研究所への襲撃!決死の脱出戦!

~リオルクラフト研究所~
研究員「所長!」
慌てた様子で所長へと駆け寄る研究員。
リオル「どうしたの?」
研究員「EGOと思われる部隊が研究所の前に現れました」
リオル「そう。予想した最悪の事態になってしまったようね」

~リオルクラフト研究所・入口前~
アイン「こちらはEGOガーディアンだ。この研究所にEGOに歯向かった者たちを秘匿しているという情報が入った。その真偽を確認させてもらう」
仮面の少年は研究員へと詰め寄る。
研究員「そうようものはここにはいません。お引き取りください」
アイン「なにか見せられないものでもあるのか?」
研究員「見せられないものならあります。わが研究所の研究データを見られればほかの研究機関に研究データが開示される危険性も危険性もありますので」
アイン「そうか…」

パン!

研究員「なっ…」

ドサッ

アインの手に持った銃により体を打ち抜かれ倒れる研究員。
アイン「各員!研究所へと突入しろ。本部襲撃の際に連れ去られた反逆者たちはここにいるはずだ。それをすべて確保しろ!対象は死亡しても構わない!」
EGO隊員「はっ!」
EGOの隊員たちは研究所へと突入しようとする。

ダダダダ!!

研究所の入り口から放たれる無数の弾丸。それによりEGO隊員たちの体が打ち貫かれる。
アイン「防衛システムか。民間の研究所にしてはやるな。だが…」

EGO隊員「…」
弾丸により体を打ち貫かれた隊員たちが立ち上がる。
アイン「僕の部隊はこの程度じゃあ止められない!」

~リオルクラフト研究所・エントランス~
研究所に侵入するEGO隊員たち。
研究員「くっ!このままEGOの好きにさせるわけには!」
隊員たちは非常用の武器を手に取りEGOの隊員たちへと立ち向かう。

ガキン!

だがかなうはずもなく次々と無力されていく研究員たち。

~リオルクラフト研究所・医務室~
リオル「早く彼らを地下室へ!」
リオルは研究員たちへと命令を下す。EGO本部から救出したディサイブたちを研究所の地下室へと運ばせていた。
リオル「もうここももたない…せめても彼らをEGOから…」

「んっ…ここは…」

ベッドの上で目を覚ます少年。
少年「何が…おきてるんだ?」
リオル「目が覚めたのね。ここは危険よ。地下室へと…!」

バン!

医務室の扉が開く。
EGO隊員「いたぞ!」
EGOの隊員が攻め入ってくる。
リオル「万事休すね…」
少年「……」
EGO隊員「退避はさせない」
銃を構えるEGO隊員。

ガン!

EGO隊員「なに!?」
突然EGO隊員が体勢を崩す。誰かが彼に突進してきたようだ。
少年「はぁ!」

ドスン!

体を深く突かれ気を失う隊員。
リオル「あなたはなにものなの…?」
少年「わかりません…でも体が勝手に反応して」
リオル「まぁいいわ。すぐに地下室へ…」
少年「いえ…この状況で地下室へ隠れても無駄です」
少年は壁にかけてある部屋の見取り図に目をやり、リオルへと進言する。
少年「眠っていた間でもうっすらとあなたたちの会話は聞こえていました。敵の数からすると逃げ隠れできるほどの戦力ではありません」
リオル「じゃあどうするというのかしら?」
少年「敵を迎え撃ちましょう」

~リオルクラフト研究所・医務室前の通路~
アイン「あとは調べていないのはこの部屋だけだな」
医務室の前に立つアインとEGO隊員たち。
EGO隊員「ではいきます」

ガチャ!

部屋の扉を開けるEGO隊員。

ピン!

なにかのピンが抜ける音がした。直後!

ボゴォン!!

扉は爆発しその付近にいた隊員たちは炎に包まれる。
アイン「トラップか!?」
EGO隊員「くそっ!」
部屋の中をのぞく隊員。
EGO隊員「中に人はいません。んっ?」
部屋の中に梯子が掛けられている。その先には穴の開いた上階の床が見える。
EGO隊員「上階へと逃げたようです」
アイン「ダメージを負ったものも時期に回復する。全員で上に向かうぞ」
EGO隊員「うっ…ぎゃぁぁ…」
炎に包まれた隊員が悲鳴を上げる。

ドロドロドロ…

その皮膚が酸を浴びたように溶けていく。
アイン「なにかの薬品か…これでは回復も間に合わないか。残った部隊でいく」
EGO隊員「はっ!」
アインと隊員たちは上階へ向かうためエントランスへと向かう。

~リオルクラフト研究所・エントランス~
アイン「上階へと向かえ!」
EGO隊員「はっ!」
隊員たちは上階への階段を登ろうとする。
EGO隊員「だれだ!?」
そこに立ちふさがる少年。
少年「俺にもわからない。俺がだれなのか」
EGO隊員「わけのわからぬことを!」
少年「だけど今は!」

ダン!ダン!

少年はEGOの隊員たちを次々と体術で倒していく。
アイン「ふぅ~ん」
少年「あとはおまえだけだ」
アインに対峙する少年。
アイン「そんな攻撃で僕の部隊を倒した気にならないほうがいいよ」

ムクッ

少年が倒した隊員たちが次々と起き上がってくる。
少年「ゾンビのようなやつらだな」
アイン「お前じゃこいつらを倒すことはできないよ」

リオル「でしたらこれでどうです」

2階の通路に姿を現すリオル。その周りに研究所の研究員たちが取り囲むように並んでいる。
リオル「いけ!」
研究員「はい!」
研究員たちは火炎放射器を構える。

ゴォォォォ!!

