絶対的な力の差!吸喰のオリジン!

オリジンの圧倒的な力の前に散っていく仲間たち。最後に残った十也、ウルズ、アポロンの3人に世界の命運は託された。
オリジン「まさか我の『喰邪の翼』を突破できるとはな」
ウルズ「お前のその羽根は触れた生物を吸収するっていうのがわかったからな!」
アポロン「そしてそれはキノの能力では防げなかった。つまり能力での防御はできない。」
十也(あれ?でも俺の鎧は?能力じゃあないのか?)
ウルズ「生体以外は触れても吸収しないってわけだ!俺の体は部分的に機械になっている。その羽根は通用しない!」
アポロン「我のエクス=ペリエンスも同じく通用せん!」
十也「お、俺の鎧も効かないぜ!(たぶん!)」
オリジン「そうか…ならばさらなる脅威をもって!そなたたちを蹂躙するまで!『喰邪の剣(はじゃのつるぎ)』!」
オリジンの翼の羽根が集まり剣となる。
オリジン「さぁ!朽ちよ!」
オリジンの手の動きに合わせて剣が3人を襲い来る。
アポロン「くっ!」
エクス=ペリエンスで攻撃を受け止めるアポロン。
ウルズ「後ろだ!」
アポロンの後ろから剣が迫る。
十也「『ブラスト・デバスター』!」
瞬時にアポロンの背後に回り槍でオリジンの剣を受け止める十也。
オリジン「『喰邪の剣(はじゃのつるぎ)』は1つや2つではないぞ。無数の剣、そなたらにかわし切れるかな?」
3人をとり囲むように無数の剣が襲い来る。
ウルズ「ちっ!」
アポロン「このままでは…」
十也「やるしか…ない!シフトR2!」
『音声認証確認。ピピピ!シフト、リストラクション・リリース。』
赤熱する十也の鎧。
ウルズ「やる気か、十也…」
『使用可能時間1分デス。時間内ニ対象ヲ殲滅シテクダサイ。』
十也「うぉぉ!!」
オリジン「なに!?」
オリジンの頭上に一瞬で移動する十也。
十也「くらえ!」
十也の槍がオリジンを狙う。
オリジン「『喰邪の剣(はじゃのつるぎ)』!」
オリジンの剣が槍を受け止める。十也はその瞬間槍から手を放す。
十也「『アクセル・アサルト』!」
高速の拳撃を打ち込む。
オリジン「なっ!」
十也「うぉぉぉ!!」
激しい攻撃がオリジンを襲う。
オリジン「ぐっ!」
態勢を崩すオリジン。
十也「いまだ!」
右手にエネルギーを集中する十也。
十也「終わりだ!『ブラスター・ノヴァ』!」
エネルギーの塊をオリジンの体に打ち込む。
オリジン「ふっ…」
オリジンが不敵に笑う。次の瞬間エネルギーの塊はオリジンに吸い込まれる。
十也「えっ!そんな!」
オリジン「まさか地球にここまで粒子の力を使いこなすものがいるとは…想定外だったな。だがその使い方では我を倒すことはできん!」
十也の首を右手で掴み持ち上げるオリジン。
ウルズ「十也!」
十也「ぐっ…」
オリジン「そなたの力そのまま返してくれよう」
オリジンの左手にエネルギーの塊が出現する。
ウルズ「まずい!」
アポロン「くっ!だめだ!奴の剣が邪魔であそこまでいけん!」

『残リ時間10秒』

アポロン「我の能力で!」
ウルズ「だめだ!十也には意味がない!あいつは…」
オリジン「己の力で消滅しろ!『ブラスター・ノヴァ』!」
オリジンの左手のエネルギーの塊が十也の体に押し当てられる。
十也「う…あぁぁぁ!!」
ウルズ「ちっ!コード・チェンジ!」
ウルズの体が赤く輝く。
ウルズ「間にあぇぇ!!」

『残リ時間5秒』

オリジン「やらせん!」
オリジンの剣がウルズを襲う。
ウルズ「ぐぁぁ!!」
だがウルズは進むのをやめない。
十也「ぐぁぁ!」
十也の鎧にヒビが入っていく。
オリジン「終わりだ!」
ウルズ「くっ!」
ウルズの右手が十也を掴む。

ヒュン!
ザシュ!

ウルズの右腕が切り落とされる。
ウルズ「くそがぁ!」
ウルズは自分の切られた右腕ごと十也を掴んで放り投げる。
オリジン「ちっ!」
地面にたたきつけられる十也。
十也「がはっ!」
オリジン「代わりにそなたの命をもらおうか!」
オリジンの剣がウルズの心臓目がけて飛んでくる。

ブン!
カキン!

