動き出した黒幕!占拠されたクリュセルス!

~???~
昴「あれ…ここは…?」
目を覚ますと昴は見慣れぬ場所にいた。
昴「なんで私こんなところに…あっ!」
なにかを思い出す昴。
昴「そうだ!あの仮面の奴!」
それは昴が試作型万歩計を身に着け、クリュセルスの街中を歩いていた時のこと。突如現れた仮面の人物に気絶させられここに連れてこられたみたいだ。
昴「万歩計がない!」
あの仮面の人物は万歩計を開発している会社のライバル会社の者であの万歩計を奪うために昴を襲撃したのだろうか。
昴「そういえばあの仮面。私の前に現れたときなにか言っていたわね」

コード・スクード「お前の役目は終了した。回収させてもらうぞ」

昴「う~ん。どういう意味だったのかしら」
なんにしても今はこの場所から脱出しなくてはならない。
昴「さ~て。いっちょやりますか!」

~EGOミストラルシティ支部~
ネオ「君たちにまた助けられてしまったね」
十也「別に気にすることじゃないさ」
スライ「俺たちは俺たちが住むこの街を守った。ただそれだけのことだ」
未元獣の襲撃を再び退けた十也たち。しかし彼らの中の一部はこの戦いの無意味さに肩を落とす。
ナル「いつ現れるかもわからない未元獣たち。奴らの相手をいくらしたところでその本丸を倒さない限りこの戦いは終わらない…」
ツバメ「そうね。奴らの本拠地がわからない以上、防戦に周るしかないのが現状ってところね」
トニー「こんな戦いを続けていても、奴らの勢いは衰えるさまを見せません。この先、世界はどうなってしまうのでしょうか…」
未元獣による襲撃が繰り広げられる世界。この戦いに終わりは来るのだろうか。そんな不安が一同を包み込む。
ツバメ「ネオ長官。」
ネオ「なんだい?」
ツバメ「あなたが言っていたミストラルシティの未元獣対策チームの話。私は受けようと思うわ」
ディック「えっ?なんで急に?」
ツバメ「いつ襲ってくるかわからない相手に対応するにはそれなりの対策が必要よ。今回の件でそれを思い知ったわ。」
結利「それはそうだね!」
ツバメ「わたしたちは民間人である以上、その場で起こったことにしか対応できないのが現状だった。それをひと括りのチームにすることで対応力を高めることができる」
ネオ「でもそれは君たちが自主的に事態に対応する前提だよね?」
ツバメ「ふっ。意地悪な質問ね。あなたはその答えをわかっているくせに」
ここにいるメンバーは街に迫る驚異に立ち向かってきたメンバーだ。そんな彼らが未元獣を見つけて放っておくわけがない。
ネオ「ごめんごめん。君たちにも負担をかけてしまうわけだからその覚悟を確認する意味でもね」
ツバメ「さて、私はチームを組むことに賛成だけどあなたたちはどうかしら?」
十也「俺も賛成だ」
結利「わたしも」
メンバーの中に反対するものは1人もいなかった。
ツバメ「それじゃあ私たちは全員未元獣対策チームとして活動するわ。」
ネオ「ありがとう!」
ツバメ「それでリーダーはどうする?」
全員の視線がツバメに向けられる。
ツバメ「な、なによ?」
ナル「ここまでやっておいてリーダーはツバメちゃん以外には考えられないでしょ」
ディック「だな」
スライ「頼んだぜ!」
トニー「お願いします」
結利「よろしくね」
十也「決まりだな!」
ツバメ「ぐっ!」
強制的にリーダーとなるツバメ。
ネオ「ではなにかあったらツバメ君に連絡を入れるようにするよ。これからよろしくたのむね」
ネオは部屋を後にした。
ツバメ「まぁいいわ!やるとなったからにはビシバシ行くわよ!」

バン!

突然部屋の扉が開く。出ていったばかりのネオが部屋に戻ってきたのだ。
ツバメ「どうしたの?」
ネオ「大変だ!みんな通信室へ来てくれ!」


~EGOミストラルシティ支部・通信室~
部屋には巨大なモニターが設置されている。
十也「いったいどうしたんだ?」
ネオ「クリュセルス支部から全世界に中継がつながったんだ」
ディック「それがどうかしたのか?」
ナル「たしかその支部って連絡がつかなかったとかなんとか…」
ネオ「そうなんだ。しかしついさっきそこの支部から世界中に同時中継が行われているんだ」
モニターに映し出される映像。そこにはクリュセルス支部の長官室のようだ。
ディック「なんだ?」
そこには頭から血を流し倒れている人物が映し出されていた。
ネオ「クリュセルス支部の長官だ」
そしてその人物を投げ飛ばすようにして一人の人物が映像の中に入ってくる。
スライ「こいつは…?」
黒い仮面を被っている。この人物が長官を殺害したのだろうか。
???「世界中のみなさん。ごきげんよう」
変成器でもつかっているのだろうか。黒い仮面の人物の声からは性別が判断できない。
N「私はEGO秘密諜報部長官のNです。」
ネオ「なっ!?」
EGOの秘密諜報部の存在は公にはされていない。その存在をこのNと名乗る人物はいとも簡単に世界中に公表してしまった。
N「EGOクリュセルス支部は私が制圧させていただきました」
ナル「ってことはこいつがクリュセルス支部と連絡がつかなかった元凶か」
N「今この時をもって私は全世界に宣戦布告します!」
十也「何をいっているんだ、こいつ?」
世界中を敵にする。それは正気の沙汰ではない。
N「そのための力…これを使ってね」

パチン!

指を鳴らすN。それと同時にクリュセルス支部の広場が映し出される。そこに映し出されたのは…

未元獣「がぉぉぉ!!」

ツバメ「未元獣!?」
おびただしい数の未元獣が広場を埋め尽くしている。
N「旧人類のみなさんには滅んでもらいましょう。それでは短い余生を楽しんでください」
クリュセルス支部からの中継が切断される。
結利「あいつが!」
トニー「未元獣を操っていたんですね」
ネオ「これではっきりしたね」
ツバメ「えぇ。奴らの本拠地はクリュセルスね」

突如世界中に宣戦布告したN。奴こそが未元獣を操るものだった。世界中に衝撃を与えたこの放送。EGOの本部でもこの件に対し至急対策が練られるのであった。

to be continued

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最終更新:2016年12月04日 10:54