激しい炎がEGOの隊員たちを包む。
EGO隊員「ぐぁぁ…なんだこれは…」
隊員たちは炎に包まれる。本来なら回復するはずの傷が回復しない。
リオル「肉体の再生は細胞の活性化を促すなんらかの作用を施している可能性が高い。それに対する反作用の物質を与えればその作用を打ち消すことができる。予想があたったようね」
アイン「ちっ!僕の部隊がたかだか人間風情に!」
少年「これで残るはお前だけだ」
アイン「ふぅ。少し取り乱してしまったね。でもお前のその考えは驕りだよ。僕を倒す気でいるなんてね!」

バシュン!

アインの背中に展開するエネルギーの翼。
アイン「D・Eフェザーシューター!」

ババババ!!

アインの背中から放たれる無数の羽が少年たちに襲い掛かる。
研究員「うわっ!」
リオル「くっ…」
少年「ぐっ!」
研究員とリオルはその攻撃で地にひれ伏す。もう戦うほどの力もなさそうだ。
少年「はぁ…はぁ…」
少年の体中から血が噴き出している。
アイン「いいかげんくたばれ!」

ババババ!!

少年へと打ち放たれる無数のエネルギーの羽。
少年「うわぁぁ!!」
無数の羽に撃たれ壁へと吹き飛ばされる少年。
アイン「意外としぶとかったな」
リオル「このままでは…」
少年「……」
壁に打ち付けられ気を失う少年。
アイン「ずいぶんとてこずらせてくれたな。だがもう終わりだ」
少年へと近づいていくアイン

ムクッ

少年「……」
少年が立ち上がる。だがその目はうつろだ。
アイン「まだやる気か?」
少年(思い出した僕の名はエミス…)
うつろの目でその場に立ち尽くすエミス
エミス(僕が使える武器…この状況を脱するための装備…何か…)

キュピン!!

エミス(見つけた…これを…)

~リオルクラフト研究所・実験室~

ガタガタガタ!!

実験室に置かれているものが振動する。

バシュン!

それがなにかに呼び寄せられるように飛んでいく。

~リオルクラフト研究所・エントランス~
アイン「気力で立ち上がっただけか…」
立ち上がってもその場に立ちつくすエミスをみすえるアイン
アイン「じゃあこれで終わりだ」

バシュン!
D・Eフェザーを展開するアイン

バゴン!

部屋の壁が砕ける。
アイン「なんだ!?」

ガシン!!

実験室との壁を砕き現れた何かがエミスの体に装着される。
アイン「これは…鎧か?」
リオル「あれは…シャカイナの塔の…」
リオルがEGOに所属していたころR部隊により回収させた鎧だ。リオルはそれを人知れず研究していたがその力を発揮することはできなかった。
アイン「ずいぶんとボロボロの鎧だな」
エミスが纏った鎧は傷だらけでその各部が朽ちている。朽ちた部分はリオルにより補強用のテープが巻かれ補修されていた。そのテープの巻き方も適当でマントのようにテープが靡いている。
エミス「…」
アイン「鎧をまとったところで!」
アインは気にせずエミスに対し攻撃しようとする。
エミス「…こい」

ブン!

エミスの呼びかけに応じるように実験室の中から何かが飛んでくる。

バシ!

それを手に取るエミス
アイン「剣…だと?」
エミスが手にしたのは剣だ。
リオル「ユグドラシルで回収した大剣…あの子に共鳴したとでもいうの」
ユグドラシルでR部隊に回収させた黒い刀身を持つ大剣。回収時は刃がボロボロだったため回収後刃をそぎ落とし、片手でも使うことができるように改良した剣だ。
リオル「あの子はいったい…」
リオルが研究していた武装を次々と纏うエミス。リオルが今まで研究してきても何の反応も示さなかったものが彼に共鳴するようにその身に纏ったのだ。
エミス「各装備…不具合なし。粒子コントロール良好…」
アイン「武器を手にしたところで!お前がやられるのは変わりはしない」
エミス「フ…フフフ…」
不敵な笑みを浮かべるエミス
エミス「やられるのはお前の方だ!この俺にな!」
アイン「やってみろ!」

ババババ!!

アインの翼から放たれる無数の羽。それはエミスへと向かって飛んでくる。

バッ!

鎧へとその攻撃を受けるエミス。無数の羽は鎧へ突き刺さるが光となり消えていく。
アイン「防いだだと!?」
エミス「ブラスト・パッチコート。これにお前の攻撃は効かない」

ジャキ!

黒い刀身の剣を構えるエミス
エミス「はぁぁぁ!!」

ザシュン!

エミスの斬撃がアインの翼を切り落とす。
アイン「なに!?」
エミス「まだだ!」

ザシュ!ザシュ!

そのままアインを連続で斬りつけていくエミス
アイン「ぐっ…」
エミス「D・E(ディス・エクス)ブレード」

キュィィィン!!

エミスの持つ黒い刀身の剣を纏うように粒子の光が展開する。
エミス「くらえ!!」

ザシュン!!

アインの体を深く斬りつけるエミスの一撃。
アイン「くっ…」
エミス「このまま決める!」
アインへと攻撃を続けようとするエミス。だが…

バッ!

エミスと距離をとるアイン
アイン「まさか…これほどとはな。だが次こそはお前を!」
そういうとアインはその場を後にした。
エミス「ふぅ…」

ドサッ

その場に倒れこむエミス
リオル「大丈夫ですか?」
エミスへと駆け寄るリオル。エミスは今の戦いで疲れて眠っているようだ。それにほっとするリオル。
リオル「この少年…いったい何者なのでしょうか…」

エミスにより撃退されたEGOガーディアン。謎の少年エミス。彼はいったい…

to be continued

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最終更新:2019年02月02日 21:40