室~
ツバメ「まさかのタイミングだったけど…」
オウリギンと対峙したツバメ。ツバメの一撃で壁へとたたきつけられたオウリギン。
ツバメ「ここで彼を捕らえれば…今の状況を打開できるチャンスにもなる」

オウリギン「そうか。ならばやってみるがいい」

壁にたたきつけられたオウリギンが起き上がる。
オウリギン「君のこの体術は優れたものだ。だが私には通用しない」
ツバメ「あの突きを受けて無傷!?なかなかやりてのようね…」
オウリギン「君の能力は空間隔離。その体術が通用しなければ私に勝つことは不可能だ」
ツバメ「そうね。でも逆を言えばこの体術が通用すればあなたに勝てるということよ!」
構えを取りオウリギンへと攻撃を繰り出すツバメ。

パン!

ツバメ「なっ!?」
だがその一撃はオウリギンにより受け止められてしまう。
オウリギン「君の攻撃は私には届かない」
ツバメ「くっ!」
距離をとるツバメ。
オウリギン「自分一人で私を捕らえられるという考えはそもそもにして傲慢だったのだよ。君では私に勝つことなどできはしない」
ツバメ「私はあきらめが悪い方でね。あなたの言葉では止まりはしないわ」
ツバメは再び構えをとる。
オウリギン「そうか…ならばその無駄な行為を止めさせてもらおう」

ザシュン!

ツバメ「えっ…」
ツバメの肩を何かが貫く。
オウリギン「断罪の剣。邪を打ち払うこの剣で君を止めよう」
ツバメの肩に刺さった剣を引き抜くオウリギン。
ツバメ「くっ…」
自身の肩を抑え、その場に膝をつくツバメ。
ツバメ「あなたも能力者…だったのね」
オウリギン「そういうことだ。この一手はだいぶ大きい。負傷した君と私の戦力差は一目瞭然だ」
ツバメ「それでも…!」
肩を抑えながら立ち上がるツバメ。
オウリギン「おとなしく捕まってはくれないようだね」
ツバメ「ここで捕まるわけにはいかない!」

~ミストラルシティ・裏路地~

アポロン「真理を持って、我人事を全うす!森羅万象の一幕を紡ぎださん!『パルティシオン=サルバロール』!風よ!」

アポロンの呼びかけに応じるように突風が吹き荒れる。
アングルフ「……」
すさまじい突風により前へ進むことができないアングルフ。
ガドゥ「アポロン…ずいぶんと厄介な奴が現れましたね…」

???「…ガドゥ」

アングルフの中から聞こえる声。
ガドゥ「おや?目が覚めましたか」
???「あぁすまない。ずいぶんと状況が変わったようだな」
ガドゥ「そうですね。あなたが休んでいる間に劣勢になってしまいました」
アングルフの操手に嫌味を言うガドゥ。
???「AISから俺にコントロールを移せ」
ガドゥ「あなたならこの状況をなんとかできると?」
???「あぁしてみせよう」
ガドゥ「ではお任せします」

ピピピピ!

腕の上に出現させた電子モニターを操作するガドゥ。
???「コントロールの移行を確認。これより対象との戦闘に移る」

ブン!

アポロン「なに?」
先ほどまで突風に立ち向かうようにしていた耐えていたアングルフが突風により吹き飛ばされる。
???「この風力を利用させてもらう!」

バシュン!!

突風に背を向け背中のブースターを作動させるアングルフ。突風を追い風にアポロンからその距離がどんどん離れていく。
結利「えっ?逃げるの?」

ダン!

そのまま壁に足を付き、無理やり方向を転換するアングルフ。そのままその速度を殺さずにアポロンへと向かってくる。
???「UW(アルティメット・ウェポン)B(ブレイド)モード!」
大型の剣を展開するアングルフ。
アポロン「くっ!」

ガキン!

それをエクス=タクトで受け止めるアポロン。

ガガガガガ!!

アポロンは攻撃を受け止めながらも押されていく。
アポロン「すさまじいパワーだな。だがこのまま押し負けるつもりはない!『パルティシオン=サルバロール』!」

ビュォォォ!!

アポロンの背後から吹く追い風。その風はエクス=タクトへと収束していく。

ガキン!