飛んできた大剣がオリジンの剣を弾き飛ばしそのままオリジンの体に突き刺さる。
オリジン「なっ…!」
アポロン「はぁ…はぁ…」
アポロンだ。彼がウルズを助けるためエクス=ペリエンスを投合したのだ。だがこれでアポロンを守るものはない。
オリジン「ぐっ…!『破邪の翼』!」
アポロンに向けて放たれる羽根。大剣を投げたアポロンにそれを防ぐすべはない。羽根が体に突き刺さるアポロン。
アポロン「あとは…ソナタらに…まかせたぞ…」
アポロンはオリジンへと吸収された。
オリジン「はぁ…はぁ…」
アポロンを吸収したオリジンの傷が治っていく。
オリジン「く…。甘くみていたぞ…。だがもう容赦はしない!」
ウルズは十也を連れてオリジンから距離をとっていた。
ウルズ「大丈夫か…?十也」
十也「あ…あぁ。なんとか」
十也の鎧は全身にヒビが入りボロボロになっている。しかしウルズの状態はもっと深刻だ。体中を剣で切り裂かれ、その右腕は切り落とされている。
十也「右腕が!」
ウルズ「大丈夫だ。俺の右腕は機械だ。また治せばいいさ」
十也「まさかシフトR2が効かないなんて…」
ウルズ「こいつはいよいよまいったな…あっ!まて、十也。お前の鎧!」
十也「あれ?そういえば…」
シフトR2を使ったのに能力が解除されていない。なぜだ。

ピシッ!

なんの音だ?

ピシッピシッ?

あれ?もしかして…

バキャン!

十也の鎧の全体にヒビが入り砕ける。砕けた鎧は周囲に散らばった。
十也「そんな俺の『コート・オブ・ブラスト』が壊れた!」
ウルズ「鎧が限界だったから解除されなかったってことか…」

オリジン「見つけたぞ」

十也「!」
ウルズ「ちっ!」
オリジン「それは…さっきの鎧か。」
十也「まずい!能力も使えない状態で…」
あれ?なにかおかしくないか?
足元に転がっている壊れた鎧をみて十也は思う。
俺の鎧は壊れた…それって能力が壊れたってことなのか?じゃあなんで鎧が消えないんだ…
考える十也。引っかかることがある…思い出すんだ。

ディックとグローリーの会話…
グローリー「その人間の脳のキャパシティを超える力は発揮することができない。それが能力にとってのルールとなっているのです」
ディック「だから一人の人間がいろいろな能力をつかうことはできないってことか…」

そしてさっきのアポロンの言葉…
アポロン「そしてそれはキノの能力では防げなかった。つまり能力での防御はできない。」

そして今の鎧の状態…。
十也「そうか!」
オリジン「我が糧とかせ!『破邪の翼』!」
十也はウルズの服を掴む。
ウルズ「!」
十也「いけるはずだ!」
オリジンから放たれる無数の羽根。それは十也たちを…
オリジン「なに!?」
オリジンの目の前から十也たちが姿を消した。そこにあるのは壊れた鎧だけだ。
オリジン「どこに行った…」

~~~
十也「はぁ…はぁ…やっぱり…できた」
ウルズ「十也…おまえ」
十也「生身のまま能力は使用できる。やっぱりあの鎧は能力じゃなかったんだ!」
十也は気付いたのだ。『コート・オブ・ブラスト』は能力ではなくなんらかの方法で出現させている鎧だと。
十也「シフトR2はあの鎧に搭載されていた能力…。だが…」
ウルズ「生身のまま能力を使うな、十也。」
十也「えっ?」
ウルズ「その状態でお前の力を使えばその身を滅ぼす。体中が痛いんだろ?それに頭も痛いはずだ…」
十也「なんで…わかるんだ?お前はいったい…」
ウルズ「…」
ウルズは答えない。
十也「でもあいつを倒すには能力を使って戦うしか…」
ウルズ「はぁ…仕方がないか…」
ウルズはあきらめたようにため息をつく。そしてポケットから小さな赤い箱を取り出す。
十也「これは…?」
ウルズ「お前の能力ならこれを使えるはずだ。だが…!」
ウルズは続ける。
ウルズ「これを造ったやつは到底信用できる奴ではない。もしもの時にと持っていたが…本来なら使いたくもないものだ。そしてこれを使える奴はお前しかいないのも事実だ。どうする?それでも使うか?」
十也「当たり前だろ!奴を倒してみんなを救えるっていうんなら悪魔にだって魂を売ってやるさ!」
十也はウルズから赤い箱を受け取る。
ウルズ「そうだな…おまえならそういうと思っていた。あとはお前に託す!頼んだぞ十也!あっ、ちなみに箱の解除コードは…」

~~~

十也はオリジンのもとへと駆けていった。一人残されたウルズ。
ウルズ「悪魔にだって魂を売る…か。皮肉なもんだぜ。あの箱の中に詰まっているのは十中八九、災厄をもたらす力だ。下手すりゃ悪魔よりたちが悪いぜ。ジャーデ・フォーティアの遺産…。使いこなして見せろよ、十也…」

to be continued

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最終更新:2016年11月03日 15:45