~グリフ大陸支部・格納庫~
ウルズ「こいつは
アポロンたちのことを知っていそうだな」
昴「そうだね」
きゅっぱ「おい!アポロンたちはどうしたんだい?」
ニーノロータ「あやつらは我らが始末した。そなたらもすぐにあとを追わせてやろう」
ウルズ「アポロンたちを倒しただと?」
あのアポロンたちが倒されるなんてにわかには信じがたい話だ。
昴「アポロンたちが簡単にやられるとは思えないね」
きゅっぱ「まぁいいさ。こいつを倒してアポロンたちの居場所を吐かせる!」
ニーノロータ「やれるものならやってみるがいい!ふん!」
ビキビキビキ!!
ニーノロータの体が変容していく。その皮膚は熱を帯びたように赤く、筋肉は隆起し、その姿は鬼を連想させる姿へと変わる。
ウルズ「まるで赤鬼だな」
きゅっぱ「あの石鬼たちとも関係がありそうだね。倒して吐かせるとするかい!」
ニーノロータ「いくぞ!」
赤鬼へと変貌したニーノロータが昴へと襲い掛かる。
昴「くっ!」
ジャキ!
チャクラムを構えニーノロータの拳を受け止める昴。
ドゴン!
昴はチャクラムごと壁へと吹き飛ばされる。
ウルズ「昴!」
きゅっぱ「なんて力をしていやがる…」
昴へと駆け寄るウルズ。
ウルズ「大丈夫か昴!」
昴「あ、あぁ何とかね…」
そう言いつつも昴はこれ以上戦うのは厳しそうに見える。昴はその場に休むように倒れる。
ニーノロータ「脆い。所詮は人間。神の境地に近づきし我には雨露ほどの存在でしかありはせん」
ウルズ「こいつはなんなんだ…肉体強化系の能力者か?」
きゅっぱ「肉体の変化…なんらかの能力だろうね」
ニーノロータ「次はそなたらだ!」
バッ!
ウルズときゅっぱに襲い掛かるニーノロータ。
ウルズ「ちっ!」
右手を構えるウルズ。
ニーノロータ「ふん!」
右腕でウルズの右手へと殴り掛かるニーノロータ。
ウルズ「御雷(ミカヅチ)!!」
バギョォォン!!
ウルズの右手から放たれる高周波。
ニーノロータ「面妖な技を!」
ボコボコボコ!
ニーノロータの右腕が沸騰したかのように膨張していく。
ニーノロータ「なに!?」
ウルズ「くらいやがれ!」
ニーノロータ「ぬぅ!」
バッ!
ウルズから距離をとるニーノロータ。
ニーノロータ「わが右腕が…」
シュゥゥ…
ニーノロータの右腕から上がる煙。その腕は御雷により使い物にならないほどダメージを負っている。
ウルズ「力に任せた戦い方じゃあ俺には勝てないぜ」
きゅっぱ「先手を打てたのは大きいね。このまま押し切るよ!トリガーオン!」
右手を銃の形に構えるきゅっぱ。
バン!バン!
きゅっぱの指先から放たれるエネルギーの銃弾。
ボゥ!
きゅっぱ「なっ!」
エネルギーの銃弾が突如地面から現れた炎に包まれ消滅する。
ウルズ「炎だと!?」
ニーノロータ「我にここまでさせるとはな」
きゅっぱ「こいつ肉体強化系の能力じゃないのか!」
ニーノロータ「強靭なる肉体は信仰の賜物。我ら地縛民の中でも選ばれし者に与えられた力」
ウルズ「地縛民…」
きゅっぱ「肉体の強化は
ディックが言っていた地縛民特有の力ってことかい。能力は別にあると」
ニーノロータ「そうだ。我が能力は『縛炎』。その力を身をもって知るがいい!はぁ!」
ゴォォ!!
ニーノロータの周囲に立ち上がる炎。
ニーノロータ「むん!」
炎が鞭のようにウルズときゅっぱへと襲い掛かる。
バシン!
ウルズときゅっぱの両手足が炎に捕われる。
ウルズ「なに!?」
きゅっぱ「くっ!」
両手足を拘束され身動きできない二人。
ニーノロータ「我が能力は炎を生成し、それを操る。炎に捕われたそなたらに成すすべはない!」
ウルズ「炎を操る能力…
ボルクと同じタイプの能力か」
きゅっぱ「こいつは炎を固体のように操ることもできる。少しタイプが違う能力のようだね…って冷静に解析している場合でもないね」
ニーノロータ「そなたらも神の供物となってもらう。だが…」
ウルズへと近づくニーノロータ。
ガッ!
ウルズの首を左腕でつかむニーノロータ。
ウルズ「ぐっ!」
ニーノロータ「お前は我に与えた痛みの罪を償ってもらう。その命を持って!」
グググ!!
ウルズの首をつかむ力が強くなっていく。
きゅっぱ「ウルズ!」
ウルズ「ぐぅ…」
ニーノロータ「去(い)ね!」
ウルズ「こんな…ところで…死ぬわけには!」
バコン!
ウルズの右足の大腿部が展開する。
ウルズ「八咫烏(ヤタガラス)!」
ザシュ!
ニーノロータ「なに!?」
大腿部から展開されたアームブレードがニーノロータの左腕を斬りつける。ニーノロータがダメージを負ったことできゅっぱとウルズを拘束していた炎が消滅する。
ウルズの首を掴んでいた手を放し、距離をとるニーノロータ。
ニーノロータ「隠し腕とは…」
ウルズ「あいにく俺は体の大体が機械だ。
シュウの野郎がいろいろなギミックを仕込んでくれたみたいでな。こんな芸当も可能ってわけだ」
ニーノロータ「そなたらのことを甘く見ていたようだ。全力をもって相手をさせてもらう!」
~グリフ大陸支部・研究棟~
モリコーネ「我が力を受けよ!」
青鬼と化したモリコーネに対峙するのは…
結利「うわわ!」
ゲイン「肉体の変化…能力によるものか」
にろく「負けるわけには!」
モリコーネ「そなたらを神への供物へ!」
to be continued
最終更新:2020年04月05日 00:43