弾き飛ばされるアングルフ。
???「なに!?」
エクス=タクトを覆うように風が渦巻いている。渦巻く風により巨大な槍のような姿になるエクス=タクト。
アポロン「エクス=タクト=ウィンド。はぁぁ!!」
エクス=タクトをアングルフに向けて構えるアポロン。そのままアポロンは槍を突き刺すようにアングルフへと風を纏ったエクス=タクトを突き刺す。

ザシュ!!

アングルフの頭部を掠めるエクス=タクト。

バキン!!

アングルフの頭部装甲が壊れ、その中の顔が露になる。
アポロン「ソナタは…」
アルバド「さすがだなアポロン。ここまで俺を追い込むとは…」
結利「えっ!あの人って…R部隊の…」
アングルフの操手。それはEGOR部隊の隊長であるアルバド・ルドルフであった。
アポロン「ソナタも結利や十也たちを捕らえるというのか」
アルバド「それが組織というものだ」
アポロン「ソナタの正義とはその程度のものというわけか」
アルバド「正義とは各々により違うものだ。それぞれの正義がある」

バキバキバキ!!

アングルフの装甲が修復していく。
アルバド「俺は俺の正義を為す!」
ガドゥ「アルバド」
アルバド「なんだ?」
ガドゥ「ブランクが到着したわ。我々の仕事は終わりよ」
アルバド「そうか…」
アポロンに背を向けるアルバド。
アポロン「逃げる気か?」
アルバド「なんとでも言うがいい。生きていればまた逢おう」
アルバドとガドゥは路地の奥へと姿を消した。
結利「逃がしてくれたの?」
アポロン「そういうことでもないらしい」
結利「え?」

ドスン!!

上空から何かが着地する。

ドスン!ドスン!

それは1体だけじゃなく次々と降りてくる。
結利「これって駆動鎧!?」
黒い駆動鎧が結利とアポロンを取り囲む。
アポロン「アルバドの纏っていた駆動鎧と同じものか」
結利「これだけの数…どうするの?」
アポロン「無理に戦う必要はない。風よ!」

ビュオオ!!

風によりアポロンと結利の体が宙に浮く。そのまま2人はいずこかへと飛び去るのであった。

~ミストラルシティ・イマヨリザキコーポレーション本社社長室~

オウリギン「ならばどうするつもりかね?」
ツバメ「悔しいけど…」
壁へともたれかかるツバメ。
ツバメ「あなたを捕らえるのは次の機会までお預けね」

ガチャ!

何かの扉が開く音がする。
オウリギン「なんだ?」
ツバメの手元をよく見るとそこにはドアノブがある。ツバメの後ろの空間が扉のように開く。そこへ吸い込まれる様に姿を消すツバメ。

パキン!

それと同時に部屋を覆っていた閉鎖空間が消える。
オウリギン「逃げられたか…」

~探偵事務所・ヴィントミューレ~
にろく「はぁ…はぁ…」
膝を付き今にも倒れそうなにろく。
マオ「こいつでとどめだ!」
マオがにろくへと攻撃を加えようとする。

ガキン!

だがその攻撃は通らない。
マオ「なんだ?」
マオの目の前に突如壁のようなものが出現する。それによりマオの攻撃は阻まれてしまう。

にろく「これは…」
ツバメ「にろく。あなたの方もEGOが来ていたようね」
にろく「ツバメ!その傷は…」
肩から血を流したツバメがそこにはいた。彼女の能力でにろくとマオがいる場所を隔離するように部屋を作ったのだ。オウリギンから逃げかざぐるまの裏口に出たツバメは嫌な予感がし、中へと入ってきたところでこの事態へと出くわした。
ツバメ「すぐに脱出するわよ」
裏口から脱出するツバメとにろく。

パキン!

それと同時に閉鎖空間が消滅する。
マオ「ちっ!逃したか」

~喫茶かざぐるま・裏口~
ツバメ「見つかる前に撤退ね」
にろく「あぁ」

結利「お~い!2人とも!」
ツバメとにろくのもとに結利が駆け寄ってくる。
ツバメ「結利!」
にろく「なんでここに?」
結利「アポロンが助けてくれたんだよ!」
結利の後ろからアポロンが姿を現す。
アポロン「久しぶりだな2人とも。だが今は再開を喜んでいる暇はない。急いでミストラルシティを脱出するぞ」

アポロンとともにミストラルシティを出る3人。EGOの脅威を目の当たりにした彼らが向かう先は…

to be continued

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最終更新:2019年01月14日 02:29